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2006年10月の日記
2006年10月31日(火)

 またタイミングのええことか悪いことかわからんけど、人材活用論の講義がちょうど「責任と権限」のところに入ってきちゃって。

 社会生活の原理原則の一つに「権利と義務はセットである」というのがあるが、組織運営の原理原則には「権限と責任はセットである」というのがあるわけで、もう少し砕くと、これは「権限のある者は、その権限を行使できる範囲における結果の責任を負う」というのと、裏返して「責任を負わされる者は、その責任を果たすために必要な権限を与えられる」ということの2つの要素があるわけで、まあ考えてみれば当たり前の話なんですが。

 さてと、会社の社長は「利益を上げる」という責任を負わされております。よって、利益を上げるために必要な「事業の決定権」と、利益を上げるために必要な「人材選考の決定権」を持っているわけです。お金の決裁権と人事の決裁権ですね。だから、もし赤字が出たら責任者(社長)は「自分の事業判断と人事判断の結果うまくいかなかったのだから自分が責任を取る」というふうに、責任を取らされることについて一応(100%ではないと思うけど)納得できるし、納得せざるを得んですね。これがもし、「事業方針は別の人が決める、人事も別の人が決める、けど結果が悪く出たら責任は社長だ」となったら、これは社長はやっとれん。「権限はないが責任は負わされる」んでは、どう考えても合理的な原理原則とは言えん。

 という話をすると、必ずどこかから「権限を与えたら悪いことをする」という意見が出てくるが、それは原理原則の話ではなくて、それを行使する人がいい人か悪い人か、という段階の話である。これは、原理原則と、その先の「応用、実践」段階の話をごっちゃにしているわけですね。応用段階では例えばどこの世界にもいい社長と悪い社長がいて、いい株主と悪い株主がいて、いい社員と悪い社員がいて、いい首長と悪い首長がいて、いい住民と悪い住民がいるわけで、応用段階で悪い社長が出たらすべて「原理原則が悪い」としたのでは、どんな合理的な原理原則も吹っ飛んでしまうから話にならないですね。

 で、この責任と権限のシンプルな原理原則の話として、組織がうまくいかないパターンを考えてみると、責任者が「権限を持っているのに責任を負わない(失敗したら責任から逃げる)」というパターンと、責任者が「責任を負わされるのに、その責任を果たすのに必要な権限がない」というパターンの2つが挙げられます。前者は結構いろんなところでマスコミが叩いたりしてすごく目立つから、多くの人の頭の中に事例がたくさん浮かぶと思う。会社の中でも「おー、うちの会社はそれじゃ」とか言う人がおるでしょう。

 けど、後者はあまりみんなの頭の中に事例が浮かばないんじゃないですか? でもね、結構あるんですよ。例えば知事とか市長とかいう首長。税金の無駄遣いも財政破綻も職員の不祥事もなにもかも、首長だから全部責任を負う立場なんですが、その責任を果たすために必要な権限はちゃんと持ってるのかというと、これがかなり怪しい。例えば予算の決定権は、基本的に首長ではなくて議会が持ってますね。経営陣(?)の人事権も基本的に、首長は持ってないんじゃないですか?(というか、経営陣さえいないかも)乱暴に言えば、原理原則の部分では議会が決めたことの責任を首長が取らされるみたいな構図です。普通に考えたら、これはとてもやっとれんという話です。議会とグルの首長なら仮に何か失敗して責任を取らされても納得するかもしれんけど、それは「応用部分」の話です。

 例えば学校。これは責任が何なのかもあいまいだけど、例えば生徒の躾も学校の責任だとするなら、それを果たすためには最低限「親の権限(マナーを守らなかったら頭を叩くとかメシを抜くとか・笑)」みたいなのを持たせてやらないといけないだろうし、いじめや校内暴力みたいなのをなくする責任を負わすなら、それを果たすための警察の権限みたいなのを持たすか、警察権の外部(警察)からの導入を当然のこととして認めるか、原理原則の部分でそういう責任と権限のセットみたいなのを合意しておかないと、都村さんの言う「手足を縛って“泳げ”と言っているようなもの」になるわけですね。実際、たぶん今はマスコミや市民団体のおかげで、「権限がないのに責任を負わされる」という状況になっていると思う。

 応用部分では、悪い首長や悪い校長や先生がいるからそいつは罰せられたらいいけど、原理原則の部分では、この「責任と権限が公平なセットになっていない」というところをどうにかしてやらないと、これは根本的にいつでも無理が発生する状態だと思います。公平なセットにする方法は2つ。「責任を負わす代わりに権限も与える」か、「権限を制約する代わりに責任も“ここまで”と認める」か。そうでないとやっとれません。児童相談所だって、原理原則の部分は強制力を持った警察権みたいな権限を与えられてないんだから、家庭内の児童虐待を防げなかったことの責任を全部追及されたのではやっとれんでしょう。

 行政の首長や学校の校長がいろんな問題でマスコミに吊し上げにあうのを見るたび、悪いことをした人は法的に罰せられたらいいと思うけど、原理原則のところでいつもその「責任と権限が公平なセットになっていない」ということを思うわけです。とりあえず私は、その「責任と権限が公平なセットになっていない」というところがルール上か社会風潮上で解消されない限り、イカ番頭を10年分積まれても行政の首長と小中高校の校長と児童相談所所長には絶対ならんと心に誓っております(笑)。ま、なれんけど。
2006年10月29日(日)

 怒濤の土日が終わった(もうええっちゅうに)。こうしてみると、怒濤だろうが何だろうが、とにかく日々何かが終わっていくものだなあ。何か文体のテイストが変だけど。

 土曜日は朝10時5分発の飛行機で東京に行って、昼飯も食わずにTJネットの編集研修で1時間半ぐらい、私のつたないアイデアの出し方を披露して、すぐさま山手線に乗って浜松町のJALのカウンターで「高松行き、切符ありますか?(切符でないけど)」言うたら16:00発のがあって、速攻で切符買って羽田に行って飛行機に乗って高松に帰って、メシ食って風呂入ってちょっと仕事をして寝て、今日は朝7時半からRSKのクルーと天然中村レポーターと一緒にロケに出た。

 情報を一つ。ロケで栗林公園の掬月亭に行って、公園事務所の所長や中村さんたちといろいろ話してたら、所長から掬月亭で素敵な昼食が食べられることを聞いた。

田尾「いや、改めて思いましたけど、掬月亭ってむちゃくちゃええですねえ。ここで景色を眺めながらお茶飲んでたら、ほんま、精神が洗われますよ」
所長「昼もええですよ。ここで二蝶の弁当が食べられる」
田尾「ほんまですか!」
所長「3150円で。予約がいりますけどね」

 高松の名門料亭「二蝶(にちょう)」の弁当は、私ら庶民にとってはもう憧れの的である。それがこの素晴らしい掬月亭で美しい池と庭を見ながら食べられるとは、これは一生に一度は、うどんを30回抜いても食べてみたいではないか。

田尾「僕、絶対食べに来ます」
中村「そんなに魅力なんですか?」
田尾「あのな、二蝶の弁当やで。中村さんは岡山の人やからわからんかもしれんけど、我々には二蝶の弁当いうたら、一種のステイタスやがな」
中村「そうなんですかー」
田尾「俺、明日食べに来ようかな」

 と言ったら、中村さんから“天然爆弾”が飛び出した。

中村「田尾さん田尾さん、明日は月曜ですよ(笑)」

 一瞬わからんかったがな。しかし数秒おいて、私は中村さんのコメントの意味を理解した。中村さん、二蝶の弁当を“日曜の弁当”だと思っていました(笑)。

 栗林公園から三好提灯店、仏生山、穴吹製麺所、塩田麺業などを巡って夕方6時半頃ロケ終了。途中、麺通団知将A藤のお母さんが亡くなったという連絡が入って、夜8時過ぎにごんと一緒にお通夜に行って、9時半頃家に帰って仕事をしながら現在に至る。

 寝る前に報告をもう一つ。今日は秋の天皇賞がありました。日曜洋画劇場は「亡国のイージス」でした。暗号解読チーム、出動。潜水艦の映画やがな。一隻の潜水艦の反乱やがな。これはとりあえず、「沈黙の艦隊」にどうしても連想が行く。「沈黙の艦隊」の潜水艦は読者なら誰でも知っている「ヤマト」。ヤマト=大和……ダイワメジャーに暗示が来とるがな!

 ついに暗号解読チーム、ダイワメジャーの単勝を1点で当てちゃいました(笑)。こんなに怒濤の日々やのにどこで馬券を買ったのかって?(誰も聞いてないと思うけど) そらもう、ちゃんとナニしとるがな。さ、明日は朝8時15分からラジオ。またのんきな話して来よ。
2006年10月27日(金)

 午後12時40分、観光政策論の講義を終え、怒濤の今週の講義が終了した。今日は久しぶりにちゃんとした時間に昼飯が食える、と思いながら黒板を消して片づけをしていたら、野添ことステファニー軍団が教壇に寄ってきた。

ステ「田尾先生、昼ご飯はどこに行くんですか?」
田尾「別に決めてないけど」
ステ「うどん行きましょう!」
田尾「ほな眞鍋にも言うてやらんかったら、あとで知ったら暴れるぞ」
ステ「わーい! うどん行こー!」

 参加者を募ったら、眞鍋、星野尾、瀬尾、ステ、中西、八阪、森の7人と私、計8人の軍団となって、2台の車で出かけることになったのである。

田尾「お前らみんな、あとは授業ないんやろな。うどん屋に連れて行って授業に遅れたら新聞に載るんやからな(笑)」

 ほんまに念を押しとくけど、以前新聞に載ったのは俺でないからな! というわけで我々は、星野尾が「うまいです」と言う綾川町の「麺や」に向かっていて、途中で山越が近いことに気がついて、急遽山越に突入したのである。

 山越に着いたら午後1時半になっていた。西側から山越の前に出る細い道を通って店に着くと、行列が全然ない。もう終わったか…と思っていたら店からおばさんが一人出てきたので、運転席から確認する。

田尾「終わった? まだある?」
おば「行けるで。最後。もう釜あげは出んけど」
田尾「オッケーオッケー!」

 駐車場に車を止めて歩いて店に行くと、片づけ体勢に入っていた山さん(山越の三代目)が表に出てきた。

山さん「どしたんですか、こんな時間に。道に迷たんですか?」

 もう、ヤマさんがそんなジョークを飛ばしてくるとは夢にも思ってなかったから、不意を突かれて気の利いたリアクションできんかったやんか! 悔しい(笑)。

田尾「しょうがない。今日は全員、俺がおごってやるわ」
ステ「わーい! 何にしよーかなー」
奥さん「月見山がおいしいよ」
ステ「月見山ー!」
中西「月見山ー!」
八阪「月見山ー!」
森「月見山ー!」
奥さん「田尾さんはなんぼ言うてもかけ大やな(笑)」
田尾「かけ大」

 お庭に出てうどん食って、八阪が追加したセルフのソフトクリームを回し食いして、山越をあとにして我々はさらに麺やに突撃した。麺やに入ったらレジのところで見たことのある兄ちゃんがおる。見ると、臼杵やないか! 今年の3月まで東京麺通団で働いていて、家の事情で琴平に帰った臼杵が、麺やでがんばっとります。

 うどんもらって席について食べていたら、八阪が何やら映像作品を作らないかんみたいな話を切り出した。

田尾「映画作るんか」
八阪「授業で神野先生に映画作れ言われて、私が監督で麻実ちゃん(中西)が脚本書くことになってるんです」
田尾「何とかー。で、どんなん作るんや」
八阪「題はもう神野先生が決めてるんです」
田尾「何や?」
八阪「“タコヤキ帝国の逆襲”って」
田尾「何か大変そうやのー(笑)。で、筋はできとんか」
八阪「まだこれからです」
田尾「しょうがない、アイデアを出してやるか」
八阪「わー! お願いします!」

 そういうわけで、みんなでストーリーを考えることになったのである。うどん屋で。

田尾「言うとくけどの、帝国は悪者やぞ」
八阪「悪者ですか!」
眞鍋「だって帝国はダースベイダーがおるもん」
八阪「えー? 私ら悪者の物語を作るんですかあ?」
田尾「帝国やから、とりあえず悪の要塞を作らないかんぞ。タコヤキ帝国やから、デス・タコスターを作らないかん」
眞鍋「まるごと神野先生の顔にしたらどうですかね。神野先生の顔をしたタコスターが宇宙でゆっくり回ってて」
八阪「何かカッコ悪そうですよー!」
田尾「けどタコスターはすごい兵器持っとんぞ。もう星の一つ丸ごと吹っ飛ばすレーザー砲や」
眞鍋「おー」
田尾「狙いをつけてスイッチ押したら、タコスターの神野先生の顔の口がゆっくり開いて、開き切ったら放電みたいなんが出てきて、それが口の真ん中に集まった瞬間! 耳からゴーいうて火ィ噴くんや」
八阪「あっはっは!」
眞鍋「じゃ、帝国に対抗するええもんも作りましょうよ」
田尾「よし、ええもんはうどん共和国軍や。共和国軍のジェダイは全員、麺棒のライトセーバーを持ってる(笑)」
眞鍋「ライト麺棒ですね」
田尾「タコヤキ帝国もライトセーバー持っとるけど、あっちは“ライトつまようじ”やからちっちゃいちっちゃい(笑)」

 眞鍋が「ない話」についてこられるようになったけん楽しいなあ(笑)。結局2時半ぐらいまで麺やでバカ話をして、一時の気分転換をして我々は大学に帰り、私はそのまま高松に帰ってKSBに出て、メシ食って夜中の1時まで仕事をして現在に至る。明日は朝から東京に出発して、タウン情報全国ネットの編集研修の講師をちょっとだけしてそのまま日帰りして夜高松に帰って仕事。日曜日は朝から「讃岐うどんワールド」のロケでたぶん夜までかかって、それから引き続き仕事をせないかん。ここんとこずっと、休日がない。11月も中旬まで休日がない。ユンケル飲んで頑張るぞ。
2006年10月25日(水)

 ほんまにあっという間に週末が近づいてくる。

 先週はちょっとへこんだ。授業である。10月から始まった後期は、軽いバイシクルオペレーションながら昨年からの講義内容整備が功を奏して、1週、2週とかつてない好調な滑り出しを見せていたのである。どの担当科目も社会人の研修レベルの内容ながら大学生の頭にもかなりわかりやすく入るように組み立てられて、かなりの学生が食いついてきているという手応えがあった。そこで、火曜日の人材活用論でついつい調子に乗って、もう一段レベルを上げてみたのである。

 組織論からちょっと横道にそれて、「利益を上げるための戦略をMECEに分けていったら最後に30くらいの戦略と戦術がバッと並ぶ」という表を、実際に黒板に書きながら解説してみたのである。そしたら、表を半分ぐらい進めたあたりで、ほとんどの学生がついてこれなくなってしまった。ビジネス(会社の経営)なんかやったことがないから、考えてみれば当たり前なのであるが、先週までの食いつきがよかったもんだからつい調子に乗って突っ込んでしまったら大失敗。

田尾「次、またMECEに分けるぞ。粗利を増やすには、(1)原価を下げる。(2)原価を下げずに、どうするんや?」

 このあたりまではついてきてたような気がするが、その次の段階あたりで怪しくなってきて、戦術がバッと並ぶのにあと数段階分けないかんのに客席の手応えがなくなってきたのである(客でないがな)。ついには押しても押しても進まない88年のダービーのアドバンスモア状態になっちゃって、戻るに戻れず中途半端にまとめてしまった。で、崩れたリズムを翌日の1科目目のアイデア開発論で立て直したのに2科目目のワークショップでまたちょっとリズムを崩してしまって、金曜日の観光政策論でもちょっと崩して、週末は軽いブルーだったのである。

 週末の気分転換と必死の修正作業で、今週はちゃんとリズムを戻しております。昼飯は夕方食ったけど。今日は午前中授業で昼から会議とインタレストの編集。編集長の源成がかなり編集長の仕事をわかってきた。去年の編集長の星野尾は難物の第一特集に苦しみながら、いろんなことがずいぶん上手になってきた。中西が意外に使えることが判明してきた。今田が足し算を間違うことも判明してきた(笑)。

今田「何で僕だけ後ろ向きなコメントなんですか!」
田尾「心配するな。○○が平成元年の次を平成1年やと思とったことも判明したがな」
今田「何かあんまり慰めにならんのですけど」

 今田もレイアウト用紙が使えるようになってきた。よし、あとは松本君の仕事が早よなるのを待つだけじゃ。あ、私の原稿も。
2006年10月22日(日)

 朝7時半から牛乳屋さんと家内と3人で県内各地の撮影の旅に出発。8時半に大窪寺に行ってあるものを撮影して、八十八庵で朝から打ち込みうどんとコンニャクのおでんを食って、それから志度の平賀源内遺品館に行ってあるものを撮影して、続いて坂出に行って塩竈神社であるものを撮影して、おか泉に行ってひや天おろしを食って、昼過ぎに帰って仕事体制に入って、3時40分にちょっと一服して菊花賞を見て、ガックシと肩がカカトまで落ちたがな。「いつもの常識の路線ではない」という暗号解読から「常識のトライアルを走ってきてない馬」と読んだのに、浅かった。「常識の三冠レース(皐月賞とダービー)を走ってきてない馬」だったのね。先週も今週もええとこまで解読しとんやけどなあ。というか、こんなんで当たる方がおかしいんだけど(笑)。

 えー、インタレスト第2号は、非常に興味深い特集が4本予定されております。1本目は、香川県で高校時代を過ごされた方みんなが「おおー!」と言うだろうと思う大調査モノ。2本目は全国でもよくありそうなネタを「そう持ってきたか!」と言わせる、見せ方の小技ありのアンケート企画。3本目は全国の讃岐うどんファンと県内のうどん屋さんが注目する「待ってました!」の爆弾アンケート企画。そして4本目はちょっと視点の自信作、みうらじゅんさんが「やられた!」と言ってくれそうな爆笑新ネタの特集です。たぶん、このおもしろがり方を発見したのは私らが初めてだと思います(笑)。で今、4本立てのうちのまだ2本目の作業中という苦しみぶりなのである。

 苦しんでいる原因の一つは、企画変更が相次いだこと。学生たちとデータを集めたり取材をしたりしているうちに「これ、2ページでは収まらんぞ」いう企画が2本出てきて、これらを第3号回しにするというぜいたくな変更があって、台割からやり直しが数回あったからである。何か、編集っぽいことちゃんとやってるでしょ? ちなみに23日からの1週間は授業と会議と来客と研修講師とテレビとラジオでびっしり。すでに火、水、金、土は昼飯を食う時間がないことが確定しています。今日はもう寝る。
2006年10月20日(金)

 怒濤の今週が終わった。月曜日から金曜日まで授業と会議とインタレストの学生指導でびっしりで、自分の原稿を書く暇もなく、さらに昼飯を食ったのは月〜金の5日間のうち水曜日と今日の2回だけ。しかもその2回とも学外に出る暇もないので大学の学食で学生に混じって小さくなって食べたというありさまである。ちなみに学食で昼飯食ったのは四国学院に来始めて3年半の中で3回。そのうちの2回が今週である。

 学生であふれる学食に1人で入るのは恥ずかしいので、水曜日は今田と星野尾を連行して突入。すぐに次の授業なので鞄を持ったまま食堂に入ったが、ここはトレーにご飯やおかずを取っていくセルフなので両手がふさがってカバンをどうすりゃ…と思っていたら、客席に宮崎のけんちゃん(1年の時に私の授業を履修していた学生)を発見したので、カバンの見張りをさせることにした。

田尾「おー、ええとこにおった。このカバン、ここに置いとくけん見とってくれ」
宮崎「見とくだけでええんですね」
田尾「いかん。誰かが持って行こうとしたら阻止せえ」

 などと言ってご飯とみそ汁とおかずを取ってきてわずかな時間でかき込んだ。で、金曜日の今日は眞鍋と片山先生と3人で食堂に突撃して、ミンチカツときんぴらとご飯とみそ汁を取って、客席に2年の出席カード配り担当の石川(私の授業の時に石川がいたら、いつも出席カード配りを任命する)がいたのでそこに巣を作って食べていたら、おかずが終わったのにご飯が残ったので石川の食べていたサバの味噌煮ときんぴらを強奪して残りのご飯を食べ終え、最後に眞鍋が石川の食べていたカレーを取って食べていたので「俺にもくれ」いうて強奪する。何ちゅう教授じゃ!

 えーと、言い訳をしておくとこの日は新図書館オープン記念で学食が無料食べ放題という学生狂喜のサービス日で、石川はこのチャンスを逃してなるものかと1食食べたのにまたお代わりで一人前取ってきて、腹パンパンになって苦しんでいたので私と眞鍋が助けてやった、と。そういうことである。

田尾「そやな、石川」
石川「ま、そういうことでいいですけど(笑)」
田尾「そういうあいまいな言い方は誤解を招く」
石川「じゃ、そうです(笑)」

 さて、飯食って会議を終えて高松にとって返してKSBに出て、一旦家に帰って夜9時前に一息ついて家内とアップタウンに行ったら、そこに偶然、競馬ブックがあったのである。

牛乳「いつもあるがな」
田尾「すんません、いつもあります。で、何か買うんですか?」
牛乳「愛宕特別」
田尾「また渋いとこ行きますねえ」
牛乳「1-8。一点や」

 聞くと、落語の「愛宕山」に「イッパチ」いう登場人物がおるので、こんなん1-8一点じゃ、というふざけたことをおぬかしになっておりまして(笑)、出走表を改めますと、

田尾「こいつ、ストロングドンですよ。出走13頭の中でこいつだけ、上のクラスで走っとる。しかもここんとこずーっと芝のレースで苦戦して人気をガックシ落としとるけど、明日はダートですよ」
牛乳「何や、正攻法の予想かいな」

 という話があって、ほな日曜日の菊花賞を日曜洋画劇場から解読しようということになったのである。それもどうかと思うけど。えー、競馬の話題が続きますが、シーズンなのでご勘弁いただいて、私の暗号解読を事前に披露しておきましょう。

 こないだはドラマ「天使の梯子」から「天使」がらみを3頭挙げましたが、結局出走してきたのはトーセンシャナオー(母ジョウノエンジェル)だけになりました。けど、「天使の梯子」で「エンジェル」などという単純な暗号が来るような、そんなことではあるまい、というのが暗号解読歴20年の私の直感。ここは、こう解読する。

 注目すべきは、洋画劇場なのに日本の、しかも映画でなくてドラマが放映されるという近年にないシチュエーションである。これは、いつもの常識の路線ではない。ということは、菊花賞に向かう常識の路線ではないところから出てくる馬に暗示が来ているということだ。ということは、常識路線のセントライト記念と神戸新聞杯以外から挑んでくる馬。前走毎日王冠からこの菊に出てくる「マルカシェンク」。こいつじゃ。ヒモはさらに常識外のデビュー以来まるで路線にさえ乗っていないシルククルセイダー、タガノマーシャル、ネヴァブション、マンノレーシング、アクシオン。どっしぇー! 全部万馬券!

 ま、お遊びということで。日曜日は朝から取材行。前売り買って仕事しよ。
2006年10月15日(日)

 シェルズレイは沈没した。秋華賞、「リメイク」やんか!

 今日はメチャメチャ仕事しようと思って、朝から気合い付けに峰山に登って昼前からメチャメチャ仕事してたのである。で、午後3時前に一服してて、ふと秋華賞の前であることを思い出して、日曜洋画劇場の「ポセイドン」のリメイクかー、とか思ってて、リメイクということは、同じ話だけどちょっと違う、ということは牝馬のG1だから「前のオークスと同じ話でちょっと違う」と解読して、オークスの成績を振り返ってみたのである。オークスは、

1着カワカミプリンセス、2着フサイチパンドラ、 3着アサヒライジング

ということは、これと同じ組み合わせでちょっと違うとなると、

1着カワカミプリンセス、2着アサヒライジング、 3着フサイチパンドラ
1着フサイチパンドラ、 2着カワカミプリンセス、3着アサヒライジング
1着フサイチパンドラ、 2着アサヒライジング、 3着カワカミプリンセス
1着アサヒライジング、 2着カワカミプリンセス、3着フサイチパンドラ
1着アサヒライジング、 2着フサイチパンドラ、 3着カワカミプリンセス

の5通りしかない。さらにこれを馬連にすると、

(1)カワカミプリンセス・アサヒライジング…(結果、これが的中)
(2)カワカミプリンセス・フサイチパンドラ
(3)アサヒライジング・フサイチパンドラ

の3通りしかないではないか。競馬ファンの方はこの時点で、私が暗号解読によってたった3点で秋華賞を当てたとお思いであろう。アマチ、アマチ茂である(アマチ総子でもアマチ真理でも可)。競馬歴30年、暗号解読歴20年の私がそんな3点で妥協するはずがない。私はさらに絞ったのである。

 馬連で買うとなると、3着は関係ないのではないか。とすると、オークスの3着は関係ない。とすると、「同じ話でちょっと違う」というのは、オークスの1,2着の入れ替わりしかないではないか。

 えー、しばらくほったらかしにしてほこりをかぶってたPATをごそごそとセットして、カワカミプリンセスとフサイチパンドラの馬連1点(馬単が買えるように変更してないので)に腰が抜けるほど3000円を投入して、腰が抜けました。アホやがな。

 さて、今週末の菊花賞の日の日曜洋画劇場は、洋画でも映画でもなくて「天使の梯子」というドラマスペシャルだそうです。洋画劇場なのに日本のドラマをやる。直木賞作家の村山由佳のヒット小説「天使の卵」の映画化されたやつが10月21日に公開されるのに合わせて、その続編の「天使の梯子」をドラマでやるのだそうである。出演はミムラ、要潤に小西真奈美も出るそうである。映画「UDON」と出演者がかぶってる。話は、「姉妹の妹の方が付き合ってた美大生の男が姉の方に恋をして、妹がそれを責めたら、何か知らんけど姉が死んで、男は絵が描けなくなって、妹は全部自分の責任だと悩んでいたら、別の若い男の子が妹に愛を告白してきて、かつての姉と美大生の年の差が8歳だったけど今度の妹と別の若い男の子も8歳違いで…」みたいな。キーワードはこんなところ。さあ、どう解読する? ちなみに「天使」に関連する馬は3頭おります。

テンシノゴールド
トーセンシャナオー(母ジョウノエンジェル)
ミレニアムウイング(母エンジェリックソング)

 などという小ヘコミがあって、夜もメチャメチャ仕事をするために夕方6時頃に家内と三越の北海道展に出かけて、海鮮弁当2つとトウモロコシ2本とイカめし1コを買う。物産展の2連戦だ。北海道展は今日が最終日で、出展者は必死で最後の呼び込みをしている。「本場北海道、釧路のお弁当はもう最後! この機会に食べられるのはあと3つですよー!」とかいう声があちこちからして、すっかり北海道の市場ムードのフロアをウロウロしていたら、集まったお客さんに北海道の商品のウンチクをしゃべってた店のおばちゃんが私を見つけて、

おば「あらー! 田尾さん! いつもテレビ見よるよー!」

 いやいやいや! 俺、北海道のテレビに出てないがな! というかおばちゃん、俺に声掛けたら香川の人やってバレるで!(笑)
2006年10月14日(土)

 今朝は3時半まで仕事をして、しかし体がなまっているので朝6時半には峰山に登るぞ、と決意して目覚ましを掛けて、6時15分に目覚ましを止めて二度寝していたら8時半に福田社長から電話がかかってきて(うどん屋の朝は早い)、そのまま起きて10時にファミレスで合流した。今日はさわやかに肌寒いのでドリンクバーでホットのカプチーノを入れていたら、社長は相変わらず氷をガラガラ入れてアイスコーヒーを飲もうとしている。

田尾「社長、相変わらずいつも冷たいん飲みますねえ。熱いのは飲まんのですか?」
社長「家でいつも煮え湯飲んみょるきんな」

 社長ほんまにスナックトークの小ネタ、よっけ持っとるわ(笑)。会談の内容は書くほどのことでもないのだが、社長のスナックトークを未来永劫残すためにここに書いておく。

 11時半、解散してそのまま峰山に上がって2時間ほど歩いて帰宅して、仕事して、夕方6時前に家内と出かけて天満屋の全国うまいもの展みたいなのに行ってずんだ餅を買って、うどん棒で軽くうどんを食ってからオリーブホールに行って上村さんの劇団銀河鉄道の公演を見る。相変わらずええけど、今回は特にセリフ回しが気持ちよかった。たぶんそんじょそこらの映画やドラマの脚本より、上村さんの言葉を扱う技術は格段に上だと思う。それをまた役者がうまいこと言うんだ。それと、掘り出し物の天然キャラ1名、笑っちゃいました。

 で、終わって9時半過ぎにアップタウンに行ったら牛乳屋さんと細川がいて、遅くなって渡部が来てディープインパクトの話になって続いて明日の秋華賞の話になった。もう近年競馬どころでなくて若い馬はようわからん。日曜洋画劇場を確認したら「ポセイドン」だって。「ポセイドンアドベンチャー」のリメイクか? リメイクということは、以前の何かと同じことが起こるのか? 船に関連する馬は……シェルズレイの父ちゃんが「クロフネ」か。よし、とりあえずシェルズレイが沈没することは間違いない(笑)。
2006年10月13日(金)

 月曜日に源成と木戸と小野を連れてインタレストの取材に出かけて非常に濃い一日を終えたのだが、源成に「いつ日記に書いてくれるんですか。待っちょんですけど」と催促されても書いとる場合でないっちゅう日々が続いていたのである。で、本日、プチ油断モードに入ったのでメシ食って夜9時にアップタウンへ。行ったら土曜日は女だらけの日で、ねえちゃんとなおちゃんと新開と細川に囲まれて牛乳屋さんが小さくなっていた(笑)。

牛乳「あんた、こんなとこ来とる場合でないやろ」
田尾「そうなんですけどね、2時間ぐらい前からちょっとプチ油断モードに入ってて」
牛乳「仕事、カタついたん?」
田尾「いや、説明するとそう長くないんですけど、実は昨日の晩、インタレストの原稿4ページ分を上げて松本君(デザイン)に発注したんですよ。するとですね、松本君、今日からデザインに入ってますわな。けど松本君やからあの4ページ、絶対この土日では終わらん。ということはですね、今日明日は原稿を書いて発注しても松本君はデザインにかかれんから、原稿書いてもしょうがないでしょ? で、プチ油断モード、と。どうです、論理にスキなし」
牛乳「うーん、何かおかしいな。あと何ページあるん?」
田尾「ま、全部で32ページですから、あと28ページですか」
牛乳「早よ書かんかい!」

 さて今日は、普通の頭でテレビに出た。実は先週のKSBスーパーJチャンネルでのこと。番組はいつも16:55からなのだが、その直前に15秒の予告が生放送で入ることになっている。その日、私は大学で授業を終えて残務をしてKSBに行くのに一旦家に帰ったら16:00前で、家からKSBまで歩いて2〜3分なので、ここんとこの過労を少しでも回復させようと、ちょっと仮眠をしようと思ったのである。そしたら、起きたらまた時間がギリギリになってしまって、あわててボサボサになった頭を整えようと髪に水をつけてクシでとりあえずガーッと全部後ろに伸ばしてオールバック状態にして、さてドライヤーで乾かして…と思って鏡を見たら、いつもは軽くうねっている髪がまっすぐになってて、「ん? これでもええか?」と思って、そのまま上から整髪料をつけてもっかいオールバック風にときつけて、そのままKSBに走って本番2分前にスタジオに駆け込んだのである。そしたらすぐさま、15秒の予告の時間になった。

中村「KSBスーパーJチャンネル、金曜日はゲストをお迎えしてお送りします」
本庄「田尾さん、髪型変えました?」

 突然振られて私はとっさに、

田尾「すんません、今日はカツラがこれしかなくて…」
中村「(番組は)このあとすぐです」

 おーい! フォローなしかい! ただでさえごんから髪型が「ヅラっぽい」と言われ続けているのに、あれ絶対「田尾さんやっぱりヅラや」とか思とる人がおるぞ。まあええけどな。

 で、今日は髪型を元に戻して出てきました。今日は番組の最後でマニアにはたまらないイベントの告知。我が四国学院大学ではこの秋に新しい図書館「エクテス」が開館するのだが、それを記念して11月3日(金)の夜8時から、文芸鼎(てい)談が開催される。その鼎談の出演者があーた、一緒に番組に出てる岩井志麻子さんと、漫画家の西原理恵子さんと、『新潮45』の名物編集長中瀬ゆかりさんの3人という、知る人には奇跡的な爆弾トリオなのである。はたして香川の人々にこの恐ろしさでなくて(笑)すごさがおわかりいただけるかどうかちょっと不安もあるが、そういうことになっちゃいました。入場は無料ですが、事前に整理券の申し込みが必要です。えーと、申し込み方法は、ハガキに住所、氏名、年齢、電話番号と「女流文芸鼎談参加希望」と書いて、

郵便番号765-8505 香川県善通寺市文京町3-2-1 四国学院大学企画課

宛てにお申し込みください。10月23日の消印有効です。抽選で当選者には10月31日までに整理券を送ってくれるそうです。整理券が届かなかったら、抽選で落っこちです。ちなみにこの鼎談のポスターやチラシのキャッチコピー、「今夜のことは、口外してはなりませぬ(微笑)」は、恥ずかしながら私が作りました。

牛乳「それはええけど、最近日記のインターバルが長すぎるぞ」
田尾「しょうがないですね。ほなプチ油断モードのうちに、3日分ぐらい先に書いときますわ」
牛乳「ええなええな(笑)。ほんで書いた通りに行動したらええんや」
2006年10月4日(木)

 超過密スケジュールの10月が始まりました。いきなり1日の日曜日の朝から、小雨の降る中、イベントの審査員に駆り出されて、終わったら昼飯も食う間がなく車を自分で運転して(ま、いつもやけど)丸亀の講演会場へ。2時半から1時間半しゃべって、家に帰って授業準備の残りをやっていたら、今日の講演会場で一番前に座って聞いていたH谷川君から、以下のようなメールが来ました。

「お疲れ様でした。僕にとっても初ネタ満載で、めちゃめちゃ笑わせていただきました! コーラでドラゴンシャワーなど(笑)。けど今日一番は、横でやってた手話の方に負けんぐらい、長の身振り手振りがやっぱり多かった事です(笑)。それと、長谷川書店伝説は鉄板ネタですね(笑)。別府さんから行けなくて残念です。よろしくお伝え下さいと連絡がありました」

 ステージの袖で私の講演を何人かの方がリレーで手話通訳されていたのだが、俺、手話の人より身振り手振りが激しいのか(笑)。ちなみに15年くらい前から私の話を聞いている人はこれを見て「おっさん、まだコーラ噴射事件や長谷川書店のおっちゃんネタをしゃべりよんか」と思ったかもしれないが、今回はタウン情報の昔話をちょっとせないかんようになって、ほんま10年ぶりぐらいにあのネタ引っ張り出したんじゃ。

 翌10月2日(月)からは、講演1本とラジオ1本をはさんで、授業とインタレストの原稿と指示とチェックと、バイシクルオペレーションの授業準備が怒濤のように押し寄せてきて、今日まで毎日、朝は6時過ぎに起きて大学に行って夜中の1時、2時まで仕事して、寝て朝6時過ぎに起きてというのが続いております。大学では授業以外の仕事もどんどん増えております。

 苦しい中で明るいニュースを一つ。かつて私の中で史上最高のイカ系珍味せんべいであった「イカ番頭」が消えて10年近くを経た数日前、スーパーでその「イカ番頭」をしのぐうまさの逸品が発見されました。その名もキクの「イカ大漁」!(笑)「キクの」が意味わからんだろうが、「株式会社キク」というところが製造している「イカ大漁」という商品名のイカ系珍味せんべいである。「イカ大漁」という語感が「イカ番頭」に負けるが、味はイカ番頭を超えたね(笑)。あとはかつてイカ番頭と抜群の相性を持っていながらこれまた消えたダイドーの「アクアレモンライト」、これをしのぐ微炭酸清涼飲料水が発見されれば、もう私はうれしくて源成とごんに三田屋で1万円のサーロインステーキをおごってしまうかもしれない。源成とごんのステーキ事件は、衝撃ではあるが笑いどころは少ないので書かない。ふー、明日も授業2本とインタレストがびっしり。
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