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2009年08月の日記
2009年8月30日(日)

 県外に出ると日記が止まるという、モバイル環境未開人ぶりを露呈しつつ、赤坂麺通団のプレオープンから本オープンまでを見届けてまいりました。26日のプレオープンには勝谷さんの人脈から非常にたくさんのお客様に来店いただき、また5年間の東京麺通団の営業で築かれた多くの仲間、友人知人のお客様に来店いただき、また私の細々とした東京の人脈からも珍獣O西軍団、団員Dとその御一味様、佐野・松浦の姉御コンビ様、タウン情報誌OBの萬玉、阿部、さらに麺通団や『うどラヂ』ファンの読者やリスナーの方も来ていただいて、本当に皆さんありがとうございました。麺通団の店は、表面的な現象だけを見てもおそらく正しい認識はできないであろう、営業的にも経営的にもとても誠実ないろんな新しい試みをやっておりまして、その中で私は、机上の学問的あるいは評論的アプローチでは決して掴めないマーケティングや経営のとても実践的な勉強をさせていただいております。成果は必ず、教育の現場で学生を中心とする若者にフィードバックしていく所存でございます。って、誰に演説しとんや(笑)。

 新宿の東京麺通団を仕切るのは堂々の店長「宮前」と「楢原(ならはら)」のコンビ。赤坂麺通団を仕切るのは東京麺通団で育った店長「知久平(ちくだいら)」と「桑名」のコンビ。そして両店の兼任マネージャーを務めるのはおなじみのパロマスおやじ。全員、キャラの立った麺通団テイストの職人揃いです。さらにアルバイトスタッフもなかなかのキャラ立ち揃いですので、ファストフード型大衆セルフにはない「職人型大衆セルフ」の緩くも楽しい空気感を味わいながら、今後ともあの箱(店)の中で思い思いに楽しんでいただければと願っています。

 さて、昨日は東京帰りの息つく暇もなく、四国学院大学の今年度5回目のオープンキャンパス。入り口調査によると(入ってくる人を数えただけだけど)、ここまでで昨年をものすごく上回る(数字は秘密)高校生が参加してくれています。学長を先頭に教職員や関係者全員の努力が実って、このご時世なのに大変好調な感触です。しかし、戦略は秘密です(笑)。努力するのは疲れるけど、努力して成果が上がることの喜びは何物にも代え難い。遊ぶことの楽しさや喜びより、あるいはラッキーで得たお金より、あるいはお上からばらまかれたお金やサービスをタダでもらった不労所得の喜びより、自分で努力して得られた成果の方が絶対喜びが大きい。だから私は頑張って働くぞ。

 と気合いを入れて今日も朝からものすごく働いていたら、S原が家族でうちにやってきて、水槽を眺めていたS原が「タニシがよっけおりますよ」と言ったもんだからスイッチが入ってしもたやないか! それからS原の子供と一緒に水槽の中に発生したちっちゃいタニシを取り続けて1時間以上(笑)。夕方6時半になってS原一家が帰って、それから選挙の投票に行って、家内とココイチでカレー食べて帰って、テレビが選挙特番ばっかりやっているのでずっと仕事をして日付が変わった。これからしばらくマスコミは政権交代の話題でにぎやかになるのだろうが、私らは投票をしたら直ちに「持ち場に付け」である。持ち場について一生懸命働くのが最優先だ。それが自分のためであり、家族のためであり、仲間や同僚のためであり、ひいては地域のため、国のためになる…そういうことではないかと。と、大ざっぱに締めさせていただきます(笑)。明日早いから今日はもう寝よ。
2009年8月25日(火)

 昨日の朝7時半に大学を出発して、1泊2日のインタレスト取材ツアーを終えて帰ってきました(詳細は秘密)。7号編集長の多田と副編集長の松野を連れて、昨日は車で善通寺から高知市内に入り、取材をしながら足摺岬を経由して宇和島まで北上して一泊。今日は朝8時から宇和島市内〜大洲〜久万高原〜松山市内と取材して、とにかくムチャクチャ長い時間と距離を運転した。途中、1000円のゼナと2300円のユンケルを2本。しかし苦労の甲斐あって、相当おもしろい特集になると予告しておく。取材先は、これまでテレビも新聞も雑誌も何度となく扱ってきたおなじみの場所。でも我々の取材対象は、その着想がただ者ではない。おそらくインタレスト次号のこの特集を見た読者の反応はこうだ。
「うおー! そこに目を付けたか!」
「これは盲点や!」
「しかしようやるわ」
「アホちゃうか?(笑)」

 これからその100点の着想を120点にすべく、他の仕事を全面ストップして「見せ方」に苦しむことになる。しかし疲れた。明日から3日間、他の仕事で東京に行ってきます(ストップしてないやん)。
2009年8月22日(土)

 最近、知人数人から「麺通団、よっけ儲けよんやなあ」という声を聞きまして(笑)。どうもこないだの日曜日の朝、『サンデーNEXT』のうどんビジネス特集みたいなので東京麺通団と今度オープンする赤坂麺通団が紹介されたのを見て、そう思った人がたくさんいるようです。ま、一般の方はビジネスの仕組みをほとんど知らないので、ああいうふうに編集されるとそう思っても仕方がないだろうなあ(笑)。仕方がない。では、編集の仕方一つで視聴者に伝わる内容がどういうふうに歪んでいくか、ちょっと見てみますか。

 えーと、あの番組で放映された「儲かっている」という内容を伝えるコメントは、

(1)「東京麺通団は売上が年間2億5000万円くらいある」というコメント。
(2)マスターの「めちゃめちゃ儲かりますよ」というコメント。
(3)「数千円のうどん生地が、売価で数万円になる」というコメント。
(4)「麺通団は6店舗を展開している」というコメント。
(5)「麺通団はマクドナルドを目指している」というコメント。

 ま、そんなところでしたか。じゃ、一つずつ。

(1)「売上2億5000万円=儲かっている」という認識は、ちょっと冷静に考えると違うというのがすぐわかりますね。利益=売上−原価(原材料費)−販売管理費(人件費、家賃、光熱費、水道代、燃料代、交通費、通信費、法定福利費、その他諸経費たくさん)だから、原価と販売管理費を見ずに「売上高」だけで「儲かってるなあ」と思うのは間違い。しかも、会社の利益というのはその半分くらいを税金に持って行かれ、さらに残った税引き後利益から借入金の返済をしなければならないという決算上のルールがあるから、借入金の額によっては「利益が出ているのにお金が足りない」という事態が起こる。そんな会社、いっぱいあります。でも、マスコミ報道に出てくる企業の「数字」は、依然として「売上高」中心だから(たぶん制作者や司会者やコメンテーターに企業経営をしたことのない人がほとんどだからだと思う)、視聴者も「売上高が大きい=儲かってる」と思ってしまうんでしょう。売上何兆円もある大企業が赤字決算をした、というニュースをみんな何度も見てるはずなのに(笑)。

(2)マスターが取材中にいろいろ話した内容の文脈の前後をカットして「めちゃめちゃ儲かりますよ」の部分だけを取り出して「うどん屋は儲かるんですか?」という質問の後ろにくっつけたらできあがり(笑)。こういうやり方は、テレビでも新聞記事でもよくやりますが、だいたい人件費と家賃の高い東京で単価の安い商品を1軒の店だけで売るというビジネスが「めちゃめちゃ儲かる」はずがない(もちろん頑張れば社員が食っていけるだけの利益は出せますけど)。何ならやってみたら、すぐ思い知ります(笑)。

(3)「数千円のうどん生地が、売価で数万円になる」というのも、冷静に考えると(1)の公式から「販売管理費」が抜けているのがわかりますね。売上が数万円、原価が数千円(あの数字もちょっと怪しいけど)。でもその間に原価よりはるかに多い「販売管理費」が抜けている。さらに「原価」の中でうどん生地よりずっと高い「ダシ」や薬味類の原価が抜けている。さらに出た利益から借入金の返済が出て行くのだから、原価(ダシ等の原価の抜けた額)と売価の差額だけで「暴利だ」と決めるのは間違い。というよりほとんど反則じゃ(笑)。特に麺通団の店は「職人型大衆セルフ」の名の通り、正規雇用の職人社員を多く採用して育てていくというポリシーでやっているので、人件費率は多の飲食店ビジネスよりかなり高いと思う。ま、そんなことは編集ですっぽり抜かれてますけど。

(4)「麺通団は6店舗を展開している」というのは間違い。福岡と名古屋と吉祥寺と水道橋は、みんな仲間ですが、別会社で別決算で利益も別です。だから赤坂は麺通団の会社としては2店舗目です。

(5)麺通団はマクドナルドを目指してない(笑)。あのコメントはマスターが番組側から「言ってくれ」と頼まれて言ったら、ああいうふうにつながれたらしい。麺通団の店は、フランチャイズビジネスは全く目指していません。中国にも出て行かない(笑)。マクドナルドとは根本的にビジネスモデルも構想も違います。というか、天下のマクドナルド様と比べられるのも申し訳ないほど恥ずかしい。赤坂に2店舗目を出すのも、理由は「会社の利益を増やす」でも「事業拡大の野望の第一歩」でもなくて、もっと地味な、心ある人が聞くと感激するような(自分で言うか)温かいコンセプトに沿った理由です。

 ちなみに番組の最後にスタジオで作ったうどんを食べた徳光さんが「普通だね」と言いましたが(笑)、うどんの何たるかを知っている人なら想像つきますか。スタジオに行ったら火力の足りないコンロに小さい鍋しか使えず、しかもできてからちょっと時間が経ったうどんになってたそう。そらいかに天才知久平が作っても「普通」か普通以下のうどんになるわ(笑)。うどんはそういうもんです。ま、店ではええの出すように頑張りますから(私は一介のアドバイザーなのでスタッフが頑張るんだけど)、スタジオのはご勘弁を。

 ま、大ざっぱに説明するとそんな感じです。しかし普段「テレビは編集するから信用できん」とか言っている辛口の人も、いざああいうのを見ると結構信用してるんですね(笑)。ちなみに私の家内の知人に、あの番組を見て「麺通団の団長が全国に店を6軒も出して年収2億5000万円も稼いでいる」と思ってた人がいたのを知ってひっくり返った(ひっくり返ってないけど)。そんだけ稼いでたら1800円でネオンテトラ買わんと、10m水槽作ってイワシ5万匹買うわ!

 とか言っていたら勝谷さんから電話がかかってきた。今日、『めちゃイケ』で麺通団のうどんがネタに出たらしいんだけど、「半生」の『プレシャスうどん』と店で出す「生うどん」を混同されてまた誤解を生む放送をされたとか。ふー、もういちいち全部誤解を解くの、無理(笑)。みんな、もう誤解したまま好き勝手言っててもいいです(笑)。たぶん私もいろんな誤解して言ってること、あるに違いないし。何はともあれ、店は現場スタッフが正直に、誠実に、一生懸命やりますので、どうぞ応援してやって頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。
2009年8月20日(木)

 巨大な仕事の「山」に登り始めた。標高3000m級の山(単位がよくわからんが)が3つ。そのうちの一つである『インタレスト』は、学生たちの獅子奮迅の活躍もあって全32ページのうち大半の取材・データ整理作業を終え、ここ数日をかけて原稿を3ページ仕上げた(ここ、松本君の心拍数が軽く上がるところ・笑)。物理的に登山不可能と思える3つの「山」を抱えて、やっとエンジンがかかって来たところへ、TJ-Kagawaのイケメン編集長T内から電話。

T内「すいません、仕事の相談がいくつかあるんですが。お忙しいとは思うんですが、ブログを見ててちょっと山を越えた感が窺えましたので…」

 いかん、熱帯魚レポートが裏目に出た(笑)。というか、火曜日から日記が止まってたやろ? プロの編集者ならそこを察知せないかんが。ちなみにT内は、香川県下の各種媒体の私が知っている歴代「編集長」と呼ばれた人たちの中で、イケメンランキング第2位の称号を得ている。ま、私が勝手につけたランキングだけど(笑)。

ごん「1位は誰ですか?」
田尾「1位は昔『ナイスタウン』の編集長やったY田さんやんか。お前な、俺が『タウン情報かがわ』の編集長しよった時、うちの女子編集部員、みんなライバル誌の山Dさんのファンやったんやぞ」
ごん「悲しい話ですね」
田尾「ほっといてくれ」
ごん「ちなみにそのランキングの対象者、何人ぐらいおるんですか?」
田尾「えーと、俺入れて…7人ぐらい(笑)」

 そういうわけで今朝はもう一つの山、超麺通団4『讃岐うどんの巡り方最新版(仮称)』の取材のために、何と朝の5時半からごんとH谷川君と3人でうどん屋再確認ツアーに出発(今日の爆笑ツアーの小ネタは『うどラヂ』で小出しにします)。その後、花樹海の喫茶で美しい高松市街と瀬戸内海を眺めながらT内と打ち合わせをして、直ちに家に帰ってインタレストの続きにかかった。来週は1泊2日の高知取材と東京行きとオープンキャンパスで月曜日から土曜日までびっしり。日曜日から再びインタレストにかかって…うわ! もう9月や!
2009年8月17日(月)

 そういうわけで土曜日の夜、1年振りに「熱帯魚増量大作戦」を行ったのである。まずは体長5〜7センチくらいの“シャープなメダカ”みたいな体型の地味な色のやつを3匹。私は地味な色の魚が好きで、15年くらい前に初めて45センチの水槽を買った時に香東川の沈下橋の横のよどみですくった10センチくらいのフナを2匹だけ入れていたのであるが、2年くらいでフナが向きを変えられんぐらい巨大化して私は大喜び、しかし家族には不評で、ついに家族の希望に屈して「熱帯魚」への転換を余儀なくされて今日に至る。しかし今回は私の希望もわずかに受け入れられ、この地味な“シャープなメダカ”体型のちょっと大きめのやつを3匹入れたのである。私のツクツクボーシ好きは一部で有名だが、こいつは地味でシャープな「熱帯魚界のツクツクボーシ」とも言うべきフォルムをしている。それが3匹入ったことで私は満足。あとは家族の好きなものを買い、さらににぎわいに定番の体長1センチくらいのちっちゃいネオンテトラを50匹1800円で買って、加えて今回は「水草の森」というコンセプトでまとめることにしたので水草を多めに買って帰り、夜のうちに水槽の大リフォームを終えたのである。

 日曜日の朝、昨日はエサをやってないので腹を空かしているだろうと思って少し多めにエサを入れたら、ちっちゃいやつは狂ったようにエサを食べ始めたのだが、大きめの“シャープなメダカ”があんまりエサを食べん。体調が悪いのか? と思ってしばらく見ていたが、どうもそうだはないみたいだ。ちっちゃいのが必死でエサを食べているそばを悠然と泳いでいる(悠然と、と言っても5〜7センチなのだが)。「みんな、たくさん食べて大きくなれよ」と見守っているみたいだ。こいつ、身は大きいが気は優しく、徳にあふれた偉大な人物なのではないか。魚物だけど。

 夕方、再びエサを与えた。すると、ちっちゃいやつらはまた大騒ぎ状態でエサを食べ始めた。しかし、徳にあふれた“シャープなメダカ”はまた、悠然と彼らを見守るばかりで自らはあまり食べようとしない。大きいのが先を争って食べると小さいのにエサが回らないことを知っているかのように、有徳の領主様は自ら我慢をして小さな領民にエサを優先しているのだ。おお、何と美しい光景か!

 しかしその時、私は水槽の中の景色が少し昨日と違うような感じを受けた。よーく見てみると、奥の方に固めた水草の森の間に見え隠れするシャープなメダカが3匹。前面にワイドに展開してエサを食べている体長2〜3センチの赤いやつ、頭が赤くて尻尾が縞模様のやつ、体側に黒い筋のあるやつ、去年からの生き残りのちょっと大きめのネオンテトラたち…、そして手前の右隅に群れを成している体長1センチくらいのちっちゃいネオンテトラ50匹の集団…。ふーむ、魚のラインナップは同じだ。ん? 50匹の集団? ふと違和感を覚えた私は、集団を数え始めた。1、2、3、4、5…あー! 動くな! 1、2、3、4、5、6、71、2、3、4、5、6、7…あー! 動くな! 1、2、3、4、5、6、7、8…動くなー!

 日本野鳥の会はすごいわ。仕方なく何となく感じで数を把握したところ、あれ? どう見ても30匹ぐらいしかおらんぞ? あと20匹の集団はどこだ? 私は水槽の側面に回って、水草の森の奥をのぞいてみた。よーく見ていると、ちっちゃいネオンテトラが1匹見えた。ははーん、おそらく森の中に第二集団が隠れているのだろう…と思って、しかし一抹の不安も抱えながら、そのまま仕事をして夜中の0時過ぎになった。ちょっと疲れを癒そうと水槽を見ると、んー? ちっちゃいネオンテトラ集団がまた少子化してるぞ…。

 で、今朝です。エサをやろうと水槽を見たら、ちっちゃいネオンテトラ、完全消失! 領主様が全部食っちゃった! お前ら、ネオンテトラ食って腹一杯やったからエサ食べんかったんか! そういやなあ、何か、シャープなメダカがちっちゃいネオンテトラを追い回しているシーンをチラッと見たんよなあ。買った時はシャープだったのに、ちょっと腹がボテッとした感じがあって、腹の中に白い横長の塊っぽいもんが透けて見えてたような気もする。どこが徳のある領主様じゃ!(笑)

 丸一日ちょっとで、あいつら3匹で1800円食いよった(アライグマの35万円のディナーには及ばんが)。ほんまにもー。自然は素晴らしいと言うが、他人に遠慮するのは人間だけやぞ。

 テンションうなぎ下がりで今日はインタレストの第2回集中作業。編集長の多田と副編松野、何でも屋スシ太郎たちは責任感に満ちあふれ、サポート役の4年生たちもよく動き、心配してた坂井も動き始め(笑)、まだ入ったばかりでわけもわからない2年生も数人がついて来始め、データ収集と整理分析はかなり進みました。けどここからの編集作業が大変。これを含めて9月末までにデカイ山が3つも控えている。今日から1ヵ月くらいのスケジュールを立て直してみたのだが、恐ろしくて見る気がしない。
2009年8月15日(土)

 昨日は高松まつり最終日、総踊りの日。四国学院大学学生ボランティアチームは踊りの誘導、審査員、アンケート調査、クリーンキャンペーンに分かれて27人が出動し、私は一人では寂しいのでごんと和田画伯を伴って会場に行って、学生の活動をカメラに収めたり追加で浴衣着用率調査をやったりしながら無事3日間の引率を終えた。

 そういうわけでちっちゃい山をもう一つ越えて、今朝はリフレッシュを兼ねて峰山ウォーキングを2時間。午後から寄生虫の(もうええっちゅうに)長男を捕まえて90cmの熱帯魚水槽の大掃除をやってたらスイッチが入って、夕方までかかって仕事部屋の模様替えまでやってしまった。で、掃除をしたら魚と水草の増量せないかんということになって、まずは昔からなじみの川西観賞魚店に行ったわけです。そしたら「熱帯魚はもうやめた」って。仕方なく水草と流木を買っておばちゃんといろいろ話してたら、

おば「あんたテレビで言うといてよ」
田尾「何な。もうあのテレビのレギュラー、出よらんで」
おば「出よらんのな。まあええけど、出るんやがな」
田尾「何が?」
おば「あれ、アライグマが」
田尾「アライグマ?」
おば「そやがな。アライグマが出ての、魚食べるんやがな」

 川西は店の表にたくさんの養魚槽があって、そこで鯉や金魚を飼っているのだが、それをアライグマにやられるらしいのだ。

おば「こないだやの、一匹7万円もするこななおけな(こんなに大きい)ランチュウ、5匹も食われたんや」
田尾「えー! 35万の晩飯食いよったん!」
おば「アライグマやお金払わんがな。食い逃げや。初めのうちは丸ごと食べての、しまいに腹一杯になって、今度は軟らかい内臓のとこだけ食べて行っきょんやがな」
田尾「ひどいやつやな。けどこんなとこに野生のアライグマやおるん?」
おば「おるかいな! 誰ぞが飼いよったんを逃がしたんや。こないだまではうちだけやったんやけど、もうあっちこっちでやられよるで。家の中にも入ってくる言うとった」

 そういうことらしいです。警察に言うてもどうにもならんそうです。ペットのワニやヘビを逃がしたり捨てたりして時々ニュースになってるけど、アライグマ、現金被害を出しよりますよ。
2009年8月13日(木)

 高松まつり、学生ボランティアの引率出動。今日はJTのやっているクリーンキャンペーンの手伝いで、午後6時過ぎに軽く集合を確認して、学生たちをボランティアスタッフに預ける。その後、別の学生2人と一緒に恒例の「祭り会場における浴衣・甚平着用率調査」を始め、1時間ほど調査をした後、2人を連れてごんのマンションへ。あるオバカ企画のために今年は今晩の花火大会を一部始終ビデオカメラに収める必要があって、しかし全景を収めるためにはある程度引いた位置から撮る必要があって、吟味に吟味を重ねた結果、いつも上から目線で「下界を見下ろしている」と言っているごんのマンションの屋上で撮影することにしていたのだ。

ごん「すんません、今日は昼からバカヤロウが集まって飲んだくれてますんで、いつなりとお越しいただければ」

 ということでお越ししたら、牛乳屋さんやアップタウンのねえちゃんやなおちゃんやゴエやハチマキ兄さんが、部屋の中に設置された巨大スクリーンに映されている「007」の映画を背景にワインやら何やらを飲んだくれていました(笑)。とりあえず、連れて行った学生を紹介。

田尾「これ、学生の坂本社長と山内。坂本、お前何で社長なんや」
坂本「えー? みんな言うんやもん」
山内「いっつも社長出勤するから」
田尾「要するにいつも時間通りに来ん、いうことか」

 などと言ってるともう花火大会の時間が近づいて来たので、屋上に上がってごんにビデオカメラのセットをしてもらって準備完了。あとは映像のプロの上原から厳しく言われた「ビデオカメラのそばでしゃべらんように」という注意を守って花火鑑賞…と思っていたら、飲んだくれ軍団がビールやワインを持って上がってきた。

ゴエ「わー、ここ、ええんちゃうん!」
ねえ「すごいすごい! ねえ、長(私)んとこのマンションってどの辺ー?」
ゴエ「あー、飛行機飛行機!」
牛乳「ちゃうわ、あれ報道のヘリやで」
ゴエ「飛行機ちゃうん?」
牛乳「ちゃうわ。見てん、ぐるぐる回りよるやんか」
ねえ「××××××××…」
なお「△■○*……」
牛乳「★×!?×××…」
ゴエ「ztsxyg…」

 上原ー、もうワヤやー!(笑)とにかく映像の素材だけは何とか収めて花火大会終了。飲んだくれ軍団を残して、我々は早々にマンションを去った。

田尾「ま、そういう仲間や(笑)」
山内「めちゃめちゃおもしろかった! あの男の人と女の人の話!」
田尾「あれが牛乳屋さんとゴエや」
坂本「牛乳屋さんって、名前もメチャメチャおもしろいし(笑)」
田尾「本名ちゃうぞ(笑)」

 免疫なしでいきなり牛乳屋さん、学生には刺激が強すぎたか(笑)。
2009年8月12日(水)

 とりあえず、何か山を一つ越えた。

 昨日、8月11日。大失敗の一日。前夜、徹夜してでも仕事を上げるという強い意志があっけなく崩れて仕事未了のまま朝を迎え、気分転換に峰山に上がって2時間ぐらい歩いて下りてきてシャワーを浴びて、さあ、爽快にリフレッシュして(今、机の上にどこかでもらった『ウェットダービー 爽快テイオー』という、脱力感に満ちあふれたネーミングの携帯用濡れティッシュがありますが)「仕事を仕上げるぞ!」と思ったら、陽射しを浴び続けたせいか頭が痛くなって夕方までダメダメ状態。結局夜になって頭痛が消えて、深夜2時過ぎに何とか仕上げた。

 今日、8月12日。怒濤の一日。久しぶりに朝9時頃まで寝る。帰省中、もとい寄生虫の長男と家内が「うまいうどん食いたい」と言うので、開店時間の11時ジャストに「はりや」に行ったら、うどんにありついたのが12時半頃! 

大将「メガネかけてないからわからんかった」
田尾「今日はまぶしいから度付きのサングラスかけてきたんやけど、店内でサングラスはいかんから外しとんや。そやからよう見えんのや。一瞬、百々君が打っちょんかと思った(笑)」

 大将、あんまり笑わんかった。例えに出したやつが悪かったんかな(笑)。1時頃家に帰って、すぐさまFM香川に行って夕方4時過ぎまで長いインタビューを受ける。FM香川の中井さんの知人の娘さんが大学の卒論で「メディアにおける中央と地方の差」みたいなのをテーマにするつもりらしく、まあ地方組の私と中井さんにいろいろ話を聞きたいということだった。まあほとんど雑談みたいな感じで進んだのだが、テーマの切り口がどうもはっきりせずに彷徨っていたのでこんな示唆を。

田尾「メディアをな、とりあえず3つに分類してみる。放送メディア(テレビとラジオ)、印刷メディア(新聞と雑誌)、通信メディア(インターネットと携帯電話)。で、それらを縦軸に置いて、横軸に情報の発信側と受け手側を置いて表にしたら、箱が6つできるやろ? で、その箱を一つ一つ検証するんや。すると、通信メディアの箱だけ、中央と地方の関係性が違うんではないか? という仮説が浮かんでくる」
彼女「何か、大学教授みたいです!」
田尾「大学教授じゃ!(笑)」

 ちなみにこれ、放送メディアと印刷メディアの新たな可能性のヒントがそこに一つあるように思ってるんですけど。特に地方側に。インタビューを終えて夕方5時、高松市役所の会議室に学生たちを集めて、高松まつりのボランティア活動の最終ミーティング。予定メンバーが一人も欠けることなく集合した。1週間前にあったボランティアの全体会議の時に、その場にいたかつての同僚の原君に言われた「田尾さん、何かメチャメチャ学生を世話してますねえ」の一言を思い出した。何かなあ、自分の周りの友達との関係しか経験してない学生がよっけおるんや。それが、ちっちゃなボランティアやけど「仕事をする大人」との関係を初めて体験する時、いきなり0(ゼロ)で放り出すのはどうも違うような気がして、しかし10まで世話をするのも違うような気がして、2だけ世話をして8の不安を持たせたまま放り出すのがいいか、5ぐらい世話をして放り出すのがいいか、8ぐらいまで世話をして2だけの不安を持たせて出すのがいいのか…そんなことを考えながらやってるのよ。

 続いて夜の7時頃から、昨日上げた仕事のデータのやり取りと修正作業。途中、長女が帰省、もとい寄生してきて家族で一鶴で鳥の足を食って、今日はたくさんやり遂げた感があるぞ。盆休みの安らぎはないけど。
2009年8月10日(月)

 朝から頭がどうもスッキリせず、思考が堂々巡りしてどうにも原稿が進まない。仕方なくパソコンを持って田町方面に外出。コインパーキングに車を止めて、まずは「てもみん」に行って1時間マッサージをしてもらった。もう首も肩も背中も腕も足も、軽く押されただけで痛い痛い。脂汗をかきながらマッサージを終えて、近くのドラッグストアでユンケルを買ってその場で飲んで、アップタウンに転がり込んだ。

マスター「おう、久しぶりやないけ」
田尾「すんません、原稿に詰まって…仕事しに来ました」

 アップタウンは気分を変えて原稿を書く時の第二書斎(笑)。店に入ると日和佐さん(あのインタレストの「海から見た香川」を取材した時のボートの船長)一家が来てて、しばらく話した後、日和佐さん一家がご出発して店の客は私だけになった。カウンターに座ってパソコンを開いて仕事にかかろうとしたら、マスターがちょっと買い物に出かけるという。

マス「客が来たら10分ぐらいで帰ってくる言うといてね」

 店内は私一人になった。午後3時。こんな時間にジャズ屋にそうそう客が来るわけがない…と思いながら仕事をしていたら、うわ! 客が来た! 男女2人ずつの4人組。入ってきた時の会話から、どうもアップタウンは初めての、しかも県外からのお客さんらしい。4人はとりあえず席に着いて店内を見回していたのだが、誰も注文を取りに来ないので私の方をチラチラと見始めた。私の出番だ(笑)。

田尾「すいません、マスター10分ぐらいで帰って来ますんで」
男性「あ、そうですか(笑)」
田尾「すいません、私、客なもんで」
女性「あっはっは、おもしろーい(笑)」

 別におもしろいことは言ってないのだが、たぶん客が留守番をしているジャズ屋という緩さがおもしろかったのだろう。しばらくするとマスターが帰ってきて、無事、お客さんは接客されました。店内は結構大きな音でジャズがかかっている上に後ろではお客さんの声もしているのだが、アップタウンではなぜかいつも仕事がはかどる。頭の中の霧が晴れてきて、昨日から堂々巡りしていたのが何だったのかと思うくらい、1時間半で仕事が一本仕上がった。途中、「おっ」と思うサックスが聞こえてきたのでマスターに「これ誰ですか?」と聞いたら、

マス「田尾がこれに引っかかるとは思わんかったな。ジミー・ヒース。なるほどのう、ジャズの“色気”に気がつくようになってきたか。そのうちコルトレーンの色気に気がつくようになる。しまいにドルフィーの色気もな」

 ドルフィーの色気かー。15年くらい前、ジャズなんか何もわからなかった私が初めて買ったCDが、フルートとバスクラリネットに度肝を抜かれたので買ったエリック・ドルフィーの「LAST DATE」。ほんで、ド素人なのに徳島のジャズ屋に一人で入った時に、常連さんたちに声をかけられて「初心者なんです」と言ったら「何を聴いてる?」と言われて「エリック・ドルフィー」と答えたら「えらいとこから入ったなあ(笑)」と笑われたのを思い出した。あの時は何が「えらいとこ」なんかまるでわからなかったのだが、今はちょっとわかる(笑)。けどあれが色気かー。けどマスターは「色気の塊じゃ」言うてたなあ。もっかい聴き込んでみるか。その前に今晩、徹夜してでももう一本仕事上げないかんけど。
2009年8月9日(日)

 金曜日の深夜、ついに怒濤の2週間終了。といってもまだ月曜日中に片づけないかん仕事を抱えているのだが、何せこの2週間がすごかったのであまりの解放感に昨日は2時間半も続けてテレビを見てしまいました。NHK-BSの「大逆転将棋」の再放送。回数を重ねて詰め将棋や早指しやいろんな新ネタを盛り込み始めているのだが、断然おもしろいのはやっぱりメインのタイトルにある「逆転将棋」だ。こいつはプロの名勝負の「投了図」からスタートする勝負なのだが、投了した側をゲストのプロ棋士が持ち、勝った側をアマチュアのゲストが持って、投了図の続きをやるのである。で、たいていプロ側が「負けました」という局面から逆転してしまうのだが、解説を交えながらの勝負のおもしろさもさることながら、ようあんなおもしろい企画を考えたなあ…と企画担当者に感心するばかり。発想力については私もちょっとは自信があるつもりなのだが、あの番組を見るたびに、あの企画の発想のパターンを参考にして「他に何かできんやろか」と考える訓練をしている。

 もう一つ、これまたNHKで「国際標準戦争」なる番組を見た。世界最高の送電技術を開発した日本の企業が、国際標準を獲得しなければ世界の電力市場に参入できないという壁に当たって、世界会議を舞台にいろんな戦略でこれを獲得するというドキュメントだったのだが、企業の役員クラスのおじさんたちがたどたどしい発音ながら英語で水面下、水面上でいろいろ苦労しながら戦うの。ストーリーもおもしろかったが、見終わって一番に感じたのが、企業のトップの人たちが生み出す付加価値の大きさだ。もちろん世界最高の技術を生み出した技術者たちも大きな付加価値を出したのであるが、その技術を国際標準に載せないと宝の持ち腐れになるわけで、その国際標準獲得の戦いは技術者にはおいそれとできない。

 番組によると最終的に努力が実って国際標準を獲得した。これが実際のビジネスにつながると、今度は末端の労働者たちが付加価値を出す番になるのだが、それぞれの持ち場でみんなが付加価値を出してビジネスが成功するという原理原則の中で、企業のトップや役員クラスの生み出している巨大な付加価値については、世の中でかなり不当なほど理解されていないんだろうなあ…と改めて思わされた。私は技術者ではないし、企業のトップも退いて今は大学の末端労働者であるが、企業トップの生み出している付加価値と恐ろしいほど大きい責任を少しは知っているから、彼らが私らの数倍、数十倍の報酬をもらっていても、世間が責めるほど不当だとは思わない。あ、付加価値も出さずに高給をもらっている役員は除く(笑)。

 最後に一つ。近年名前でこんなに「引く」思いをしたことはなかった。新党「みんなの党」って(笑)。引くなあ。もう2kmぐらい引く。仮に政策や人物にものすごく共感したとしても、あの名前は私、投票用紙によう書かん(笑)。昔、メルヘンチックな「丸文字カフェ」がちょっと流行った時にメニューのフルーツパフェに「つかまえて サリーのはあと♡」と名前が付けられていたのを当時高松で活動していたパフォーマンス集団「ビニール解体工場」のDEKUさんが「まことに注文しにくい」と指摘したが、あれ以来の「名前で引く」物件。誰か止める人おらんかったんやろか…。
2009年8月5日(水)

 ふえ〜、怒濤の2週間がまだ終わらん。ずーっと休みなし。7月31日(金)まで試験週間で、連日山のようなレポート採点と前期の成績付けが終わったかと思ったら、8月1日(土)は学生の松野と下村と一緒に朝6時半に高松を出発して、インタレストの取材で徳島市内から山奥まで車を運転しながら夜9時過ぎまで走りっぱなし。翌2日(日)は朝6時半に家を出て、松野と松田を乗せて愛媛県の新居浜から今治を経て松山まで、これまたインタレストの取材で夜10時過ぎまで運転しっぱなし。月曜日も火曜日も朝からテレビ付きで取材に、大学の会議2つ、別件のインタビュー取材、FM香川の録音。今日は学生も集合して朝から晩までインタレストの集中作業だ。この間、あまりの疲労にユンケルとゼナの高いやつを4本も飲んだ。明日は高校への出張授業に、学生たちを引率しての高松まつり会議にインタレスト作業。明後日は東京日帰り。土日はインタビュー取材のテープ起こしと原稿制作でびっしり。

 今回のインタレストは学生スタッフたちがとても頑張っていて、今日の集中作業で非常におもしろい特集の姿が見えてきました。第一特集は、「スシ太郎ツアー」を超えるアッと驚くオバカ企画。第三特集も、気の遠くなるような地道な作業が実を結んだ興味深いデータ企画。事前に紹介したくて仕方がないのですが、そこをグッと我慢して今日はここまで。この間に起こった数々の大ネタ小ネタも後日レポートということで。
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