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2009年09月の日記
2009年9月27日(日)

 民主党政権になって、何か新聞やテレビに今まで以上に議員さんの名前や顔や発言がいっぱい出ているような…気がするだけかもしれんが気がするわけで、見聞きしている限りでは何だか今までのいろんな膿みたいなものが露呈してきたり、自民党にくっついてきた時の公明党みたいな民主党にくっついてきた社民党の矛盾が露呈してきたりして、「そんなことやってたんか」とか「それはおかしいだろ」とか小さいツッコミを入れながら仕事をしている昨今、ふと「議員の製造者責任」みたいなことを考えていたのである。

 まあいつもの「ない話」ではあるが、マスコミが紹介する議員には必ず「誰がこの人を選出したか」を表記するという案。例えばテレビや新聞に出る議員の名前には必ず、
長妻昭(東京都渋谷区・中野区の住民選出)
亀井静香(広島県三原市・尾道市・府中市・三次市・庄原市・世羅郡・神石郡の住民選出)
森喜朗(石川県小松市・加賀市・能美市・白山市・能美郡・石川郡の住民選出)
麻生太郎(福岡県直方市・飯塚市・嘉麻市・中間市・宮若市・遠賀郡芦屋町・岡垣町・遠賀町・水巻町・鞍手郡鞍手町・小竹町・嘉穂郡桂川町の住民選出)
………
とかいうふうに。新聞記事なら「辻元清美議員(大阪府高槻市・三島郡の住民選出)が国交省副大臣に起用されて、やだやだやだ! とダダをこねた」みたいに(笑)。

 ポイントは「大阪○区」とかではなくて市町名まで表記して、さらに「住民選出」をつける。すると、議員が言動するたびに選んだ住民にちょっとだけ「製造者責任」の意識が出てくるかな…と。市町名の認知度も上がるし、選んだ議員がいい言動をすると住民はちょっと自慢できるし、バカな言動をしたら市町名も晒されるから住民もちょっと恥ずかしくて、で、責任を感じて「ちゃんとした人を選ぼう」という気が少しずつ芽生えてきたら儲けもの。デメリットは、テレビの討論番組だと議員の名札が文字でいっぱいになることと、新聞だと行数が増えてたまらんということぐらいか(笑)。あと比例区選出議員の選出責任者をどう表記するかと。ま、ない話ですけど(笑)。

 などというバカな話を考えつつ、明日から始まる後期授業の準備に追われながら深夜を迎え、一息ついてテレビをつけたら『ハムナプトラ2』のエンディングが映った。あ、今日は『ハムナプトラ』やったんか…と思いながらチャンネルを変えようとしたら、「声の出演」の主演女優のところに出た文字が

「レイチェル・ワイズ」

 またレイチェルか! 
2009年9月23日(水)

 連休中は自宅の仕事部屋と大学の研究室以外に行ったところと言えば、気分転換の峰山ウォーキング2回と、気分転換の熱帯魚増量大作戦でペットショップのプーキーに1回と、回転寿司1回だけだ。その間、家で仕事してても大学に行っても例のコーヒーカップがあるというステキな環境のおかげで(笑)どんどん仕事が進んで、インタレストの特集はすべて完了。あとは表紙まわりと取材後記とやり直しのインタビューページ、合わせて6ページを残すのみになった(まだ6ページか…)。

 で、夜7時頃、プチ油断モードでテレビのチャンネルをあちこちザッピングしていたらCSで『ダンテズピーク』をやっていたので見ていたら、主役のピアース・ブロスナンが町長役のリンダ・ハミルトンに向かって「レイチェル」と呼びかけたのである。んー? レイチェル? 何やったっけ…あ、思い出した。ついこないだ同じCSで見た『ボディーガード』のホイットニー・ヒューストンも「レイチェル」やったぞ(笑)。

 9月に入ってテレビで見た映画は『ボディーガード』と『ダンテズピーク』の2本だけで、その2本とも主演女優の役名が「レイチェル」という偶然に出会った、というどうでもいい話で今日は終わるはずだったのである。ところが、夕食を食べながら夜9時前に『ダンテズピーク』が終わって、ちょっと仕事をして9時半頃またテレビのチャンネルをあちこち変えていたら、NHK-BSで『宇宙戦争』をやっていたので見ていたら、主役のトム・クルーズが娘に向かって、

トム「レイチェル!」

 何でやねん! 9月に見た映画3本、全部「レイチェル」かい! どうなのこれ。プチ奇跡? それとも今「レイチェル特集」やってるの? …という、鳩山政権の話題で持ちきりのニッポンにおいてわざとチープな話題で流してみました(笑)。
2009年9月16日(水)

 昨日、早朝からの仕事を中断して夜6時55分に『うどラヂ』の録音にFM香川に行ったら、遅れてごんと長谷川君が来た。

田尾「遅いよキミタチ」
ごん「初めて一番に来たらこれですからね。やっぱ、六本木ヒルズの店を電話一本で買い占める人は違いますね」
長谷川「違いますね」
田尾「コーヒーカップ3つ買うただけやないか!」
ごん「いやいや、もう巷の噂では田尾さんが高松から電話一本で六本木ヒルズを買うたことになってますよ」
田尾「俺はハワード・ヒューズか!」

 昔、ラスベガスのホテル「デザートイン」のスイートに長期滞在していたアメリカの大富豪ハワード・ヒューズが、スイートルームに居座られると困ると思ったホテルの人に「部屋を替わってくれ」と言われたらその場でホテル丸ごと買った、というベガスの歴史では有名な話であるが、ま、コーヒーカップ3つ、7500円では勝負にならん。勝負するつもりもないけど。ちなみにニューヨークの西岡から「ノブって、あのノブちゃうん」というメールが来たので調べてみたら、何かメチャメチャ有名な人らしいやんか。しかも私が買ったあの店も、いや、私がコーヒーカップを買ったあの店もただの雑貨屋でなくて有名な店だったらしい。ひえー、偉そうに書いてすんません。

 さて今日はマリンライナーと特急やくもを乗り継いで、島根県の出雲高校に出張授業に行ってきました。先方のリクエストは「発想力開発論」。「高校生にわかるように」という注意書きがあったけど、私の講義は教養科目ではなくて社会人の実践プログラムみたいなもんだから、社会人経験の全くない、しかも高校1、2年に何がどれだけわかるのかよくわからんので、まあとりあえず探り探り社会人の話から入ってみた。

田尾「高校生や大学生と社会人の劇的な違いは、ここにあるカウンターやと思いな。ここにカウンターがあってな、私はカウンターのこっち側。きみらはカウンターの向こう側。向こう側のきみらは、サービスを受ける人や。物を買う人。コンサートを見に行く人、本を買って読む人、テレビを見る人、観光地に行く人。それが、社会人になった途端、カウンターのこっち側に来ると思え。こっち側は、サービスを提供する人や。物を作って売る人。買ってもらう人、見に来てもらう人、遊びに来てもらう人。お金を使ってもらう人。つまり、カウンターの向こう側にいる人の気持ちを知って、何を提供したら向こう側の人に喜んでもらえるか、お金を出して買ってもらえるかを毎日必死で考えて行動せないかんようになる」

 まあ聞いても実際になってみないと実感としてわからんやろけど、そういう前提のスタンスを話してから、アイデアを生み出す初歩的な「道具」をいくつか、1時間20分ぐらいかけて教えてきた。おとなしそうな生徒たちだったが、何人かの生徒は目からウロコが落ちたみたいな顔をして何かメモしてた。終わったら、ずっと聞いていた若い先生が私に感想を一言言った。

先生「要するにフレームワークですね」

 私、苦笑(笑)。あのプログラムを「フレームワーク」という机上の理論みたいなもんでまとめたらいかんで(笑)。実社会のマーケティングにもまれることなく机上の勉強ばかりしてたら、理論的にまとめてわかったようなつもりになるんだろうけど、そうじゃないんだよなあ。まあ教師の世界ではなかなか体験できんと思いますが、教師の世界にはまた私のわからないことがいっぱいあるだろうし、餅は餅屋ということで。

 5時過ぎに授業を終えて、歩いて出雲市駅に行ったらちょうど5分後に出る特急があったのだが、前で切符を買っているおっちゃんがえらい時間かかって、並んでいるうちに特急が出た。次の特急、1時間15分後! 1本あとの特急で3時間も揺られて岡山駅に着いたら、何と、マリンライナーが事故で20分遅れるというアナウンスがあった。仕方なくホームのベンチに座ってパソコン開けて仕事していたら、それからもう20分経ったのにいつまでたってもマリンライナーが入って来ん。おかしいな…と思って立ち上がった時、マリンライナーが出て行くのが見えた! えーっ! あわてて駅員さんに聞いたら、違うホームから出たと言うではないか! 

 家に着いたら0時前でした。帰路、2時間はロスした。この非常事態やのに…。
2009年9月13日(日)

 ふいー。今日までかかってインタレスト16ページアップ。やっと半分だ。8月中にほとんど片を付ける! という強い意志を持って臨んだのだが、後期授業開始まであと2週間しかないのに、巨大な3つの山の、まだ1つ目を登り中だ。人間、意志だけではどうにもならんことがあることにしよう(笑)。けど、追い込むよ。あと2週間でものすごく追い込む。ミスターシービーが「すんません」言うて道を空けるぐらい追い込む。

 さて、巨大な山を抱えながらちっちゃな話であるが、ここ数年来、研究室で使っているコーヒーカップに不満があって何かのついでにいつも商品を物色していたのである。今使っているのは、私が大学に来た7年前に家から持ってきてずっと使っているカップなのだが、ちょっと小さくて(といっても普通の家庭で使っている容量のカップだけど)、仕事が追い込みに入ってコーヒーだけで半日、一日という状態になった時に、コーヒーを入れても(インスタントだけど)すぐに空になってしょっちゅう入れ直さないかん。加えてデザインが今ひとつで飲んでて楽しくないのと、取っ手が作り手はデザインに凝ってるのだろうが細くてちょっと丸くて、右手で持った時に中指の第二関節の上にあまり快適でない不要な圧力が来る、という不満があった。痛いほどではないが、もしカップにコーヒーでなくて水銀を入れたら取っ手が中指にめり込むのではないかというようなピンポイントの圧力が来るのである。で、かといってわざわざコーヒーカップを物色に店に出かける程のことではないので、何かのついでに「少し大きめでデザインがよくて使い勝手も快適なコーヒーカップ」を時々探していたのである。狙い目は食器屋さんではなくて、例えばセンスのいい雑貨屋とかミュージアムショップとか、服やバッグなどのファッション系の店に時々置いてあるオリジナル雑貨みたいな所だ。

 しかし、雑貨系のデザイナーの中には「実際に使う時」のことに気配りが足りない人が多いのではないか…と時々思うことがある。私が何度か買ったことのある、ある有名なデザイナーの靴は、確かにデザインはよくできているのだが、靴の底のゴムに施された細かいデザインのせいで、雨の日にツルツルした床(オフィスやいろんな施設によくある)を歩くとギュッ、ギュッと音がしてとてもうるさい。あれは絶対、そういう場面(頻繁に出くわす場面なのに)をシミュレーションしてないのである。そういう感じで、食器屋さんにあるコーヒーカップはデザインに好みのものがなく、逆にデザイナーの入ったコーヒーカップは使い勝手に難があったりして、なかなか「これ!」というのが見つからなかったのである。しまいにこないだ取材で愛媛に行った時に砥部焼きの店に何軒か入ったのだが、やっぱりない。いろいろ新しいデザインに挑戦している感じはあるのだが、やっぱり現代的なデザインセンスがブランドデザイナーのレベルに達してない。コーヒーカップもせっかくおもしろい方向のデザインをしているのに、底から縁に向かうカーブが「そこ、曲げたら“湯飲み茶碗”の方に行ってしまうやんか」みたいになってたりする。

 そんなある日、というか正確には8月27日、赤坂麺通団のオープン前日に東京に行ってて、ついでに六本木ヒルズの雑貨屋さんに入ってコーヒーカップを探してたら、電撃が走るようなコーヒーカップに出くわした。全面真っ白で、表面は卵の殻みたいな艶消しで、中面は洗いやすいようにツルツルで、取っ手が上戸のうどんぐらいの太さでエッジが立っている! でも切り口が三角のうどんで(うどんでないけど)、とんがった方が内側で、左手で持ってみるとまず人差し指の第一関節がその三角のうどんのとんがったところに気持ちがいいくらいピッタリとフィットする。問題の薬指の上に乗ってくる部分は、三角のうどん(もうええっちゅうに)の「底辺」は少し広くなっているので全然不快な圧力を感じない。しかも全体のフォルムが、シンプルかつ完璧! 底から縁に向かうカーブといい、取っ手とのバランスといい申し分がない! これはコーヒーカップ界のミロのビーナスだ! セミで言うならコーヒーカップ界のツクツクボーシだ! 

 私は一瞬でそのコーヒーカップの虜になった。底を見ると「NOBU N.Matsuhisa」と書いてある。たぶんデザイナーだ。「たぶん」と書いたら怒られるかもしれんが、私が知らないんですんません。私は、ここには3客並んでいるが1客にするべきか、3客全部買うべきか、ものすごく悩んで、結局持って帰るのが重いということで1客を買って帰ったのである。NOBUの2500円のコーヒーカップ。

 金曜日の夜、家に帰ってさっそくコーヒーを入れて飲んでみると、素晴らしい! 口当たりも完璧。コーヒーを飲む時、上唇の両端に軽く当たるカップの縁の厚さと感触がとてもいい。私は週明けの月曜日、大学にそれを持っていって研究室でコーヒーを飲んだ。あまりに快適なので、仕事をしながらいつもは2杯くらい飲む時間に4杯も飲んだ。以前より入れ直す回数が多いがな!(笑)

 しかしそこで気がついた。これ、家に帰っても飲もうと思ったら、毎日コーヒーカップを持ち歩かないかんぞ。これは、大学に1客、家に1客置いておくべきではないか。私はもういてもたってもたまらず、レシートから電話番号を探してあの六本木ヒルズの店に電話した。

田尾「すみません、先週の木曜日にこれこれこういうコーヒーカップを買ったんですが、あと2客、まだありますか?」

 店の人が見に行ってくれて、まだあることが確認されたので、私はもう全部買い占めちゃいました(笑)。といっても全部で3客ですが。数日後、注文した追加の2客、到着。私はうれしくて、大学でインタレストの学生に見せまくった。

田尾「どや、この完璧なフォルム」
多田「それいいわー! 私、見た瞬間に絶対ええと思った!」
尾崎「いいですねえ」

 広報室の森Tが来たので見せると。

森T「いいですねえ!」

 反応を分析すると、多田はたぶんこのコーヒーカップをほんまに素敵だと思っている。尾崎と森Tは「田尾先生がそんなに熱く語るからここは賛同しておくべきだ」という気持ちが2センチぐらい入っとる(笑)。まあええわ。こういうのは好みの問題やからね。でも私はそれから毎日、いつもより多めにコーヒーを飲みながら快適に山のような仕事をしていたのである。そしたらこないだW田が大学に来て(手伝いで呼んだんやけど)、しばらく一緒に仕事をした後、満を持してコーヒーカップを見せて「このコーヒーカップ、どや」言うたら、

和D「いや、僕さっきから見てたんですけど、田尾さんいろんなもんにこだわってるのにコーヒーカップはヒャッキン(百円均一)なんや思って」

 ふー、和田にはまだまだ教えないかんことがある(笑)。
2009年9月7日(月)

 小学生の頃、私はしょっちゅう池にフナを釣りに行っていたのである。家の近くには、「上池(うわいけ)」と「下池(したいけ)」というひねりのないネーミングの池が2つあった。上池には小ぶりのフナがたくさんいて、小学生でもよく釣れる。下池は上池より少し大きく、大物のフナがいるのだがおいそれと釣れない。だから気が短くて飽きっぽい小学生はたいてい上池から釣りを始め、長時間待つという精神力のある小学生や小ブナに飽きて大物を釣りたいという向上心の出てきた小学生が下池に挑戦するという、そういう立ち位置にある上池と下池の関係であった。そんなある日、少し上池に飽きた私は、釣れないことを覚悟で下池に行ったのである。

 上池で釣る時よりちょっと大きい釣り針をテグスの先につけて、その上にカミツブシのおもりをつけ、その上に細長いウキをつけ、エサのミミズをつけて池に投入し、しばらくウキを眺めていたのだが、案の定ウキはピクリともしない。そのうち小学生の私はもう飽きてきて、二股になった枯れ木の枝を探してきて水際に立てて竿を載せ、竿の根元を石で押さえて、そのままほったらかしにして池の水際を回りながら(当時は池に立ち入り禁止のフェンスなんかなかったので、みんな水際に下りて遊んでいた)水草や水生昆虫なんかを探して遊んでいたのである。

 しばらくして竿のところに帰ってきてウキを見ると、相変わらず静かに立っていた。ウキには目印の色がついていて、上から2センチくらいが白、そこから1センチくらいが赤、続いて1センチくらい白、また1センチ赤、で、そこから下まで白。で、今日のウキは水面上に5センチくらい出て立っている。つまり2本目の赤から上が水面上に出て立っているという状況であった。が、何か違和感を感じた私はそのウキを凝視した。ん? ウキの上から白、赤、白、赤…の一番下の赤の幅が、何か短いような…。

 最初は水面の揺れのせいかと思っていたのである。ところが、それからまた10分くらい水際で遊んで帰ってきてウキを見ると、あーっ! 赤が1本しかないぞ! ウキが赤1本分、つまり1センチ沈んでいるのである。凝視すると、ウキは動かない。ピクピクと引いているのではない。静かに沈んでいるのである。何じゃこれは! と思って竿を上げてみると、でっかいタニシが釣れていた。よし、タニシにつながったぞ(笑)。

 そんな先日、勝谷さんから麺通団のMLにメールが来た。

「昨日から私のパソコンに『フィッシング詐欺の可能性があります』というアラートが出始めました。田尾さんがタニシで遊びすぎよるから『フィッシング詐欺』か?」

 タニシとフィッシングの因果関係をよりわかりやすくする冒頭のエピソードではあったが、私はこのメールに「すみません、もうタニシネタは書きません」と返したものです。また書いたけど。今日現在、捕獲したタニシは200匹に迫ろうという勢いですが、もう飽きてきました(笑)。今日はイナゴ軍団を集めてこの夏4回目のインタレスト集中作業。全32ページ中7ページを松本君に発注するところまでやっときたのだが、学生担当のインタビュー記事のインタビュー内容があまりにも薄いことが判明し、1から再取材という小惨事も発生。ハードルの高いインタレスト編集なので、そんじょそこらの学生が作る冊子ならフリーパスだろうがそうはいかん。今号の編集作業、学生たちは苦しみながら今までになく成長しよります。
2009年9月3日(木)

 私の仕事部屋の机の右斜め後方約1.5mに、高さ約1m10センチの家具があって、その上に高さ45センチ、奥行き45センチ、左右90センチの水槽があるのである。水槽の底には1粒2〜5ミリくらいの小石が約5センチの厚さに敷き詰められ、半分から奥に水草が森とまではいかないが林程度に植えられ、例のちっちゃいネオンテトラ50匹を2晩で食ってしまった体長5〜7センチのシャープなメダカみたいなやつは別の瓶に隔離したため、今は体長2〜4センチくらいの熱帯魚が油断モードで30匹くらい泳いでいる。その水槽の中に突然、タニシが発生したのである。しかも数十匹、いや、よく見るともっといる。聞くと、こいつは油断してると短期間でなんぼでも増えるというのである。

 そういうわけで日曜日にS原がうちに来て水槽の中にちっちゃいタニシを発見して以来、私の日常は一変してしまった。すんません、大げさに言ってしまいました。ちょっとだけ変わりました。このタニシ、体長がちっちゃいので2ミリくらい、大きいのはまあ4ミリくらい。こいつをまず日曜日に1時間以上かけて、50匹ぐらい捕獲したのである。捕獲方法は、水槽の上辺が高さ約1m55センチあるので、まずイスを持って行ってその上に上がる。次に、手を肘の近くまで水に入れて水深35センチくらいの底にいるタニシを捕るのだが、タニシが小さいので指でつまもうとしても水中ですぐ落ちてしまうため、ティッシュを小さく折ってそれを持ったまま底にいるタニシを周囲の小石ごとつかみ取り、水面でティッシュを広げて小石の間にいるタニシを発見して、そいつをつまんで、こないだ買ってきたビッグマックセットのコーラが入っていた紙コップに親指でピンとはじいてカツンと入れる、という段取りである。それがあーた、まさかこんな状態になろうとは。

 日曜日にたいていの目につくタニシを取り除いて月曜日の朝7時、仕事の準備をしようと仕事部屋に入って水槽を見たら、おるやないかタニ公! しかも油断して水槽のガラス面に3匹もくっついとる! 私はそいつらを直ちに捕獲し、タニシコップにピンとはじいてカツンと入れて、それから手を洗って朝飯を食って新聞を読んで8時、さて出かけるかと思ってカバンを取りに仕事部屋に入ってチラッと水槽を見たら、おるやないか! 今度は底の小石の上。どこから出てきたんや! 小石の中か。再び直ちに捕獲してタニコップにピンとはじいてカツンと入れて、時間がないので仕事に出たのである。で、ミーティングを一件済ませて大学で学生たちとインタレストの集中作業をやって夕方家に帰って、仕事の続きをしようと部屋に入って水槽を見たら、おるやないの!

 私はまたイスの上に立って水槽に手を入れてタニシを捕獲。さらに水槽の底の小石の上を目が乾くほど凝視し、徹底的に捜索をしてちっちゃいタニシを発見しては手を入れて捕獲し、また発見しては捕獲し…約30分で何と新たに10数匹も逮捕して、水槽内にタニシの影も形もなくなったところで洗面所に手を洗いに行って、さて、仕事にかかるかと部屋に帰って水槽を見たら、おるやないか!

 それから3日が経ちました。私は仕事部屋に入るたび、水槽の底を数分間凝視するのが日課となりました。ここ数日、難しい原稿を抱えていたためパソコンに向かって苦しみながら、1〜2時間苦しんでは気分転換に水槽の底を凝視し、タニ公を見つけては捕獲し、また仕事にかかり、また休んでは水槽の底をにらみつけ、というのを繰り返しています。昨日あたりからさすがにタニシがなかなか発見できなくなり、ちょっとさみしい(笑)。ほんまにもー、なんちゅうレジャーを持ち込んできたんや、S原。などと書いてたらまたT内が仕事の山を越えたと勘違いしたらいかん。仕事持ち込んできたらいかんぞー。今、9月いっぱいで片づけないかんでかい山を3つ抱えて、もう物理的に不可能なぐらい追い込まれとんぞー。ちなみに今、水槽の横に置いたタニコップの中に、ちっちゃいタニシが150匹ぐらいおります。どうすりゃこれ。
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