2012年06月の日記 |
2012年6月24日(日)
麺通団の会合で、勝谷さん襲来…でなくて来高。会合の内容はこんなところで紹介するようなものではないのであえて脱線するが、会場のサンポート5階会議室に行こうとしてエレベーターを降りたら、同じフロアで「瀬戸内国際芸術祭」の何かの会合をやっていました(笑)。去年のあれ。
(1)私がこの日記で、「県は瀬戸内国際芸術祭にいくらお金を使ったか(税金の使い途)を県民に報告しないといけない。同じく地域メディアはそれをきちんと報道しなければいけない」という主旨のことを書いたら、県は「税金を“支出”でなくて“収入”とカウントする『実行委員会の収支』」を出してきた。しかも、メディアがそれをそのまま、あたかも芸術祭への税金投入が1億円の利益を出したかのように報道したので、「それは行政の収支(行政の投資額とリターンの差)じゃないですよ」と書いたら、県とメディアの中に「田尾は行政とメディアの敵だ」みたいな空気ができているらしい(笑)。
(2)瀬戸内国際芸術祭の期間中のお客さん動員数について、県が「8つの会場(島など)の動員数の合計」「1つの会場の動員数はその会場内の複数の作品前でカウントした数字の合計」というダブルカウントが2度も入った数字を発表して、さらにメディアがそのダブルカウントが2度も入った合計数字「93万人」をあたかも「瀬戸内国際芸術祭の実質動員数」だったかのように報道していたので、私がダブルカウントを割り引いた正直ベースの動員数予測を計算して書いたら、それを勝谷さんが『そこまで言って委員会』で「瀬戸内国際芸術祭の動員数発表はひどい水増し数字だ」と言って、県の中で「田尾と勝谷は行政の敵だ」みたいな空気ができているらしい(笑)。
という、因縁の瀬戸内国際芸術祭だ(笑)。ま、とりあえず私の意見の主旨と意図の真意は、行政とメディアに完璧に取り違えられていますね。
こういうのは、行政は「使ったお金(税金)」も動員数みたいな「リターン」も全部正直ベースで発表して、その正直ベースの数字を元に県民の審判を仰いで(県民の意見、識者の分析、あるいは選挙で)、「イエス」なら継続し、「ノー」ならやめる、という当たり前のシンプルな習慣をつければ、行政も無用の取り繕いで苦しまなくてすむようになるじゃないか、というのが私の意見である。なのに、聞くところによると、来年またやることになった第2回の瀬戸内国際芸術祭では、また成果を取り繕おうとしているらしい。
気の毒だなあ。正直ベースの正攻法の方が、絶対に健全であり、健全な方が絶対に楽だと思うんですけど。「やること」が目的になると、「やるための取り繕い」で苦労し続けますよ。とか書いたら、また短視的に「敵視」されるんだろうなあ(笑)。そういう主旨じゃないのに。
さて、昼に会合を終えてボルボ13号で勝谷さんを空港まで送っていく途中で、あたりやに行きました。遅れてごんも合流。そこで出てきたひやひやの麺とダシに、勝谷さん、改めて絶賛!
勝谷「この麺、一本の麺の中に伸びのある部分と伸びのない部分が混在してる」 田尾「うわ、そんな表現した人、初めてですよ」 勝谷「おそらくそれが、このセクシーな麺の正体や。例えて言うなら、女の人の肩を抱いたら骨を感じてもう片方の手で腰を抱いたら柳腰という…それが何とも言えん…」
後半の例えの内容は私には意味がわからなかったが(笑)、やっぱりプロの「表現者」は感性と言葉を見つけ出す執念が違う。最近立て続けに見たうどん番組とはえらい違いだ(もうええっちゅうに・笑)。勝谷さんはひやひやの小だけ、私はひやひやの大と小エビのかきあげ天、ごんはひやひやの大だけを食べて、昼食終了。それから車中で勝谷さんのいろんな興味深い話を聞きながら、空港まで送って行って解散しました。
今日の会合で「麺通団P&Mの若き社長に就任した山中(東京麺通団初代店長)をみんなで支えていこう」という話をしていた時の会話。
田尾「俺ら、使えるもんは何でも使えよ。俺のビジネス理論とか、勝谷さんの預金通帳とか」 山中「勝谷さんの預金通帳はたぶん使わんと思う」 田尾「何でや。銀行借り入れの担保になるぞ」 山中「いや、街金より怖いもんには手を出さないことにしてるんで」
勝谷さん、本日一番の爆笑でした(笑)。…と、書いて今、メールをチェックしたら、勝谷さんのメールマガジンが来てて、この日のことがちょっと書かれていた。別々の場所で同じ時間に同じ話題を、同じ一人で黙々とパソコンに向かって書いている姿を想像してしまった(笑)。両方読むと、お互いに同じことを微妙に違う表現で書いていて、ちょっとおもしろい(笑)
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2012年6月19日(火)
朝7時前、カバンにパソコンやら何やらを全部入れて大学に行こうとしていたら、テレビをつけた家内が「暴風とか出とるで」と言った。見ると、NHKのニュースの画面の左上に「香川県」とあって、その横に赤い枠で「暴風」「波浪」と出ている。「注意報」か? 「警報」か? どっちやねん。警報だったら、今日は大学が休校になるかもしれん。
チャンネルを変えると、KSBも画面の隅に赤枠で「暴風」「波浪」としか出ていない。どっちかわからん。またチャンネルを変えると、今度は別の局で「警報 暴風 波浪」という表示が出ていた。警報か!
カバンからパソコンを出してネットにつないで四国学院大学のホームページを確認したら、休校になってました。NHKとKSB、自分とこの局で「赤枠は警報」とか決まりがあるのかもしれないけど、そんな決まりを知らない視聴者が少なくともここに1家族おるぞ。
さてそういうわけで、今日は台風通過につき、外にうまいもんを食べに行くというわけにもいかない。一瞬、カッパ着て「はりや」に行こうかと思ったが(笑)、大将が店閉めて『メン・イン・ブラック3』とか見に行ってたらいかんので断念して、とりあえず今日は何か家にあるもので済まそうと思っていた。そしたら、家内が「昼も夜も台風で出られん可能性が高いから、午前中にスーパーに買い出しに行ってくる」と言って、昼前にCOOPに出掛けたのである。
1時間くらいして帰ってきた家内の報告。
家内「メチャメチャようけ客がおったわ。日曜日の昼ぐらいおったで。あれみんな、買い出しに来てるんや」 田尾「ふーん、みんな考えること一緒なんや」 家内「奥さんだけでなくて旦那さんも付いて来てるとこが何組もおった。漁師のおっさんまでつまみ買いに来てたわ。今日は漁に出られんから、家で酒飲むんやろな(笑)」
台風前のスーパーでは、そういうことが起こっているようです。
というわけで、今日は1日、家で原稿を書いたり授業準備をしたりデータの整理をしたりしながら、合間合間で「水槽の中凝視タイム」を楽しんでいたら、ちっちゃいやつ、4匹もいることが判明しました。全長数ミリの細いやつが2匹と、同じく数ミリのちょっと丸いやつが2匹。グッピーの子とプラティの子ではないかと思うが、成長してみないと何になるのかよくわからん。とりあえず、ちっちゃい楽しみが一つ増えました(笑)。さ、明日は手帳が埋まっている。仕事は私の“大きな楽しみ”だ。働くぞー。
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2012年6月18日(月)
いやー、先週末は久しぶりに「仕事に追われない週末」を過ごしました。
土曜日は東京からある大手企業のご担当者と大手広告代理店のご担当者と新聞社のご担当者を迎えて2時間ほどミーティングをして、夕方からは上村さんたちと会合のようなもの(笑)で朝3時半まで突っ走ったけど、私は物理的な忙しさには耐えられる性格で、それより企画を考えたり原稿を考えたりする精神的な追い込まれ状態の方がずっと苦しい。タウン情報誌をやってた頃から、手帳にびっしりスケジュールが入っている時より、手帳の空白の時間の方が苦しんでいることが多い、というタイプなのである。だから、対面で何か依頼ごとをされたりした時、手帳を開けてスケジュールを確認しながら、
田尾「うー…ちょっとそのあたり厳しいなー…」
とか言っていたら、私の手帳をのぞき込んで、
K君「その辺、手帳、真っ白ですやん! 全然大丈夫でしょう!」
とか言ってくる特定の数人がいるが(笑)、俺の手帳は真っ白の部分に重い重いものが潜んでるんじゃ。
そういうわけで、日曜日は手帳が白いのに重いものが何も潜んでないという(潜んでないやん)、プチ油断モードに満ちあふれた一日だったので、朝5時頃に寝て11時頃起きて、メシ食って新聞読んで一服して昼過ぎに、水槽の中をじーっと見ていました(笑)。そしたら、水草の森の奥の流木の陰から、ちっちゃいちっちゃい稚魚がチラッと見えた。
田尾「うわ、子供が生まれとる!」
1匹か? あ、隠れた。
それから約10分、私は水槽の中の生い茂る水草と流木の隙間をくまなく、隅々まで、ものすごく、水槽に穴が空くほど(絶対空かんけど)凝視していたのだが、稚魚はどこにも姿を現さなかった。水槽の中にはかなり大きくなったいろんな魚が50匹ぐらい泳いでいるので、稚魚も食われたらいかんのでおいそれと表には出てこないのだ。
それからしばらく、私は締切に追われていない原稿に取りかかって、午後4時頃、原稿の手を止めて再び「水槽の中を凝視タイム」を楽しんでいたら、あ! 稚魚がおった! ん? さっきと同じやつか? あ、隠れた。しかし数分後、今度は違う場所の水草の奥にまた稚魚が見えた。あ! さっきのと色が違う! 2匹おるぞ!
いやー、楽しいなあ(笑)。
夕方になりました。家内とピッコロジジにスパゲティを食べに行きました。メニューを見て、吟味に吟味を重ねていつもと同じ野菜スープとサラダとミートソースのスパゲティ(私)とトマトソースの何とか言うスパゲティ(家内)を食べました。
月曜日になりました。朝、大学に行く前になかむらに寄って、かけ大とちくわ天とげそ天を食べて、
奥さん「田尾さん、いつも若いなあ」 田尾「奥さんもいつまでも若いがな」
と相互褒め称え条約を遂行してから大学に行って研究室に入ったら、隣の編集室に脱線防止隊長・O西と次号編集長の大魔王・十河がいたので、軽く声をかけてから仕事を始めました。しばらくすると、データ整理をしていたO西が来て、「こういうのはどうしたらいいですか?」と質問してきたので、ちょっとレクチャー。
田尾「ええか? 大事な考え方を言うぞ。どういうふうに整理したらいいかわからんことが出てきたら、必ず『完成予想図』に帰るんや。つまり、今、自分は最終的にどういうものを作ろうとしているのか? それを具体的に絵に描いてみる。そしたら、どうやればいいかが見えてくる」
学生はたいてい、「言われたことをやる」というメンタリティでいるのである。理由はたぶん、小学校や中学校や高校では「言われたことがきちんとできる」とたいてい「よくできました」と言われて、そういうメンタリティでずっとやってきているからだ。けど、私は「社会に出てから成長する」ということがいつも念頭にあるから、「言われたことがきちんとできる」では50点しかやらない。その次の段階、会社で言えば平社員の次の段階で成長するために、完成予想図を自分で考えさせるのである。というわけでO西、そろそろ第二段階にハードル上げるぞ(笑)。
午後になりました。面倒な用事がある時しか来ないK君が研究室に来て、3時半までいろんな話をしました。
夜になりました。家に帰ってメシ食ってテレビを見ていたら、山内うどんが出てきた! BSで、何か全国の職人を巡るみたいな1時間番組で、讃岐うどんの職人で山内の大将と奥さんと二代目の鉄ちゃんと、3日前に修業に入ったという若い兄ちゃんが出ていたのだが、麺の素晴らしさがメチャメチャ際立つ映像を久しぶりに見せてもらった。
最近、全国ネットで讃岐うどんを扱ったひどい番組を立て続けに数本見た後なので、久しぶりに家内と2人で「ひやー! うまそー!」「うわ! あのエッジ見てん!」「あのざらつき感、ちゃんと映してるわ!」とか言いながら食い入るように見ました。
タレントは壇れいさん一人で、残念ながらあまりおいしそうに食べてなくて(笑)、あまりおいしそうな表現(コメント)も出てこなかったのだが、とにかく麺の映像が素晴らしく、うどん作り作業の映像とナレーション原稿もよくできていた。さらにエンディングで、おそらく番組制作者も気づいていないかもしれない爆笑オチが待っていました。
壇れいさんが山内に来て、うどんを食べて、山内のうどん作りの現場を見て、映像は早朝の仕込みから昼のラッシュ、修業中の兄ちゃんを指導する鉄ちゃん、山内の大将や奥さんの自然体のええ感じのコメントなどを編集して流して、最後に壇れいさんが山内を後にするシーンが映った。
カメラは店の外からちょっと引きで店を映している。店の入り口の前に、大将と奥さんと鉄ちゃんと手伝いのおばさんが並んで壇れいさんを見送る…というよくあるシチュエーション。画面は手前に壇れいさんのアップを置いて、向こうの奥に壇さんを見送る山内のスタッフがいる。そこで、壇さんが山内のスタッフに「ありがとうございました」とお礼を言って、カメラの方に向かって歩いてきて番組が終わったのだが、私ら夫婦は見逃さなかった。
壇れいさんが山内のみんなに「ありがとうございました」と言って、画面奥に小さく映っていた山内のみんなも店頭に並んでこっちに向かってお辞儀をしたのだが、壇さんがこっちに向き直ってカメラに向かって歩き始めた瞬間、カメラはまだ回っているにも拘わらず、奥の向こうに小さく映っていた山内のみんながさっさと帰り始めるという…(笑)。
家内「あっはっは! みんな、壇れいを全然見送らんと、もう店に帰りよる!」 田尾「ほんまや(笑)」 家内「たぶん“終わった終わった”とか言いよるで(笑)」 田尾「ええなええな(笑)」
いやー、さすが山内テイスト。みんな、メチャメチャええ感じですよ(笑)。
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2012年6月12日(火)
結局、午前3時半まで頑張ったけど神は降臨せず、原稿を半分以上残したまま寝たのである。それで、朝早く起きて大学に行って続きをやろうと思って5時半に起きて、6時に家を出て6時半頃善通寺に着いたので、「宮川でうどん食ってから研究室に入ろう」と思って、宮川に行きました。
店に入ったら、大将が一人でうどんの準備をしていた。
田尾「おはようございますー」 大将「あらー、田尾さん。早いなー。もうちょっと待ってなー。15分ぐらい」
大将の「15分」は30分の可能性があるので、私は考えた。
田尾「かまんで。ちょっと仕事しよるけん」
私は車に帰ってカバンを取って再び店に入り、パソコンを取り出して客席で原稿の続きを書き始めたのでした。
環境が変わると原稿が進むもんやなあ。うどんが上がるまで約20分(やっぱり5分オーバー・笑)の間に、まあそれなりに進んだわ。
6時50分頃、大将が「上がったでー」と言うまで、客は誰も来なかった…と思った時、私の頭の中に一つの疑問が浮かんだんです。
田尾「大将、ここ何時からなん?」 大将「8時やで」 田尾「えー! 6時ちゃうん!」 大将「まあ8時やけどな、お客さんが早よ来たら出してあげよるきん」
8時かよ! こんな製麺所やから6時やとばっかり思とったわ! H谷川君、ちゃんと言うとってくれないかんやないか!
そういうわけで、とりあえずまた宮川の「一番釜」のめちゃめちゃうまいやつを2玉と練り物の天ぷらを1つ食べて、7時過ぎに研究室に入った。そこから授業前の10時50分までパソコンに向かって原稿の続き。途中、9時過ぎに原稿の送り先のえらい方(笑)に電話を入れて、「本日中」の猶予をもらった。
11時10分から12時40分まで授業。終わって研究室に帰って原稿の続きをやってたら、仕事の途中のトミーがやってきた。
トミ「私の名刺、びしょ濡れにしたでしょ。もう1枚持ってきましたよ」 田尾「すまんのー」 トミ「ほんとにもー、みんなに言われましたよ!」 田尾「そんなに俺の日記、見よる人がおるんか!」
それから数分トミーとバカ話をして、何としても今日中にはほんまに原稿を上げないといけないので、万全の体制を取るべく、灰皿のある快適な喫茶に書斎を移すことにして(笑)、私はそこから一気に高松に車を飛ばして浜街道の「くつわDo」に到着。カフェオレを飲みながら5時までパソコンに向かい、まだ終わりが見えないので今度は家に帰って、途中でピザを2切れ食べただけでまたパソコンに向かった。
正直、このペースでは徹夜になるかもしれんと思いました。ところが、夜の9時半過ぎ、突然何かが降りてきたのです! 「今かい!」というツッコミを入れる時間も惜しいくらい、一気に追い込みました。そして、11時半、ついに完了! プリントアウトしてみると、何とA4の紙18枚も出てきたわ。
ところが、そいつを急いでFAXで送ろうとしたら、送れんでないか! 確認してみると、どこかで電話線が切れている! あわてて線をたどって調べてみたら、線がほぐれそうになっている部分を発見! 応急措置でその部分を指でいじっていると、つながった!
ま、そういうわけで、今日は熟睡できることになりました。ほな。
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2012年6月11日(月)
今、夜中の0時前、間もなく日付が変わるところ。何かが中途半端に降りてきていて、いつもより原稿が進んでいることは間違いないのだが、「微妙に速い」としか表現できない。このまま完成するまで頑張るか、先に寝て朝早くから再開するか(これまで数限りなく後者で失敗しているんだけど・笑)…。徹夜のまま明日の授業に臨むわけにいかんので、どこかで寝ないといけないのだが…といったところで、手遊び(日記)やってる場合ではないので今日はこれだけ。待て、次号(笑)。
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2012年6月10日(日)
土曜日の夜、遊ゼミが終わって午後10時から上村さん(劇団銀河鉄道主宰)と栗生さん(脳科学の若い大学教授)と3人で上村さん行きつけのバーに行って、私はこの日、車で来ていたのでウィルキンソンのジンジャーエールの辛口1杯とコーヒー1杯だけで翌朝4時前まで天下国家(のようなもの・笑)を語り合って、家に帰って4時半に寝て日曜日の朝、8時半に起きて急ぎの仕事をちょっとやって、10時半から『うどラジ』の屋外録音「麺通団と大人のうどん遠足」に出発して、池上と高松空港東端の飛行機大迫力着陸地点と龍雲うどんに行って午後3時半頃家に帰ってちょっと横になったら、睡眠時間感覚がおかしくなっていた。
ソファでウトッとした途端、気がついたら1時間半経っていた。あかんあかん、月曜日の夜中に上げないといけない原稿が丸ごと残っているのに、しかもこいつはいつもなら3日くらいかかるようなやっかいなやつなのに、徹夜してもあと1日半しかないぞ。私は全身が泥のようになった寝起き状態の頭と体でパソコンに向かった。そしたら、わずか30分で沈没。午後5時半、ちょっとだけ仮眠。目覚ましを7時に合わせて布団に入って寝て、起きたら夜の11時半だった。しかも、そこから風呂に入って全身を起こしてパソコンに向かっていたら、午前1時半、再び沈没。気がついたら、朝の5時になっていた!
もはや、何かが“降りて”こないと間に合わないという残り時間。しかし、かつて何かが降りてきた時を思い起こせば、いずれも超追い込まれた時ばかりではある(笑)。
というわけで、『うどラヂ』遠足ロケレポートは、書いてる場合ではありません。けど、6月30日から数回、番組で流れる模様です。さらに、上原が付いて来てずーっと映像を撮ってて、それを編集したやつがいずれネットで見られるようになるそうです。じゃ、必ず何かが降りてくることを信じて、これから難解な原稿作成に突入します。
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2012年6月5日(火)
<香川県がメガソーラー計画 高松の遊休地、事業者募集> 県は5月31日、県土地開発公社が保有する高松市生島町の遊休地について、最大約2000kwの大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設予定地にすると発表した。(中略)自然エネルギーで発電した電力を電力会社が全量買い取る「固定価格買い取り制度」の原案では、2012年度中に企業が始めた太陽光発電なら1kw/h当たり42円の買い取り価格を20年間保証するとしている。ただ13年度以降は買い取り価格の低下が想定され、県は早い段階でメガソーラーを建設することが得策と判断した。(中略)メガソーラーの年間推定発電量は、一般家庭約600世帯分に当たる200万kw/hを見込む。遊休地役5haのうち県が利用する土地などを除く3.5ha以内が対象。
というのがこないだの新聞に載っていたので、仕方がない。私がニュースを書き直そう(笑)。
* <……得策と判断した。このメガソーラーが完成し稼働することになれば、原発なら1kw/h当たり6〜7円、火力なら同12〜13円ですむ発電コストの一部が42円に跳ね上がることになる。四国電力は、1kw/h当たり42円で年間200万kw/hの電力を全量買い取ることになるため、年間8400万円の支出増となる。県内では既に同規模のメガソーラーが坂出市で7月から、三豊市で9月から稼働する予定で、これにより、四国電力は2013年度には3つのメガソーラーを合わせて年間2億5000万円の「太陽光発電買い取り費用」が発生する見込み。なお、これらのコスト増は法律で電気料金に転嫁することが認められており、いずれ電気料金アップとなって県民が負担することになる。> *
そういうわけで、あの再生エネルギー法案によって決まった「自然エネルギーで発電した電力を電力会社が全量買い取る」という制度は、私は「電力会社が高く買い取ってくれるんだ。ばんざーい!」ではなくて、「私らの電気代を上げる制度じゃないか。それはほとんど税金と同じじゃないか。しかも、私らから取り上げたその税金みたいな電気代は、私ら県民のために使われるのではなくて、売電した者のところへ全部行くだけじゃないか」という話だと認識しております。「電力会社が企業努力をして電気料金値上げをするな」と言うなら、「じゃあそんな買い取りをせずに企業努力をして今の電気料金を下げろ」と言えばいい話だから、全く意味がない。
太陽光発電をいろんな人が始めるのは、私は全く反対ではありませんので、どうぞどうぞ。ただし唯一、高い値段の大量売電だけは勘弁して下さい。それは庶民いじめで、企業いじめですよ。「なら、お前も太陽光発電をやって売電すればいいじゃないか」と言われるなら、私はそんな「自分だけよければ」みたいなことはできません。というより、自分で自分の首を絞めているみたいじゃないですか。
ちなみに、ちょっと前の産経新聞の地方欄に「目指せ!クリーン革命 中四国新エネルギー事情」という連載があって、その第1回の記事で、小水力発電所を持つ津山農協の担当者が「売電単価を太陽光発電に近づけたい」とコメントしていた。しかも、記事はその発言を支持するみたいなテイストで書かれていたのであるが、いいのか? そんなことを進めて。ま、メガソーラーも水力発電も今は小さい小さい規模なので、目に見えるような大したことは起こらないと思うけど。
あと、ついでにメガソーラー計画の規模の部分も書き直しておこう(笑)。
* <メガソーラーの年間推定発電量は200万kw/hを見込む。四国電力の年間発電電力量は約300億kw/hで、200万kw/hは全体の1万5000分の1(約0.0067%)に当たる。つまり、このメガソーラーは3.5h(甲子園球場のグラウンド約2.7個分)の土地を使って四国電力の年間発電電力量の0.0067%の電力しか生み出さない。また、県内3カ所でメガソーラーが建設されると、甲子園球場7.5個分の貴重な平地が無機質のパネルで埋め尽くされることになる。土地の有効活用、自然の創出といった県民の豊かさに逆行することも予想され、論議を呼びそうだ。> *
「論議を呼びそうだ」と自分で書いてみて、「これは客観的記述ではなくて、自分が論議を呼び起こしたい気持ちにならないと書けない表現だなあ」と、今、実感しました(笑)。
ちなみに、チンペイには難しいけど私には簡単な計算をしてみると、四国電力の原発依存度は40%くらいだから、これを全部太陽光発電に置き換えるなら、3.5haで0.0067%だから、こいつを40%にするには6000倍くらいいるので、3.5haを6000倍して2万1000ha=210平方キロメートル。丸亀市と坂出市を全部パネルで埋め尽くすくらいの面積の平地が必要になるぞ(山にパネルを張るわけにはいかんので)。で、発電電力量全体の40%の原子力の発電原価6〜7円が全部42円に置き換わると、電気料金は全体で……ひえー! コスト比で2.5倍近くになる!
ま、現実的には太陽光発電で原子力発電分をまかなうなどというバカなことができるとは思えないが、とりあえず、香川県は方向だけはそっちに向かおうとしているみたいです。ま、いいか。やってみて何が起こるか、人体実験してみてください(責任の所在だけははっきりしておいてね)。何か奇跡が起こって万事めでたしになるかもしれないし(笑)。
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