2012年09月の日記 |
2012年9月29日(土)
ある私の懇意にしている、じいちゃんとばあちゃんが2人で住んでいる家が、市街地の端の海際にある。家の前に車がゆっくり3台停められるくらいの、間口8m、奥行き4mくらいの長方形のスペースがあって、その前に幅2〜3mぐらいの道があって、その道の向こうに高さ1.5mくらいの防波堤があって、防波堤の向こうは砂浜で、その先は瀬戸内海の入り江、という配置関係で、だから私がその家に行く時は、車で防波堤際の細い道(幅2〜3mだから対向車が来たら何とか交わせるくらい)を走って、家の前に来たらちょっと通り過ぎてそのままバックで駐車スペースに入れたらOK。出る時はそのまま前の道に出ればOK。車がゆっくり3台分、頑張れば4台並べられるくらいの間口があるので、道に面して車がとても楽に出入りできる駐車スペースのある家であった。
それが、何年か前に、その家の前の砂浜一帯が「親水エリア」風に整備されるとかで、工事が始まったのである。まず、家の前の防波堤(高さ1.5m、長さは目測でアバウトに200〜300m)が全部取り壊されて、同じくらいの高さの生け垣に植え替えられた。ま、好意的に見れば「コンクリートから緑へ」みたいなことである。
次に、砂浜は手前半分くらいが石畳みたいなのできれいに覆われ、その先に今までの半分くらいの幅になった砂浜がなだらかに海に入っている…という、まあよくありがちな海浜公園みたいな景観になった。外観はきれいだけど自然はコンクリートと石で覆われているという、防波堤はコンクリートから自然に戻して砂浜は自然からコンクリートに変えるという、「人工と自然」的にはコンセプトが錯乱している景観ですが(笑)、ま、「見た目きれい」という目的なら別に突っ込むこともない程度の。あえて突っ込むなら、その辺に住んでる人の誰も「この防波堤を壊してきれいな公園にしてくれ」と頼んだわけでないのに、無理に金を使ってそんなことせんでええやん、という、よくある話ではありますが(笑)。
さて、問題はその後であった。防波堤を壊して生け垣にしたついでに、家と生け垣(元防波堤)の間の幅2〜3mの道路も全面舗装やり換え工事が行われたわけです。工事中は車が通れなかったり通りにくかったりして面倒だったのですが、割と急いで工事をしてくれたのですぐに舗装やり換えは完了した。ところが、最後の工事が終わった翌朝、じいちゃんとばあちゃんは家の前を見てひっくり返りました(ひっくり返ってないけど)。
幅2〜3mの道路は、海側が数百mにわたってずーっと生け垣に代わり、陸側には高さ20cmくらいのブロックが数百mにわたって並べられて、つまり道路と仕切られていた。つまり、道の両側が生け垣と低いブロックで仕切られていたのだが、じいちゃんの家の前の駐車スペースを見ると、そこまでブロックで道路と仕切られ、駐車場への出入り口として、真ん中に車が1台通れるくらいの長さだけ、申し訳のように切られていたのである。
アバウトに状況を想像していただくと、家の前の駐車スペースは、道路に面して間口8mくらい。その右から3m、左から3mブロックで道路と仕切られ、真ん中の2mだけが開いている。長さは目測だから正確ではないけど、そんな感じである。すると、駐車スペースの奥行きは車の長さよりちょっと長いくらいだから、真ん中の2mの隙間から車を入れたら、駐車スペースの右端と左端には100万回切り返しをしても絶対に入らない! みたいなことになっていたのである。
じいちゃんは、今まで子供や孫が車で来たら3〜4台停められていた駐車スペースに、頑張っても斜めに2台しか停められんようになったので、当局に「家の前のブロックをのけてくれ」と言いに行きました。そしたら、「できん」と言われたそうです。一旦作ったものは壊せないのか、公共物損壊とかになるのか、とにかくよくわからないまま「できません」と言われ続けて、それから2年も3年もその状態のままどうにもできなくて、しかしあまりに不便である上に理不尽なので、あちこちでいろんな人に頼んだり手を回したりして、今年になってやっと、家に向かって右側のブロック3mだけ撤去してもよいことになりました。ところが、「撤去費用はそちら(じいちゃん側)持ちです」と言われた。結局、じいちゃんは自分の家の前に突然造られたブロックの囲いを何年もかかってやっと、しかも自分のお金で、何とか撤去できたのである。
という話を、つい2週間ぐらい前にじいちゃんから聞きました。さて、そこで今日の本題。その防波堤を壊して植えられた数百mの生け垣が、今度全部取り壊されて、津波対策の防潮堤になるそうです。高いお金をかけて、またコンクリートにするそうです。じいちゃん曰く、「何やっとんじゃ。アホと違うか」言うてました。「防潮堤造っても、そこだけじゃろが。津波が来たらその向こうからなんぼでも水が入ってくるやないか。ほんだら香川県全部コンクリで囲うんかい。アホと違うか。そななんが来たらそこの山に逃げたらええんじゃ」言うてました。
全国で今、津波対策の予算が付いていろんなことが始まろうとしているみたいですね。大丈夫ですか? 妙なことやってませんか?
あと、関係ないですが、ちょっと関係あるかもしれませんが、今年に入ってずーっと、四国学院大学の駐車場(3階建てで500台収容)の前の道の両側を、舗道を倍ぐらいに拡げる工事をやっています。さほど大工事には見えないけど、ずーっとずーっと、「サグラダファミリアの方が先に完成するんちゃうか?」と思うぐらい何カ月もやっています(笑)。駐車場への出入りがとても面倒ですが、工事なので我慢しています。けど、あまりに工事が長いので、いつ終わるのかと思って工事の看板を見たら、工事終了予定を書くところに上から何かを貼っていて、空欄になっていました。工事発注者もいつ終わるかわからないのか? あるいは何かの理由で隠しているのか? よくわかりませんが(笑)。
ちなみに、この道、車はたくさん通るけど(毎日数百台がうちの駐車場を出入りするし)、人がたくさん通っているのは見たことがない。今、県内で「車道を削って舗道や自転車道を拡げる」工事が目立ちますが、これらも津波対策と同じで何かの対策予算が付いたからあちこちで始まってるんですかねえ(笑)。
さて、今日は朝から峰山に、いつもより多めに3時間半も行ってきた。勢いで山の向こう側に下りて、香東川を渡って久しぶりに増井米穀店でうどんを食べて来た。増井は今や、最後に残された製麺所型讃岐うどん屋の原風景かもしれんなあ。この讃岐うどん巡りブームにあって、土曜の午前11時過ぎだというのに、あの狭い店内に私が入った時に客は1人いただけ。あと、途中で近所のおばちゃんらしき人がうどん玉6つと天ぷら6つ買いに来ただけ。15分くらい、とても緩くて心地よい時間を過ごしました。明日は朝5時から年に1回あるかないかの「麺通団のお笑いうどん巡り」の日だったのだが、よりによって台風直撃らしい。ごんとH谷川君と3人でカッパ着てうどん屋に行って「暑いわー、カレーうどん3つ」言いながら台風のうどん屋回るか? という案も出たが、ええ年してバカもできんので中止になりました(笑)。
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2012年9月26日(水)
この1週間ぐらいずーっと思考が堂々巡りに入ってビタッと進まなくなっていたインタビュー原稿と授業のプログラム作成が、昨日の夕方、場所を変えて浜街道の「くつわDo」の喫茶に行って一番隅のテーブルでコーヒーを飲みながらパソコンに向かっていたら、突然、頭の霧がスコンと晴れて一気に進み始めました。夜の7時前に家に帰ってそのまま仕事の続きに入り、深夜2時頃、ついに完了! あまりの解放感に、明日も朝早くから用事があるのにしばらくエビの数を数えてから寝たわ。
水槽の右端から、水草の上、間、下をじーっと見ながらエビを数えていって、左の端まで行ってもう一度右に戻ると、さっき右の方3匹いたのが5匹になってる! うわ! と思って再び数えながら目線を水槽の真ん中から左に送っていくと、今度はさっき2匹いたはずのエリアに1匹しかいない…みたいなことで10分も使たわ(笑)。あいつら、予想外に動きが速いんだ。世界史のテスト勉強をしていたやつが「もー、ナポレオン! 動き過ぎなんじゃ!」言うてキレた、という文化人講座のネタを思い出したが、「よく動く」というところしかつながってない話だ。
そういうわけで、気がついたら後期の授業開始までもう1週間を切ってしまった今日は、インタレストの作業日。10時頃から「香川の気象、50年の真実」チームの指導をしていたら、「うどん県全国アンケート」チームもパラパラとやってきたので、しょうがない、「やまうち行くかー」という話になって(何でやねん)、午後1時半頃、車を連ねて田尾、吉田、大西、池田、黒田、西井、坂本の7人でやまうちに行ってきました。
吉田「すごーい! 一発で着いた!」 田尾「あのな、俺は麺通団の団長やぞ。やまうちに一発で行けんでどうする」 吉田「そうじゃなくて、一発で臨時休業じゃないうどん屋に着いたということですよ」 大西「ほんとや。これ、奇跡ですよね」 田尾「きみらな、何かが根本的に間違ってるぞ」
ほんまにもー、どこで教育を間違ったんだ。
とりあえず店に入ると、まだ1時半前だというのに天ぷら類はすでに全滅していた。仕方なくみんな、ひやひや、ひやあつのかけうどんを頼んで、さすがに7人が全員かけうどんでは寂しいので、例のおみやげ商品の「にしきやの大豆の醤油豆」を一袋買って、そのまま袋を切って小皿に開けてもらって、みんなでそれをおかずにつまみながらうどんを食べて帰った。
今日は夕方5時頃まで大学にいて、6時前に帰宅。それから雑務やら何やらをごちゃごちゃと片付けて、今、午前2時前です。明日と明後日は朝から仕事がびっしり。けど、苦しんでいたやつが一つ山を越えたので、久しぶりにプチ油断モードで寝られます。おやすみ。
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2012年9月22日(土)
AV機器はめんどくさいなあ(笑)。半年くらい前から時々真っ暗になっていたカーナビがとうとう映らなくなって、1ヵ月くらい前に買い換えたのだが、使い方になかなか慣れなくて、操作するたびにちっちゃいストレスがたまる毎日です。
私が初めてカーナビを買ったのは、10年くらい前。私はデジタルものの性能や値段に全く疎いので、オートバックスのにいちゃんに必要な機能(といっても私が必要なのは「道案内してくれる」「音楽が聴ける」の2つだけだが)を申告して選んでもらって、パイオニアの何とかいうやつを買ったのである。数万円かと思っていたら、20万円もした。
その後、この期に及んでまだあちこちに新しい道路がどんどんできてきて、この狭い香川県内にもバイパスやら何やらがどんどんできて、今や道路ができても地域は活性化しないのにどんどんできて(笑)、取材で走っていてもわからない道が増えてきたのにカーナビに新しい道が入ってないので、3年くらい前にハードディスクの地図情報を更新したのである(また何万円か払ったような気がする)。HDをメーカーに送って更新しないといけないというので、1週間近く、車のダッシュボードのカーナビが入っていたところがボコッと開いて配線がむき出しになったまま走っていたのだが、更新完了して1年ぐらい経った頃、カーナビの調子が悪くなり始めて、時々フリーズし始めた。
去年、ねっくとゴルフに行った時に、「カーナビの調子が悪いんや」とか言いながらセットして、本戦でゴルフ場に向かっている時は大丈夫だったのだが、郊外に出たあたりから道順の記憶が怪しくなって、
田尾「この辺から道がわからんのや。昔だったら地図を見ながら行くか、その辺の人に聞きながら行くかせないかんかったけど、今はカーナビがあるから楽になったなあ」 ねく「カーナビ様々ですよねえ」
とか言っていた瞬間、カーナビがフリーズして、2人で同時にカーナビに向かって
田尾・ねく「お前の仕事はここからじゃあ!」
と突っ込んだことがある。それからカーナビなしで何とかゴルフ場にたどり着いて、ゴルフが終わって車に乗ってエンジンをかけたらカーナビが直っていた。ねっくが原因をさぐるためにタッチパネルをいろいろいじっているのを見ていると、見たことのない画面が次々に出てくる。要するに、私は10年近く経っても、たぶん1000ぐらいあるカーナビの機能のうち「2」ぐらいしか使っていなかったようです(笑)。しかし、
しかしそれでも、いろいろ使ってはいたのである。地図に自分の家を登録するとか、CDを入れて録音するとか(言うてて恥ずかしいレベルだが・笑)。それが今回、またオートバックスのにいちゃんに言われるままに買い換えたら、今度はケンウッドのカーナビで、設置してもらった時に一応基本動作だけは簡単にレクチャーしてもらって、もちろん説明書も付いているのだが、何かMac使いがWindowsのパソコンを使うような違和感があって、もうパネルの角度を変えるところからわけがわからん。
買った翌日から、後ろから日光が来たら画面が全然見えないのに角度の変え方がわからんのでオートバックスに行って見てもらったら、タッチ2つであっという間に、3秒で問題解決(実はあまりに簡単すぎて説明書に項目さえなかった)…みたいなことが3回も続いて、さすがにもう恥ずかしくて、それからしばらく、私は説明書と格闘しながら「自宅の登録」「ラジオの周波数の切り替え」等を自分でクリアしていたのである。
ところが数日後、どうにも自分では解決できない問題にぶち当たった。CDの録音ができないのである。カーナビを換えた時、前のカーナビのHDに録音していた数百曲の音楽データはすべて消えていたので、また一から曲を入れ直さないといけないのに、何をどうやっても、曲は再生されるのだが録音が全くできないのである。私は必死で説明書を読み、何度もトライしてみた。とにかく、説明書に書かれてあることはすべて、ありとあらゆる操作をしてみた。しかし、パネルに全く「録音開始」の表示が出ない。これは絶対、何か商品に不都合があるに違いない。
私は再び、というか4たびか5たび、オートバックスに行くことにした。これはさすがに3秒で解決するような問題ではない。もしかしたらカーナビを預けないといけないかもしれない。また数日「カーナビなし」の日々を過ごさないといけないかもしれないが、まあそれもしかたあるまい…と思って、出てきたオートバックスのにいちゃんに言った。
田尾「CDの録音ができんのですよ。説明書をなんぼ読んでトライしてもダメなんですよ」
それを聞いて、にいちゃんがボタンを押してパネルをフルオープンにした。もちろん、私もその操作は知っているから何度もフルオープンにしてチェックしてある。
にい「SDカードが入ってないですね」 田尾「へ?」 にい「このカーナビはハードディスクじゃないんで、ここにSDカードを入れてもらって、そのSDカードに録音することになるんです。SDカードを買ってここに差し込んだら録音できますよ」
1分で解決しました(笑)。でも、SDカードが何者なのか、見たことも使ったこともなかったので(失笑)、電気屋に行ってカードを買ってレクチャーを受けて(泣)、カードをカーナビに入れてCDをセットしたら、おおっ! 「録音」の表示が出た!
何か、書いてて情けなくなってきたわ。もう、話のレベルが低すぎて読むのをやめてしまった者が確実に2名いると思われるが(S原とごん)、ちょっと待ってね。最後にちっちゃいオチがあるから(笑)。
さてそういうわけで、私はとりあえずマドンナのライブCDを2枚、SDカードに録音したのである。それをカーナビに差し込んで再生すると、おおっ! 曲が流れた! しかしよく見ると、再生している曲の情報画面には数字やアルファベットが並んでいるだけで、アルバム名も曲名も入ってない。ふんふん、これは前のカーナビでもあったからわかるぞ。曲名を自分で打ち込んだらええんじゃ。
私はパネルをいじり始めた。ところが、カーナビの画面上で曲のタイトルや順番の編集がどうしてもできない。打ち込み画面が出てこないのだ。もうオートバックスで聞くのはさすがに恥ずかしいので、ごんに状況を説明して「問題を解決せよ」と迫ったところ、どうもカーナビ上ではどうにもならないみたいで、SDカードをパソコンにつないでパソコン上で編集すればできるかも…けどそれをカーナビに差し込んだらそっちではまた元に戻るかも…とか、とにかくやってみないとわからないみたいな話になった。
もうええわ。こんなことでちっちゃいストレスを積み重ねている場合ではない。「カーナビに入れる曲の整理」など、自分の人生の中のやるべきことの優先順位の2万4583番目じゃ。
というわけで、私はSDカードにCDを録音して以前のカーナビの音楽環境を再現することはあきらめたのである。ところが、ふと、あることに気がついた。編集ができてない状態で曲を数百曲も入れたら、カーナビで聴きたい曲を見つけるのに発狂するかもしれんけど、あれを全部入れたら、順番も編集も関係なくずーっと流しっぱなしでええんちゃうか? しかもあれ、ちゃんと聞き直しとかんと、今後の仕事にも支障が出るし。あれ、20分ぐらいの長さの音源が300本以上あるけど、このSDカードを買う時に電気屋のおばちゃんに「何曲ぐらい入るんですか?」って聞いたら、確か「4000曲以上入りますよ」って言ってたから、たぶん全部入るぞ。よし、あれを入れよう。
こないだ、あれを全部SDカードに入れました。『麺通団のうどラヂ・ポッドキャスト版』、全320本ほど(笑)。SDカードにコピペしたら、早いなあ! あっという間に全部入った。
そういうわけで、1週間ぐらい前から、車で走る時にずっと『うどラヂ』のバックナンバーを聞いています(笑)。いやー、聞いとかないかんわ。H谷川君が取材してきた香の香のルーツとか西森のルーツとか、宮武やがもうのルーツとか、忘れてはいけない讃岐うどん界の歴史上の貴重な情報が、忘れてもいいバカ話の嵐の合間に次々に甦ってくる(忘れてたんかい!)。よし、これはええ復習になるぞ。
さて、ここまでが今日の話の前振りです(笑)。
今日の夕方6時過ぎ、私は家内と夕食に出かけました。直前に見ていたテレビの中でラーメンが出てきて無性にラーメンが食べたくなったので(よくある話)、ものすごく久しぶりに「白蓮」に行こうということになって、車を出したわけです。白蓮は車で15〜20分。道路が混んでたらもうちょっとかかるが、小ドライブだと思えば何でもない。しかも、車内では『うどラヂ』のバックナンバーがかかっているから、まあ退屈することもない。
今日は バックナンバーの第10数回目あたり、6年くらい前のかなり初期の頃の番組が流れていました。ちょうど映画『UDON』の話をしていて、「ユースケ・サンタマリアの役は私(田尾)が実際にやってたこと、小西真奈美の役も私がやってたこと、升毅がやってたタウン誌編集長役も私、トータス松本がやってた地元広告代理店営業社員はA藤。ところが、あの男前の要潤がやってた役が大学6年生か7年生とかいう設定で、これは団員S原がモデルちゃうか? いう話になったら、要潤のファンのうちの嫁さんが“何でS原が要潤や!”言うてゴミ箱を蹴った(笑)」というネタをやっていた。普段『うどラヂ』なんか全然聞いてない家内が、自分の話が出て来たのでえらい聞き耳を立てていた、その時の会話。
家内「自分の番組なんか聞くんや」 田尾「何しゃべったかほとんど覚えてないからなあ。一応確認しとかんと、同じ話を何回もしよったらカッコ悪いし」 家内「まあ放送を聞くことなんかほとんどないけんな。家にラジオもないし」 田尾「ほんまに何年かに1回、たまたまオンエア時間に車で走ってたら聞くぐらいやからな」 家内「………今日ちゃうん」 田尾「あ! 今日や!」 家内「放送何時?」 田尾「6時15分から6時半まで」 家内「今、6時半や」 田尾「何しょん、俺ら!」
私ら、数年に1回あるかどうかという「『うどラヂ』のオンエア時間に車で走っている」という時に、オンエア聞かずにバックナンバーを聞いてました。ほんまに、何やってんだか…。
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2012年9月16日(日)
全英女子オープンのせいで夜中の3時を過ぎてしまった。今年の全英女子オープンは2日目が強風で中止になって最終日に36ホールをやってしまうというアクシデントに加えて、最終日も途中で暴風雨になって中断したから、こんなに遅くまで中継が伸びてしまったのである。スコアは昨日からずっとシン・ジエの独走で、優勝争いの興味はほとんどなかったので別に最後まで見なくてもよかったのだが、荒天の中のゴルフが結構すごかったのと、他にちょっと変な興味をそそられたので。
というのが、テレ朝系の地上波とcsのゴルフネットワークの2局で生中継をやっていたのだが、CMのたびにチャンネルを変えながら見ていたら、テレ朝の方が10秒くらい、生中継の画面が早いの。で、テレ朝の解説が村口史子と小林浩美、ゴルフネットワークの方が岡本綾子で、例えばテレ朝で宮里美香がショットを打って村口が一言コメントをして、すぐさまゴルフネットワークにチャンネルを変えたらまた同じ宮里のショットが映って、それに岡本がコメントする。その比較が、かなりおもしろくて(笑)。
ちなみに、解説対決は岡本の圧勝。テレ朝の村口、小林と実況の戸張捷さんのトリオのコメントは、私が文章の比較の例でよく使う「店内は白を基調とした明るい雰囲気」みたいな、ちょっと言い方を覚えたら誰でも言えそうな定番コメントのオンパレードなのだが、岡本はすごいわ。しかも結構「素」でおもしろいし。ちなみに私も牛乳屋さんも、岡本綾子の現役時代からずっと「岡本信者」です(笑)。
そういうわけで、日曜の夜は11時頃から、かなり長い間テレビの前にいました。チャンネルを変えている途中で、ここ1〜2年ほとんど見ていない「ニュース番組」を5分ぐらい見ました。中国でデモやってたので(笑)。新聞では中国の100カ所ぐらいで反日デモが起こってて大変なことになっているみたいに書かれてたのを読んだけど、新聞報道はたいてい「事実」の描写でなくて自分とこの新聞社の誰かエライ人の「意訳」だから、まあ映像の方がまだ信用できるだろうと思って、ちょっと見ていたわけです。
大変なことになってるみたいですね、中国が。ちょっとだけ見た限りですが、あれはどう見ても「日本が大変なことになっている」のではなくて、「中国が大変なことになっている」ですよね。理由は何であれ、中国人が中国で暴動を起こせば起こすほど、結果として直接的に「中国人や中国社会が被害を被る」という方が圧倒的に大きいんだから。もちろん、中国にある日本の企業や店は襲われて大変なことになっているんだろうけど、そもそも中国に進出するということは理不尽なカントリーリスクがあることぐらいわかって出て行ってるはずだから(それもわからず出て行ってたのなら、申し訳ないけど社長がどうかしてる)、ことさら日本のダメージを大きそうに報道するのもちょっと違うと思う。だから、デモが拡大している映像を見た私の第一感は、中国の人たちに対して「お気の毒さま」でした。
あと、暴徒と化した中国の若者と、彼らと対峙する公安の図式を見ていて、「うわ、洗脳社会の典型的な現象だ!」とも思いました。洗脳社会というのは「意図を持って洗脳する側」と「洗脳する側の意図を理解せずに洗脳される側」がいて、その行動原理はほとんど「宗教」である、ということを改めて感じましたね。
日本でも欧米諸国でも、歴史認識や歴史研究に限らず、領土問題もすべて「社会科学」として事実と理屈で追求していくけど、中国のあのデモをやってる中国人たちの歴史問題や領土問題に関する行動原理は、社会科学ではなくて「宗教」(要するに真実を追究するのではなくて、「こうあるべきだ」というのが最初に決まっている、という類のもの)だと考えれば、まあいろんなものが私には腑に落ちます。「社会科学」と「宗教」は絶対に理屈で合意点などあるはずがないのに「話し合って合意点を見つけよう」としても解はない、とか…。んー、何か面倒くさい話になってくるからもう寝よ(笑)。うわ、もう新聞来てるわ。
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2012年9月12日(水)
今日はインタレストの編集会議。私は雑務がいろいろあったので9時頃に研究室に入って仕事をしていたら、10時頃から隣の編集室にパラパラと学生が入っていく気配がした。用事を済ませて10時半頃、編集室を覗いてみると、来ていたのは大魔王十河(編集長)、ダメ出し隊長吉田、脱線防止隊長大西、新人なのに特集リーダーを任命されて戸惑う貞野(出席カードにマンガを書く)の4人。十河に今日の段取りを聞くと、午前中はたぶんこの4人、午後からあと7〜8人来ると言う。そこで、とりあえず発行までの大まかなスケジュールを再確認し、第一特集の今後の進め方のポイントを2つ指示、それからいくつか状況確認しながら指示をしていたら、11時になった。
田尾「うどん食いに行くか?」 吉田「あ、私ら宮川に行こう言ってたんですよ」 田尾「宮川かー。宮川は近いからいつでも行けるやんか。どうせなら遠征しようぜ」 十河「行きましょう!」
聞くと、十河と吉田は結構あちこち行っているらしいので、まあみんなが行ったことのないところの方がいいだろうということで吟味に吟味を重ねて…
田尾「柳川やな」 吉田「行ったことなーい」 十河「私も行ったことない。みいちゃん(貞野)は?」 貞野「ない」 吉田「それ、どこですか?」 田尾「観音寺や」 十河「わー、観音寺、行ったことないー」 田尾「よし、全員一致やな」 大西「ちょちょちょ、うち観音寺。さっき観音寺から出て来たばっかり!」 田尾「忘れ物を取りに帰る思たらええが」 大西「何かよくわかりませんけど…」
とりあえず大西は投票権がないことにして、多数決4対0で柳川に決定した。
十河「柳川、定休日じゃないですよね」
くそー、こんなところまで私の「定休日にぶち当たるキャラ」が浸透してしまっている。大丈夫じゃ。柳川は木曜定休。ちゃんと学習しとるわい。
そういうわけで、我々5人はボルボ13号で高速に乗って、観音寺の柳川に向かったのである。西讃の地理に明るくない方は頭の中で描いていただきたいが、善通寺を出発して今、我々は南西の方向(左下)、走行距離にして約20km先の柳川を目指して走っております。しかし、時間はたっぷりある。
田尾「昼からのメンバーは何時頃来るんや」 十河「たぶん1時頃です」 田尾「今11時やな。よし、楽勝で帰れる」
賢明な読者はこの3行のやりとりが伏線であることにお気づきであろうが(笑)、そんなことにはお構いなく車は豊中インターで降り、観音寺市内に入った。しばらく走って、我が母校観音寺一高の前を通過。そこから細い細い路地に入り、工事中の三架橋通りを横切って、旧パロットの前を通って岩田屋の前を通って、裁判所の角を左に曲がって柳川の駐車場に着いたら、おおっ、柳川の駐車場が舗装されて、さらに道路側のフェンスが取り除かれてメチャメチャ入りやすくなってるぞ! しかも、今日は1台も止まってない。我々は悠々と車を駐車場に入れて車を降り、歩いて角を曲がって柳川に近づいた……あれ?
十河「のれんが出てませんよ」 吉田「何か貼ってある……あ! 臨時休業ですよ!」 田尾「何でやねん!」 十河「ほんま、田尾さんすごいわ! 田尾さんとうどん行ったら定休日に当たるって聞いてたけど、営業日に行っても閉まってるんや(笑)」
「全身柳川の口」の行き場を失って、一瞬呆然とする私。しかし、腹を空かした子羊たちを失望させるわけにはいかない。私は気力を奮い立たせて、直ちに代案を用意した。
田尾「わかったわ。柳川がそういうつもりなら(別につもりはないだろけど・笑)、柳川に優るとも劣らない食堂うどんの穴場、小浜食堂に行くぞ」 大西「ちゃんと開いてるんですか?」 田尾「小浜食堂は大丈夫や。確か不定休やけど、この俺が今まで一回も休みに当たったことがない。あれはおそらく年中無休や。けど、その前にちょっと道草するぞ。すぐそこにな、あごがカカトまで落ちるぐらいうまい蒲鉾があるんや」 吉田「蒲鉾屋ですか」 田尾「ただの蒲鉾屋違うぞ。ここを知らんかったら観音寺の蒲鉾屋は語れん! いうぐらいの蒲鉾屋や」 吉田「まあ、人生で観音寺の蒲鉾屋を語ることはあんまりないと思うんですけど」
柳川から徒歩30秒、すぐそこの角を曲がったら、あの日本で2番目にうまいエビ天(練り物)を作っている山地蒲鉾がある。実は、東京麺通団の蒲鉾類はここから仕入れているのだが、仮にも香川の情報発信に携わるインタレスト編集スタッフなら山地蒲鉾を知らないわけにはいかない、ということで、私は4人を引き連れて山地蒲鉾の工場に行ったのであった。
行くとおばちゃんがいたので「エビ天あるん?」と言うと、「あらー、田尾さんや」言うておばちゃんが社長を呼びに行った。すぐに工場から社長が出て来た。
田尾「学生連れて天ぷら買いに来ました」 社長「ありがとうございます」 田尾「熱々の、あるん?」 社長「ちょっと待ってよ。今から次のを揚げるきん、10分ぐらい待ってくれたら出来たてが出るで」 田尾「おー! 待ちます待ちます!」
山地蒲鉾のエビ天は、直径10センチぐらいの平たくて分厚くて丸い天ぷらに小エビ丸ごとがたくさんちりばめられていて、味といいエビの食感といい、もうこの世のものとは思えない、あえて言うなら「あの世のもの」みたいな素晴らしい天ぷらだ。それが、通常はパックに入って冷蔵で販売されているのだが、工場で揚がったばかりの袋に入れる前のやつをもらって食べると、あの世の人も「この世のものとは思えない!」と言うくらい、もうどの世かわからんうまさなのだ。その熱々の出来たての天ぷらを、一つずつ紙に包んで社長がみんなに渡してくれた。
吉田「おいしーい!」 十河「おいしーい!」
大西と貞野はリアクションがおとなしいけど、もう全員テンション大爆発! そのまま隣接のショップで他の天ぷらもお土産に買って、我々は大満足で山地蒲鉾を後にした。
小浜食堂に向かう前に、十河と貞野が琴弾公園に行ったことがないと言うので、川を挟んですぐ向かいの琴弾公園に入って、そのまま車で展望台まで上がる。眼下に巨大な寛永通宝の砂絵を見て、さらにテンションが上がって写真を撮りまくる十河(笑)。
十河「何かもう、小旅行ですよ!」 田尾「ほんまは次に稲積神社に上がってつくも山の絶景を見ておきたいところやけど、まあ今日はそこまでは行かんでええわ。よし、ほな小浜食堂行くぞ」
小浜食堂は琴弾公園から真っ直ぐ北へ約3km。車で数分だ。道路工事の横を通って、つくも山の横を通り過ぎると、すぐそこだ。室本マリーナのところを海側に降りて、漁港の際に車を停めて、車を降りて我々は徒歩で路地に入った。20mくらい歩いてすぐ右に折れると、2軒目の家が小浜食堂だ。
田尾「あそこや。普通の家みたいでええ感じやろ」 吉田「ほんと、普通の家みたいですね。のれんも出てなくて」 田尾「のれんは出とるやろ。その家の入り口にのれんが…のれんが……出てないやないかああー!」
店の前まで行って見ると、貼り紙が1枚…
「臨時休業」
なーんでーやねーん!
十河「もー! 田尾さん!」 大西「何か、すごすぎますよ」 吉田「どうするんですか。もうメチャメチャおなか空いてますよ。あの天ぷらがなかったらみんな倒れてますよ」 十河「もう、宮川でいいじゃないですか」 田尾「ここまで来て帰るんか!」 吉田「どこかあります? 何ならその辺の人においしいうどん屋情報、聞きますか?」 田尾「麺通団団長がそんなもん聞けるか! わかったわ、ここまで来たら美しい仁尾の海岸線を見ながら詫間に入って、橙家に行く」 十河「おいしいんですか?」 田尾「橙家のうどんはな、宇宙や」 大西「よくわかりませんが」
アクシデントにもすぐさま対応するのが優秀なビジネスマンの条件だ。橙家は小浜食堂からさらに北へ8.5kmくらい行ったところにある。頭に地図を思い浮かべていただくなら、左に傾いた直角二等辺三角形の、最初、底辺を20キロぐらい走って柳川に着いて、そこから今、頂点に向かって走っていると思っていただければよい。
十河「最初、道路工事のところを通って行ったら柳川、臨時休業だったじゃないですか」 大西「うん、工事してた」 十河「小浜食堂に行く時も道路工事があったでしょ?」 吉田「あったあった」 十河「あれ、田尾さんがうどん屋へ行くのを阻止してたんじゃないですか?」 吉田「わかった、あの工事、うどん屋とグルなんよ。それで、田尾さんがどこのうどん屋に行こうとしてるかを誰かがチェックしてて、その情報がうどん屋さんに行って、そしたらうどん屋さんから道路工事業者に連絡が行って、業者の人が大急ぎで道路工事を始める」 田尾「それ、何の意味があるんや」 十河「道路工事で足止めしてる間に、お店が急いで店を閉めて臨時休業の貼り紙出すんですよ」 吉田「そうそう! 絶対そうよ!」 十河「たぶん今、橙家さんが“うわ、田尾さんがこっち来よる!”って言って、土建屋さんに電話してますよ(笑)」 大西「じゃあ、今から橙家に行くまでに道路工事に出くわしたら、行くのやめましょうよ(笑)」 田尾「俺は何者やねん!」
というか、きみら、いつの間に“ない話”ができるようになったんや(笑)。
車は仁尾町を過ぎて詫間町に入った。役場の前を通過。
田尾「この向こうに、詫間にしてはオシャレなカフェがあるんやけどな」 吉田「マリソルでしょ?」 田尾「知っとんか」 吉田「知ってますよ。あそこ、すごい人気ですよ。食事メニューもありますよ」 田尾「けど今日はいかんわ。俺ら、完璧にうどんの口やし。橙家はすぐそこやし……えーと、その先のちょっと引っ込んだところや。お、これこれ、橙家って看板出てるやろ」 吉田「看板はありますけど、のれんが見えませんよ」 大西「定休日って出てるじゃないですか!」
もう、信じられん! 3軒連続アウト!
十河「どうなってるんですか!」 田尾「わかった。今日はうどんの神が悪意に満ちている。マリソル行こ」 吉田「マリソル行きましょ。たぶん今日はうどんの日じゃないんですよ」
あまりの仕打ちについに我々は「うどんの口」を捨て、ちょっと引き返してマリソルに向かった。店に近づいていくと、駐車場にたくさん車が止まっているのが見えた。
田尾「うどん屋でなかったら開いとるわ」 十河「でも、何か人がいっぱいですよ」 吉田「私が見てきましょう」
駐車場に車を止めて、吉田が店に様子を見に行った。数分後、吉田がバッテンしながら帰ってきた。
吉田「満員で、さらに一組が待ってます」
もはや我々は待てる状況ではない。もう1時をすっかり回ってしまった。午後からのメンバーがそろそろ編集室に集まり始めている頃だ。十河と大西がスタッフに電話をしている。
十河「あ、もう来てる? あのね、私らまだ帰れんのよ。え? えーと…田尾さんと…」 田尾「車の中で大事な会議しよる言うとけ」 十河「あ、聞こえた? そうなんよ。うどん食べに出たんだけど、行くとこ行くとこ全部閉まってて(笑)」
もうええわ。善通寺に帰るぞ。帰る途中の店に行く。途中にある、みんなが行ったことのない怪しい店は…
田尾「よし、帰り道にあるうどん屋に行こう。多度津の根ッ子」 大西「ちょっと待って下さいよ。今度はちゃんとスマホで定休日調べますから。えーと…………根ッ子…水曜(今日)定休日です」 十河「もう田尾さんー!」 田尾「はまんど! はまんどは木曜定休だろが」 大西「ちょっと待って下さいよー……水曜定休」 田尾「香の香じゃ! あそこは絶対木曜定休や!」 大西「えーと………水木定休日」 十河「もう、田尾さんの頭に浮かばない店を挙げてくださいよ!」 田尾「浮かばんかったら挙げられんやないか」 吉田「もうあきらめて一鶴行きましょう」 田尾「一鶴! 昼から鳥の足か!」 吉田「この流れはもう、思い切って路線を変えて断ち切るしかないですよ。一鶴の土器店。この間改装したところだし」 田尾「よし、わかった。一鶴に行くぞ。大西、定休日を確認じゃ」 大西「了解しました。えーと……一鶴は…年中無休です」 田尾「よっしゃー!」 大西「あと、昼は13時45分にオーダーストップです」 田尾「今何時や」 大西「13時45分です」
* * *
今日は、そういう一日でした。我々は午前11時過ぎに善通寺の大学を出て、観音寺に行って仁尾に行って詫間を回って、3時間近くかけて50kmくらい走って、臨時休業2軒、定休日4軒(リストアップのみ含む)、満員で入れず1軒、オーダーストップ1軒という奇跡のような目に遭って、結局、大学のすぐ近くのジャンボ高木で釜上げうどんを食べて帰りました。今思い出したけど、今年は正月から「行ったら閉まっていた事件」が続発していたのだった。編集室に帰って、みんなの進行状況を見ていくつか指示を出して、行けるところまで一緒に作業をしようと思っていたが、午後3時半頃、力尽きた。
田尾「十河、今日はあと頼むわ。何か疲れたけん帰る」 十河「早く帰って寝てください(笑)」
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2012年9月10日(月)
夜の11時半頃から5時間近く、断続的に雷が鳴り続けております。40年くらい前に誰かの落語で聞いた「雷は恐ろしいねえ」「なるほど」という小話を思い出したが、今では誰も笑わんな(笑)。
今日は、というかもうとっくに昨日なんだけど、月曜日は朝の9時に病院に行った。血を採って検査をして簡単に診療を受けて薬をもらうという、3ヵ月に1回ずつ、もう2年くらい続けている定期検診。医療費の増大に加担したくないのだが(笑)、毎回診療と検査で4000円くらいと3ヵ月分の薬代で1万円くらいの合わせて1万4000円くらいを払った。医療費3割負担だとすると、税金負担は1回約4万5000円。年4回で18万円くらいが税金から病院に支払われている感じになるか。これくらいのことを仮に1000万人くらいがやっていたら、それだけで…ひえー! 税金(社会保障費)1兆8000億円!
調べてみると、国の2012年度予算ベースで社会保障費は26兆円。その内訳は、 年金 8.1兆円 医療 8.6兆円 介護 2.3兆円 生活保護費 2.8兆円 社会福祉費 3.9兆円 その他 0.6兆円 となっている。これ、半分にできるかなあ。私はできると思うけど。介護保険は10年ちょっと前までなかったんだし、国民年金も50年くらい前までなかったんだし、医療費負担はちょっと歪んでいるし、あと、福祉の便乗者がいっぱいいるし、民間に移行できるもののいっぱいあるし。けど、できない理由を並べる勢力の方が圧倒的に強いから、破綻するまで突っ走るんだろうなあ。
で、病院で処方箋をもらって、調剤薬局に薬をもらいに行ってきました。近年異常に増えている気がする調剤薬局に行くのは、私はとても苦手です。何か、どこに行っても応対が気持ち悪いの(笑)。だって、病院で診療受けて説明を聞いて出してもらった処方箋なんだから、調剤薬局はそれを見て粛々と薬を出してくれたらそれだけでいいと思うんだけど、必ず住所とか電話とかの個人データの提出を求められるし、さらに、薬を渡される時にあれこれ検査の状態を聞かれるのである。
今日も、調剤薬局でおばさんに「○○の数字はどうでしたか?」「○○は下がっていましたか?」「足の裏がしびれることはないですか?」とか、さっき病院で説明を受けたことをいろいろ聞いてこられた。あれ、もし私が具体的に答えたら、場合によっては医者が出した処方箋を調剤薬局が自分の見立てで変更したりするんですか? 聞いても結局処方箋通りの薬を出すんなら、そんなこと聞かんでもええでしょう。
あれは何なんだろう。病院でちゃんと医師の診断を受けて、説明も聞いて、質問もして、それで医者が判断して出した処方箋なのに、調剤薬局でまた問診されないかんのか? もしそういう規則とかがあるのなら、それは規則の方がおかしいと思いますが。
そういうわけで、とにかく私は調剤薬局で薬をもらうのがイヤで、半年ぐらい病院に行かずに薬を切らしていたことがあります。それから、薬は別の人がもらいに行ってもかまわないことがわかって、しばらく家内に薬だけもらいに行ってもらってたことがあります(けどそれでOKなら、私が行っても問診なんかいらんやろ)。今日は仕方なく私が行ったけど。
夜は京兼くんに頼まれて講演に行ってきました。「若手経営者を中心としたビジネスマンにマーケティングの話をしてくれ」と言われたので、講演というよりほとんど大学の「マーケティング論」の授業をしてきました。けど、かなり釘付けにできた気がする。会場を見たら、教え子の卒業生が社会人になって聞きに来ていた。学生時代にマーケティング論を受講していた時には見られなかった顔で、メモしたりして真剣に聞いてた(笑)。な、あの時授業で言うてた通り、仕事をし始めてから授業でやってたことがわかり始めるやろが(笑)。
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2012年9月7日(金)
もうエビに振り回されている場合ではない、と言った矢先、5年に1回しかメールが来ない“あられ”から「エビ日記、おもっしょいなー。続き楽しみじゃわー! ほんだらね」というメールが来たのでは、続報を書かないわけにはいかない(書かなくてもいいけど)。私はビジネスと人生の原理原則ではぶれないことを信条としているが、しょーもないことではいつでもぶれる用意がある(笑)。しかし、大した続報はないぞ。とりあえず、局面が変化していることだけお伝えしておく。
9月5日以降、「朝は4〜5匹、夜は5〜10匹」が常に出ている状況となっています。しかも、役者が結構揃って顔を出しているという、にぎやかな状態。現在、明らかに識別できるエビ役者が5匹います。
「上沼エビ子」…目測体長4.5センチ(ヒゲ除く)の最大のエビ。胸幅も厚く、重戦車の感さえある。買った時は全部1.5〜2センチくらいだったから、異常な成長だ。食事の光景は、コケを食べているというより「葉を食べているのではないか」と思われるくらい力強い。こいつがこないだから、朝も夜も水槽内のどこかに必ず数分ずつ、短い時は数分、長い時は数十分出現している。
「エビ夫人」…目測体長3.5センチ、2番目に大きいエビ。胸幅はエビ子ほどは厚くなく、割とシュッとしている。ヒゲがエビ一倍長い。背中はうっすらと茶色い色が付いているが、最近右頬に茶色いシミが出てきた(笑)。朝に弱いみたいで、夜に出る方が多い。
「エビ蔵」…目測体長3センチ。背中に一本、かなりはっきりした金色の筋が入っていて、とにかくよく動く。出現場所はあちこち。こないだ、流木に止まっているオトシンクルス2匹を襲って、縄張りから追い出していた。
「エビちゃん」…目測体長3センチ。全身透き通っていてスタイルも抜群。
「エビー・マーフィー」…最近発見された、一番黒いエビ。
あとは区別がつかん。というか、区別つけようとする方がどうかしてるのだが。そういうわけで、どうやら水草の森の後ろの流木か木の板の裏あたりが「エビ軍団の巣」だと思われる。そこにおそらく、少なくとも10数匹、もしかしたら20匹以上いるかもしれない…それがここ数日、次々に表に出勤してきている、という状況である。それにしても上沼エビ子がどんどんすごいことになってきている。
閑話休題。
会社で、売上が伸びないのに経費ばかり増えて、運転資金を借入金でまかなっていたら借入金総額がどんどん増えて、返済額が収入の半分にも達して自転車操業に陥り始めたとなったら、会社は何をするか? まず「経費削減」である。次に「売上増計画」である。なぜ経費削減が先かというと、緊急時には即効性の高い方から手を付けるからである。
経費削減の段取りは、 (1)社長が経費削減目標を打ち出す。 (2)各部署がそれに沿って経費計画を出す。 (3)社長がそれらの計画を集めて検討し、最終経費目標を決定する。 (4)その決定数字に従って、各部署が動く。 という順番が普通である。
国の来年度予算の概算請求が出て、「各部署からの要求額」を足したら過去最高の100兆円にもなったそうである。さっきの「経費削減の普通の段取り」と照らし合わせると、(1)がない。まず「各部署が“自分たちの都合に沿って”経費計画を出す」から始まっているのである。社長は何をしているのだ。
次に、売上増計画の段取りは、 (1)売上を伸ばす手段を必死で考える。 (2)その中から最も可能性の高いものを選ぶ。 (3)実行にはたいていお金がかかるが、キャッシュが不足しているので銀行から借り入れをする。 (4)借入金返済を含めても十分な利益が出る事業計画を作り、実行する。 (5)計画は頻繁に実績を検証し、計画を下回れば直ちに手段を改善し、見込みがなければ事業から撤退して次の戦略に着手する。 という順番が普通である。事業計画と銀行借り入れは連動しているので(可能性の少ない、あるいはリスクの大きい計画には銀行はお金を貸してくれないので)、その辺の順番は前後するが、まあこういう感じである。
消費税増税や国債発行によって調達したお金(会社の銀行借り入れに当たる)は、その大半を社会保障に充てるそうである。「投資」ではなく「経費」に充てるそうである。それは、自転車操業の規模が大きくなるだけである。会社で「運転資金の借り入れ」が増え始めるとどうなるか? 社長なら生きた心地がしないのである。
原理原則部分だけの話であるが、そういうことだと思う。この状況でもし私が総理大臣なら、というか普通の社長ならたいてい、まず最初に、各省庁に「昨年の半額で予算計画を作りなさい」という指令を出しますね。しかるのち、いくばくかの調整予算を、成長戦略に従って必要な省庁に上乗せで配分する。それでいろんな利害関係のあるところから(税金にたかっている国民個人からも)総攻撃を受けて選挙に落ちたり政権を失ったりしても、普通に考えたら原理原則は間違ってないと思うから、組織のトップとして、もっと大げさに言えば人間として、自信を持って堂々とつぶされますよ。
もし私がどこかの省庁のトップで、総理大臣が無能で予算総額の指令も出さなかったら、私なら自分の省庁だけいきなり昨年の半額ぐらいの概算要求額を出しますね。それで、いろんな利害関係のあるところから総攻撃を受けても(これはかなりの国民からは喝采されると思うけど)、これも普通に考えたら原理原則は間違ってないと思うから、組織のトップとして、人間として、自信を持って堂々とつぶされてやります。
しかし、多くの人曰く、「会社と政府は違う、ビジネスと政治は違う」のだそうである。何がどう違うのか、私にはよくわからないし、納得できる説明を聞いたこともない。違うのなら違う手段で成果が表れていろんなものがよくなっているはずだけど、どんどん悪くなっているということは、その「違う手段」は間違っているということである。
みたいなことが今日の「閑話休題」。あられのせいで、エビが本題で政治が余談ですので(笑)。
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2012年9月5日(水)
今日のエビ情報。
朝7時、2匹が出ていた。
で、夜7時半、大学から帰って覗いてみたら、水草の森の上にバルタン星人の頭みたいなのが2つ、こっちを向いて並んでいた。か…か…上沼エビ子と、エビ夫人だ! 2匹がこっちを向いて頭だけ出して並んでモシャモシャやっている! あわてて水槽の隅々まで凝視してみると、さらにちっちゃいやつ(と言っても買った時よりは大きくなっている)が6匹も出現しているではないか!
続いて夜10時、メシ食って風呂入ってもう1回見たら、エビ子とエビ夫人はいなくなっていたが、代わりにちっちゃいやつが9匹に増えていた!
というわけで、全く出現パターンが読めません(笑)。大量に出たのは8月31日(金)の夜7:30〜10:00と9月5日(水)の深夜0時頃。8月31日は夏休みの宿題の最終日で忙しそうに出てきたのだろうと思ったが、よく考えると土日が続いて今年の夏休みは9月2日まであるからどうも違う。いや、推理の方向が根底から違う。曜日も関係なさそうだし、天気も違う。ふーむ…。
というわけで、もういつまでもエビごときに振り回されていたのでは仕事にならんので、レポートはこれくらいにしておきます。
さて、今日はインタレストの編集ミーティングで、10数人の学生が集まって作業しているのを指導した。今年は2年生が30人以上も履修してきたのだが、履修制度の変更のせいでモチベーションの低い学生や「前期だけ参加」の学生がたくさんいて、2年生で出てきているのは4〜5人だけ。けど、継続参加している子は、だんだん意識レベルが高くなってきているのがわかる。
特に、去年から継続参加している3年生はとてもよくなってきた。最初入ってきた時はどうなることかと思っていたサキがとてもよく働くし、タケちゃんも責任感がさらに増してきているし、いるのかどうかもよくわからなかった(笑)黒田が食いついてきてるし、O西ゆりこなんか、後期は何かの必修科目がかぶってインタレストは履修できないのに「やらせてください」言うて、単位も出ないのに特集リーダーを買って出て、アンケートチームを引っ張っている。
あ、アンケートにご協力頂いている全国の読者の皆さん、すでにたくさんの調査報告を頂いて、本当にありがとうございます。どんなに過激な集計結果になっても、すべて首謀者のO西が責任をとりますのでご安心下さい(笑)。とか時々いじってたらO西が暴れるのだが、ま、最後は私の責任なので心配しなくていいんだよ(笑)。
そういうわけで、9月はインタレストの第一次追い込みシーズンです。大学はまだ夏休みだから単位には関係ない日々ではありますが、それでも編集作業やミーティングに出て来ているみんな、ええか? とりあえず一生懸命やってたら、この作業やミーティングが何事であるか、社会人としてどういう意味を持っているかがゆっくりわかってくるからな。カンのいいやつは早くわかった気になるが、1年ぐらい経ったら「あの時わかったと思っていたことは、わかった気になっていただけだった」ということがわかってくる。さらに1年経ったら、「あの時わかったと思っていたことは、わかった気になっていただけだった、ということがあの時わかったけど、それもわかった気になっていただけだった」ということがわかってくる。さらに数年経つと、「あの時わかったと思っていたことは、わかった気になっていただけだった、ということがあの時わかったけど、それもわかった気になっていただけだった、ということがわかったつもりだったけど、それもわかった気になっていただけだった」ということがわかってくる。あと、後ろを付け足しながらコピペを延々と…。
気が遠くなりそうやろ? けど、そういうことを繰り返さないと、「わかった」という域には達しないと思った方がいい。しかも、さらにその先には、「『わかる』と『できる』は違う」という現実の世界が待っているのであるから、さらに気が遠くなりそうやろ?
けど、そういうことを延々と繰り返さないと、「わかって、できる」という域にはたぶん達しないのである。ま、私ぐらいの歳になってもまだその繰り返しをやってるので、「早わかり」をせずに頑張りなさい(急に上から目線・笑)。頑張らないやつには運もやって来ない、と。
さてと、明日は天然タケちゃんのチームを見てやらないかん。その前に、今晩中に原稿を1本上げないかん。絶対日付が変わると思うけど、できるまで寝んぞ! という気持ちで…(笑)。
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2012年9月3日(月)
エビの行動がどうも読めない。こないだ夜中に15匹も出現した翌朝、水槽を見たら1匹もいなかった。それから3日、またほとんど出てこなくなったではないか。
このところの状況は、 <9月1日>朝は1匹も見えず。昼頃2匹出てきた。夕方〜夜にかけても4〜5匹のままで、深夜になってもそのまま。 <9月2日>朝は1匹も見えず。昼頃2匹出てきたが、深夜見ても3匹しか見つからない。 <9月3日>朝は1匹だけ発見。日中は取材や大学に出てて状態は不明。夜は深夜の現在まで、1匹も見えず。
何がどうなっているのだろうか。オトシンクルスは相変わらずそこいら中でガジガジやっているからコケはまだあるし、確かに全体にコケは減っているにしても、水草の森の奥のコケはそれ以上に減っているはずだから(何せエビ軍団は1ヵ月もそこにいたんだから)、やつらが表に出てこない理由がわからん。夜行性かと思ったが、夜も出てこない。小心者だから慣れるまで出てこないという説も、こないだ出てきたのにまた出てこないから説明が付かない。
ちなみに、ここ数日出てきている数匹のエビの中で1匹、どうも毎日出てきているやつがいるみたいである。人一倍…でなくてエビ一倍ヒゲが長くて殻に薄く色が付いているあいつ、「エビ夫人」だ。しかし、確認できている情報はそれだけ。あのびっくりするぐらい巨大になった1匹(「上沼エビ子」と命名)は、せっかく命名してやったのに、あれからただの一度も姿を見せない。ま、とりあえず森の奥で生きていると思われるので、しばらく状況を見て、もうちょっと情報を集めてから推理を進めることにしよう。
今日は約1ヵ月ぶりに洗車をして大学に行ったら、駐車場に車を入れて研究室に入って数十分後、豪雨が来ました。10分ぐらいで止んだので、どうしよう、この間にサッと帰った方がいいのか?…と思っていたところへトミーが来て、「仕事のお客さんがインタレストのバックナンバーが欲しい言うてるから下さい」言うので、バックナンバーを集めてちょっと話をしていたらまた雨が降り出した。結局、洗車したばかりのピカピカの車で雨の中を帰りました。今日はおとなしく、この辺で。
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