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2013年01月の日記
2013年1月31日(木)

 朝から授業2本を終え、早々と提出されたレポートを30枚くらい読み、大学の雑務を2つ片付けて直ちに高松にとって返し、17:00から1時間半のインタビュー取材を終え、19:00頃家に帰ってメシも食わずにパソコンに向かって、0時22分、「2月8日までに上げないといけない比較的軽いやつ」を完了しました。やる時はやる男の面目躍如だ。やらない時は全然やらないけど。

 その結果、今日、「2月7日までに上げないといけない重いやつ」が2本追加で割り込んで来ました(泣)。A藤とごんと松本君はその2本がどれだけ大変かを知っているであろう。およそ物理的に不可能と思われる量の仕事を抱えた今日からの1週間、どうなる私(笑)。
2013年1月30日(水)

 何かもう、ずっとスケジュールのことばかり書いている気がするが、23時38分、「1月30日までに上げないといけない重いやつ」が完了しました。そこで、最新ガントチャート作成(笑)。

1月31日(木)
朝から授業2本とインタビュー取材1件をこなした後、夜、「2月8日までに上げないといけない比較的軽いやつ」を一気に上げてしまう。

2月1日(金)
午前中授業を終えた後、午後から徳島に行って一泊して翌日土曜日の夜まで大学の仕事が入っているが、その行き帰りの道中と宿泊先で「2月7日までに上げる予定の超重いやつ」に取りかかり、とにかく頑張る。

 よし、何かもうできた気分になってきたぞ(笑)。

 しかし、この最新ガントチャートには障害が2つある。まず第一障害は、徳島行きの同行者がチンペイであること(笑)。あ、チンペイが「田尾先生と一緒に行くことは書かんとってくださいよ」とか言ってたか。でもその理由がよくわからんので、ま、ええか。同行者を伏せ字にしとくか? チンP…いかんいかん! 妙なメッセージが出てしまう!(ここ、上原用の1行)

 気を取り直して第二障害は、来週、授業終了につき、履修学生から山のようなレポートが出てくることだ。おそらく累計300人分。それを全部読んで、2月11日までに成績を付けないかん。中山大障害だ。しかもその間、大阪に行かなくてはならない仕事が1件ある。ひえー、先週が今年最大の忙しさだと思っていたのに、もう今年最大の更新だ。しかも、それが終わると2月13日に高知行きの仕事…。

 2月14日からの解放感を想像しながら頑張ろう。
2013年1月27日(日)

 気がついたらH谷川君とK米君の誕生日から早、2週間が経ってしまった。怒濤の1週間を終えて、抱えているお荷物はあと3つ。内訳は、
(A)1月30日までに仕上げないといけない重いのが1つ。
(B)2月7日までに上げる予定の超重いのが1つ。
(C)2月8日までに上げないといけない比較的軽いのが1つ。

 で、先週は授業や制作作業や発表会の合間を縫って、超重いのを最後に残したらえらいことになると思って(B)をちょこちょこやっていて、結局(B)は終わらず、(A)は手つかず、そうこうしているうちに週末に(C)が入ってきて、日曜日を迎えたのである。

 今日はこんな感じ。

8:00 このままではいかん。もう(A)に取りかからないと間に合わなくなる。ということで、超重い(B)を中断して、重い(A)に取りかかる。しかし、どうにも構想がまとまらないまま、1行も進まずに1時間が経ってしまった。

9:00 気分転換に、授業の出席カードの整理を始める。私はそれぞれの授業の前に出席カードを配って、授業が終わるとそれを回収して出席確認をしている。遅刻してきた学生はそのまま席に着いて授業を受け、授業が終わると遅刻してきた学生は教壇まで来て色の違う出席カードをもらって名前を書いて出す。すると、私は回収した出席カードを見たら、出席者と遅刻者が全部わかるという段取りだ。

 出席状況の管理はパソコンの中に全部まとめてある。エクセルの縦に履修学生の学籍番号と名前を並べ、横に15回の授業日時を並べて、回収した出席カードを1枚ずつ確認しながら出席は○、遅刻は▲、欠席は×、と全部打ち込んでいく。途中でレポート等の課題を出したら、それを全部読んで、その採点も一人ひとり打ち込んでいく。それが、履修学生が100人近くいる科目から30人くらいの科目まで、6科目。

 でも、授業が終わるごとにいちいちそんな作業をする時間がないから、科目ごと、日にちごとに束ねた出席カードの束がどんどんたまっていく。それを、こうやって時々まとめて打ち込んでいくのである。今日は3科目の2週分、6つの出席カードの束を持って帰ってきているので、それを出してパソコンへの打ち込みを始めたというわけだ。

10:00 いかんいかん。そんなことをしている場合ではない。(A)をやらないかん。(A)は1月30日までだけど、2月7日までの超重い(B)を2月に入ってから再開したのでは間に合わなくなる可能性が高いから、(A)は29日には上げるつもりで行かないといけない…と1時間ぐらい頑張ったが、構想をまとめてから書き出すタイプの私だから、なかなか1行目にかかれない。苦しんでいるうちに、11時が来た。

11:00 いかんいかん。ちょっと気分転換に水槽を眺めよう……ん? ガラス面に小さなコケがつき始めているぞ。これは早期発見、早期治療してやらないかん。私は水槽の上部ガラスを2枚外し、強力に汚れをこすり取るスポンジで水槽の内側を磨き始めた。うーむ…ちょっと右側の水草の草原が混みすぎてるな……いかんいかん! スイッチが入ったらいかんぞ!

11:30 再び(A)にとりかかる。気分転換の成果がちょっとあって、何とか構想がまとまって数行が進んだけど、何かスッキリしない。再び原稿が行き詰まった。

12:00 いかんいかん。よし、ここは景気づけに、比較的軽い(C)を先に一気に上げてしまおう。

 というわけで、(C)の構想を練り始める。こっちはわずか30分くらいでだいたいの構想がまとまり、すぐに書き始めた。全体の半分くらいを一気に書き上げたあたりで、うーむ…ちょっと組み立てを変えた方がもっとよくなるような気がしてきたぞ…。いや、しかしここで時間を取っていたら、(A)が危なくなるかもしれん。まいったな。しかし、もっとよくなりそうなんだから、組み立て直さないと後悔するぞ。しょうがない、(C)は一旦中断じゃ。

 あ、もう1時半を過ぎてるやないか。ちょっと何か食べるか。

14:00 パンと野菜サラダを食べて仕事部屋に戻ったら、水槽の中の魚が「腹が減った」と騒いでいる。エサをやって、猛然と食べている魚を見ていたら、どうにも水草が気になってきた。右側の草原エリアの中に、小さな丸い葉っぱをたくさん付けた細くて真っ直ぐに上に伸びている水草が10本くらいあるのだが、これがかなり伸びて来て、水面にまで到達してちょっと曲がりかけている。数日前から気にはなっていたのだが……よし、やっぱり切ろう。

 こいつは、切ったら切ったところからまた芽が出てくる。切った先の部分は、そのまま植えると根が出て引き続き成長するのだ。私は、先端が水面に到達しそうになっている5本ほどを半分の長さに切った。で、切った先の水草を全部別のエリアに植え直した。おー、ええ感じになったぞ(笑)。というか、笑ってる場合やないがな。もう3時になったやないか。

15:00 再びパソコンに向かう。ちょっとメールをチェックしたら、新規メールは何も来てないけど(友達が少ないので・笑)、やらないといけない大学業務のメールが数本ある。えーと、提出期限は2月5日か。もう一つのは…うわ! 期限が過ぎてるやないか! あかん、最優先や!

 それから、大学業務の提出物の作成に取りかかる。ここ1〜2年、授業以外の大学業務がいろいろ増えてきて大変なんです。会議と提出書類が多い会社はたいていよくない方向に向かっている、というセオリーがありますが(笑)。

17:00 再び重い(A)の原稿に取りかかる。

19:00 行き詰まったので、たまっていた授業の中間レポートを読んで採点をする。

20:30 レトルトカレーを食べながら全豪オープンの男子シングルス決勝をちょっとだけ見る。ジョコビッチとマレー。私はプロテニスはロッド・レーバーやケン・ローズウォールの時代から見ているのだが、プレースタイルからスピードから、隔世の感ですねえ。ちなみに、30年ちょっと前、ある場所で夜中にボルグとマッケンローのウィンブルドン決勝を見ていた時に私の人生で最大級の事件が起こったのだが、長くなるので書かない(笑)。

21:30 再び(A)の原稿に取りかかる。

23:00 ふと、明日からのスケジュールが心配になって確認していたら、1週間も日記を書いてないことに気がついて、これはいかん、何か書いておかないと…と思って書いていたら、こんな時間になってしまいました。

 今日はこんな感じです。もう、いつまで経っても学習できない、あちこちに手を出して全部がちょっとずつしか進まないというパターン。あかん、明日は何か一つに集中するぞ! といって集中できた試しがないんですけど。
2013年1月20日(日)

 ふー、センター試験が穏やかに終わったけど、土、日と朝6時前に起きて、2日間立ちっぱなしで(ちょっとは座ったけど)足がパンパンに張ってしまった。張るのはいつも、膝から下の足の外側。塗り薬と貼り薬で何とか抑えてはいたのだが、今日は帰って来たらドッと疲れが出て、家内に「誕生日やけん木場さんとこ(フランス料理)行く?」と言われたのだが、動く気も食べる気もしなくて、夜の10時頃になって、やっとこさで家でそうめん食べました。歳やなあ。

 本当に取るに足らないちっちゃなことでニュースにされた試験会場の大学の皆さん、お気の毒さまです。大きな失敗をした大学の皆さんはしょうがないけど(笑)。

 とりあえず、今日は泥のように寝ます。けど、明日は朝からずっと制作作業。来週は今年に入って一番の忙しい週です。
2013年1月18日(金)

 明日からセンター入試だ。例によって四国学院大学も入試会場につき、多くの教職員が朝から晩まで運営に出ずっぱり。毎年、マスコミが些細なミスも咎めようと窺っているので、全く気が抜けません。人間のやることだから必ずどこかでミスは起こるものなのだが、マスコミは「運営側の立場に立った視点」がほとんどゼロだから、「ミスをしたやつは悪者だ」の一点で責めてくるからなあ。とにかく、一生懸命やりますわ。じゃ、今日は早寝早起きで。といっても、もう11時ですが。
2013年1月15日(火)

 夜8時40分、2本目の原稿が終わりました。当初計画には弱いが、修正計画には無類の強さを発揮する私(笑)。その勢いで、お休みモードに入ろうとしていた魚たちをたたき起こして水槽の水替えと水草レイアウトの一新までやってしまうという暴走ぶりだ。

 それから、月曜日の夜に「微ニューアル」なった東京麺通団で行われた「勝谷誠彦・血気酒会」の模様がネットで配信されてきたので、1時間丸々見ました。何か、大雪でアクセスが大変なことになっていたようで、行けんでよかったかも(笑)。

パロマスが出るというので心配してたけど(笑)、マスター、ええ味出しとったわ! あと、酒販会のイチローこと依田酒店の依田さんも出てて、勝谷さんも酒飲みながらええ感じで、あっという間に見終わりました。

 放送中、勝谷さんが何度も言っていたけど、あんな放送番組がタダ同然の安い制作費でネットで流せるというのは、何十年も同じメンタリティのままで進化していない既存メディアの、崩壊の小さな足音が聞こえますね。でも、古い価値観と既得権にしがみついている行政や既存メディアは、なかなか変われないんだろうなあ。

 特に、「地域活性化」を叫びながらこれまで一度も成果を上げてこなかった手法やロジックを未だに振りかざしている地方の行政やメディアは、もっと遅れていくんだろうなあ…とか思ってしまいました。その典型みたいな地方新聞のコラムをつい最近見たのですが、引用してツッコミを入れるのが面倒なので今回はパス。

 明日は朝から、「3面指し」をしている学生の発表作品の徹底修正をやります。それからインタレストの編集会議(授業)をやって、夕方は高松で仕事が一件。それからぼちぼち、「ちょっと待ってもらっている」3本目の原稿に取りかかる、と。じゃ、今日は1時就寝ということで。
2013年1月14日(月)

 うー、締切まであと1日しかないというのにまだ1本目の原稿が終わらん。くるちい(笑)。笑ってる場合ではないが。今、夜の11時40分。これからの作戦は、

(1)まず何としても、徹夜になっても1本目の原稿ができるまで頑張る。
(2)しかるのち、ちょっと寝て明日、比較的簡単に終わりそうな2本目の原稿を夜までに何としても上げる。
(3)そして、3本目の原稿をちょっと待ってもらう、と。

よし、これで行こう(笑)。

 そういうわけでスケジュール修正ができて一安心したので(こういうやつ、結構おるやろ・笑。計画ができたら事業が完了したみたいな達成感を持ってしまうやつとか、組織を変えたら会社が変わって業績が伸びるような気になってしまうやつとか)、でもとにかくプチ安心したので、とりあえず徹夜に備えて20分くらい、気分転換で日記に逃避です。

 さて、昨日の日曜日は、「今日は1日、集中して原稿に取り組むぞ!」という並々ならぬ決意で起きた。そこで、ロケットスタート(笑)を切るために、午前中は家の仕事部屋ではなく、私の第二書斎である喫茶「くつわDo」でコーヒー飲みながら仕事をしようと決めて、朝9時半頃、パソコンを持って車を出したのである。そしたら、「ガソリンがやばいですよランプ」がついていた。そこで、くつわDoに行く前に、いつものガソリンスタンドに寄ったのである。

田尾「ハイオク満タン」
店員「今日は洗車は?」

 車を見ると、去年から洗車してないのでかなり汚れているが、今年は私は十分学習している。天気は今、曇りだ。

田尾「雨、降る?」
店員「明日(月曜)は雨みたいですね」
田尾「明日は車を使わんからええんや。明後日(火曜)は?」
店員「明後日は晴れるみたいですよ」

 私は考えた。今日は今からくつわDoに行くだけだから、粘って仕事しても昼過ぎまでだから大丈夫。明日は雨だったとしても、どうせ1日中家で原稿を書くので車は駐車場(立駐だから雨は全然かからない)に入れっぱなしだから大丈夫。もし今日洗車しなければ、私はガソリンを入れる時にしか洗車しないので、次のタイミングは2月になるかもしれない。それまでずっと汚れた車で走るのも気が滅入る・・・

 よし、今日洗車して、明日はずっと車は立駐の中。明後日、雨が上がって学校に行くという計画で行こう。

 どうです。メチャメチャ学習してるでしょ? 言っときますが、今年はもう「洗車即雨」のネタはたぶんお届けできませんので悪しからず。「来週はレジャーに行くので洗車しないでください」とか言ってきていた皆さん、今年は大丈夫ですからご安心ください(笑)。

 そういうわけでガソリン満タンと洗車を終えて、10時過ぎにくつわDoに到着した。朝から結構お客さんがいっぱいいたが、店内は広いので席は空いている。私は壁際のコーナー席を見つけて座り、コーヒーを注文して、パソコンを出して原稿に取りかかった。

 やっぱり場所を変えると、何か頭がスッキリして原稿が進むなあ。それからあっという間に2時間、2日くらいモヤモヤしていた文章の構成がちょっとまとまり始めて、1本目の原稿の4分の1くらいまで進んだ頃に、昼の食事客が増えてきたので仕事をたたんで家に帰った。

 午後1時。あまり腹が減ってなかったのでそのまま仕事を続ける。途中、2度ほど、気分転換で水槽を眺めていたら危うく「水槽の水替え&水草のレイアウト刷新」のスイッチが入りかけたが、ぐっと我慢して、夕方まで原稿と格闘した。

 午後5時前、昨日から讃岐うどん巡りに来ているという粕谷さんから電話があった。

粕谷「今、7軒目のうどん屋さんに来て食べてるんですけど、この後もう1軒行って、それからみんなで高松に帰って一鶴で食事をしようと思うんです。よかったら田尾さんも来ませんか?」
田尾「行きます行きます」
粕谷「ただ、さっき一鶴に予約の電話を入れたらどこも一杯だそうで(高松に一鶴は3軒ある)、30分〜1時間以上並ばないと入れないそうなんです。だから、僕らが店に行って並んで、順番がきそうになったらもう一度電話しますから、それから来てくれたらと思うんですが」
田尾「了解です。ずっと家で仕事してますから、いつでもいいですよ」

 聞くと、今回の粕屋様ご一行は、フードライターの小石原はるかさんやマルチプランナーみたいな怪しいおじさん(失礼)のパラダイス山元さんたちを含めた10人くらいの団体で来てるらしい。小石原さんとはもう10年くらい前に一度お会いしているので、私は皆さんとの再会を楽しみにしながら、また原稿に取り組んでいた。

 それから4時間後の午後8時前、粕谷さんから電話が入った。

粕谷「今、お店で並んでるんですけど、次が僕らの番なんで、そろそろいらっしゃっても大丈夫です。僕ら、先に席に着いてやってますから」
田尾「オッケーです。じゃあ、今からそっちに向かいます」

 私はくつろいだ格好で仕事をしていたのでちょっと着替えて、名刺を持って車のカギを持って玄関を出た。そして、エレベーターの方に行こうとして、息が止まった…

 雨が降ってるやないかああああーーー!!!!

 朝、洗車したばっかりやないか! どうする? 傘さして歩いて行くか? あかんあかん、30分もかかる。タクシーで行くか? 電話番号がわからんから、また家に上がって探さないかん……うー……もうええわ! 車で行く!

 私はいつでも前言を撤回できるのがモットーだ。2013年、第1回の洗車はそういうことになりました(泣)。

 それから雨の中を車で走って、一鶴高松店で粕谷さんたちと楽しい2時間近くを過ごして、10時過ぎに家に帰って、またパソコンの前で苦しんで、2時に寝ました。

 今日(月曜)も朝からずっと原稿。昼の2時半頃、昼食で一福に行って小ネタを2つ拾ってきたけど、『うどラヂ』まで取っとく(笑)。








午前4時35分、1本目の原稿を完了しました。今から寝る。
2013年1月13日(日)

 今日はH谷川君とK米くんの誕生日だ(笑)。FM香川『うどラヂ』の収録スタッフは私とごんとH谷川君とディレクターのK米君の4人なのだが、H谷川君とK米くんの誕生日が1月13日で、私の誕生日が1月20日という密集ぶりである。ま、どうでもええ話であるが。

 そういうわけで、そういうわけでもないけど、15日締切の原稿を3本抱えてついにまだ1本も上がらないまま、とうとう13日を迎えてしまった。週末に怒濤の追い込みをかけるつもりだったのだが、木曜日の夕方は知人を介して「韓国の作家の方が『恐るべきさぬきうどん』の著者の田尾さんにどうしても会いたいと言っているんですが」という依頼があって、3時間ほど原稿を中断。土曜日は昼から夕方まで、センター入試のリハーサルで3時間ほど原稿を中断。そして今日は、以前マガジンハウスにいた粕谷さんが香川にうどん巡りに来てるというので、10年ぶりぐらいにお会いすることになって3時間ほど原稿を中断し、現在のこの体たらくに至っているわけである。

 そういうわけで、勝谷さん、すみません。明日の「血気酒会」、出席できる可能性が0%になってしまいました。

 さて、木曜日の夕方にホテルクレメントのロビーでお会いした韓国の作家のキムさんは、旅行作家をやっているというパワフルな女性であった。お互いに相手国語が不自由なので通訳が一人付いていたのだが、その通訳が何とジニョン! 四国学院大学でうちの学科にいて私の授業のほとんど全部に出ていた、コン・ジニョンやないか。

ジニ「田尾先生、お久しぶりです」
田尾「おー、頑張って仕事しよるやないか」
ジニ「キムさんが田尾先生にお会いしたいということだったんですけど、田尾先生、忙しいから絶対無理だと思ってたんですよ」
田尾「ま、忙しいフリをしてるだけだから(笑)」

 それからクレメントの喫茶に席を移して、四国ツーリズム創造機構とやらの方と、今回の対談を仲介した知人と、キムさんとジニョンと私の5人で話が始まった。聞くと、キムさんは昨年末から香川に来て、香川の風土をいろいろ取材するとともに、すでに90軒ぐらいのうどん店を食べ歩いているということであった。「どんなところを回ったんですか?」と尋ねると、キムさんは何やらいっぱいメモをしたノートを取り出して、あそこはこうだった、ここはこうだった、と話し始めた。

 巡った店のラインナップを聞いていると、どうやらジャンルや人気に関係なく、結構バラバラに店をピックアップして行っているようだ。「どこがよかったですか?」と尋ねてみたのだが、ジニョンが短い質問を伝えると、キムさんはとにかく延々と何かを韓国語でしゃべり始める。私は韓国語が全くわからないので、聴き取れる店の名前だけを必死で追いかけていたのだが、それでも「どうも気に入った店を挙げているのではなさそうだ。何やら行ったところの感想をいろいろと話しているようだ」ということはわかる。ひとしきりキムさんの話が終わったあと、ジニョンが私に言った。

ジニ「香川県の川では土器川が一番気に入ったそうです」

 やっぱり、違う話してたんだ(笑)。それから、ジニョンが私に話し終えると、すぐさまキムさんがまた話し始めた。身振り手振りをしながら、韓国語で機関銃のように話し続ける(笑)。その途中、キムさんが顔をしかめて手を横に振りながら何かしゃべったので、私はちょっと気になって口を挟んだ。

田尾「ジニョン、何て言ってる?」
ジニ「とってもまずくて接客も雰囲気も一番ダメだった店があるって」
田尾「どこ?」
ジニ「○○○○」
田尾「あっはっは! キムさんすごいわ。ようわかってる(笑)」

 その店とは……書けるか!(笑)

 続いて、何でこんなローカルのおっさんに会いたいと思ったのかを尋ねてみると、信じられない答が返ってきた。何でも、『恐るべきさぬきうどん』にたまたま出くわして、しかし日本語の本が読めないので知り合いの日本語がわかる人に韓国語に翻訳して読んでもらったらおもしろくて、何日も何日もその人に読んでもらって、しまいにはテープに吹き込んでもらってそれを聴いていたというのだ。それで、「この筆者に会いたくなって、今回香川に来ることになったので何とか段取りをしてもらった」というのである。

ジニ「キムさん、本を読んで田尾先生のことをいろいろ想像していたそうなんですけど、今日先生にお会いして話をしてみたら、全く想像通りの人だったと言っています」
田尾「どんな想像してたんや(笑)」
ジニ「ただ、あの本を読んで先生は絶対太っていると思ってたそうなんですけど、それだけは外れたって(笑)」

 通訳越しだったけど、いっぱい笑いながら2時間くらい対談をしました(でも大半はキムさんがしゃべってたけど)。帰り際にキムさんが私を見ながらジニョンに何か言っていました。

田尾「何?」
ジニ「言葉が通じたら絶対田尾先生と楽しい会話ができるって」
田尾「ほな、俺が韓国語を覚えるか、キムさんが日本語を覚えるか、どっちかせないかんやないか」

 ジニョンがそれをキムさんに伝える。

ジニ「日本語は難しいから、田尾先生が韓国語を覚えてくださいって」
田尾「今後もし俺らが話す時があったら、ジニョンが必ずセットや(笑)」

 ま、たぶん私が韓国語をマスターすることはないと思うので(笑)。あと、どんなに楽しい友達になれても、歴史問題は取り上げません(笑)。日本の宗教観と韓国の宗教観は「社会科学と宗教」なんで、たぶん一生すり合わない(笑)。ものすごく(笑)で逃げるけど(笑)。
2013年1月10日(木)

 今日の授業の2コマ目は、情報加工ワークショップ。約30人の履修学生を7チームに分けて、各チームがそれぞれ
(1)企画………テーマを見つける
(2)情報収集
(3)情報編集
(4)情報発信…A4・2〜4ページの情報発信ツール作成
までをやるというプログラムである。最後の「ツール作成」は、自分たちで学芸会みたいな素人レポートを作るのではなく、「そのまま表に出しても十分通用するようなツールに仕上げる」という実社会のツール作成の模擬練習であるから、仕上げはデザイナーの松本君に入ってもらっている。

 大まかな段取りは、全15回の授業のうち10回近くを企画、情報収集、編集に使い、最後の5回くらいでそれを松本君がページデザインして仕上げるというスタイル。学生たちは、
(1)大まかなデザインの割り付け
(2)原稿のテキストデータ
(3)写真等の画像データ
の3つを揃えて松本君に渡し、企画概要とテイストなどをデザイナーに指示しながらツールの仕上げまでをディレクションする。実社会でプランナーがやっているのと同じやり方である。現在の進行状況は、昨年末から2チームがすでにデザインに入っている。残り5チームもすべて情報収集は終わり、今、必死で編集作業(原稿制作、割り付け制作)をやっているところである。

 今年の後期の企画テーマは「香川県の何かを紹介する」という実にアバウトなテーマであるが、企画段階でハードルをちょっと上げてレクチャーした結果、各チームが頭を抱えながらひねり出して取り組んでいるのは、
(1)香川妖怪帳…香川県に伝わる妖怪の網羅的紹介と「香川三大妖怪」のピックアップ
(2)香川県の高校(科別)の偏差値ランキングの推移
(3)坂出、丸亀、善通寺、琴平の商店街の「空き店舗率」徹底調査
(4)新聞発表された「正月三が日の参拝客数(総数、社寺別)」の過去10年間の推移と分析
(5)香川の国宝建造物と重要文化財建造物の網羅的紹介
(6)香川の人口動態に関する、マスコミ報道されていない市町別データ調査
(7)中讃のカフェ事情調査
の7テーマ。

 ま、たった15回の模擬練習だからそれぞれしっかりと作り込めるわけではないが、「読者が興味を持ちそうなもので、あまり世に出回ってないテーマ」という条件下、まあそれなりにバラエティなラインナップではある。

 ちなみに、こないだここでちょっと書いたばかりの(4)新聞発表された「正月三が日の参拝客数(総数、社寺別)」の過去10年間の推移と分析をやっているチームの制作途中経過を見たら、2002年の主要社寺15カ所の参拝客数合計が79万人だったのが、ずーっと右肩上がりで2013年に147万人にまで達していました(笑)。その間、香川県の人口は100万人少々からずーっと下がり続けているのに、参拝客が10年間で2倍近くに増えてきてるんだって(笑)。

 で、この日も「7面指し」の指導をしながら、(5)の国宝建造物チームに絡んでみました。香川県の国宝建造物は、本山寺の本堂と神谷神社の2つしかない。しかし、県民のほとんどがそれを知らない。

田尾「どんな感じや」
O西「取材は終わって資料もたくさん集めて、割り付けもだいたいできてるんですけど…」
田尾「そのまま載せたらおもろないやろ」
吉田「ただの国宝紹介になってしまうんですよね」
田尾「なるだろ? それではそんじょそこらの観光パンフレットレベルの情報発信になるんや。メッセージは何や」
O西「みんなに国宝建造物を見に行ってもらいたい」
田尾「じゃあ、わざわざ見に行くだけの魅力は何や?」
吉田「本山寺は四国霊場八十八カ所の札所だから、お遍路客は来てるんですけど、本堂が国宝だからといって見に来てる人はあまりいないみたいですね。あと、取材に行ったら何か応対が冷たかった…」
武政「神谷神社は人が誰もいなくて、何かちょっと怖かった(笑)」
O西「神谷神社は怪しいかもしれん」

 「怪しい」というキーワードが一つ出てきたぞ(笑)。

田尾「“怪しい”というキーワードで押せるか?」
O西「うちらもそこかな、と思って、怪しさとか、パワースポットとか、御利益とかの情報から組み立てていこうと思ってるんですけど、何かもう一つうまくまとめられなくて…」
田尾「じゃあ、目的を具体化しろ。“みんなに見に行ってもらいたい”というのをもっと具体的にすると、方向性が見えてくる」
吉田「例えば?」
田尾「キーワードが“怪しい”だとすると、全国で怪しいものを集めておもしろがる第一人者がおる。みうらじゅん(笑)」
武政「誰ですか?」
田尾「知らんのか。あとで誰かに聞いとけ。で、目的を“みうらじゅんを行きたくさせる”としてみ? 特集タイトルからリードコピー、本文、写真、写真のキャプションまで、いちいち全部“こう書いたらみうらじゅんが食いつくか?”と考えながら作っていったら、全ての項目に一本芯が通って、魂の入った文章と写真選びができるようになるんや」
吉田「ハードル高い!」

 ま、実践で成果を挙げられる情報発信を目指すならハードルが高いのは当たり前であるが、「目的を具体化すると、具体的な戦略が出てくる」という一つのわかりやすい例である。あと授業3回くらいで各チームとも仕上げに持って行くことになっているが、果たして間に合うのか(笑)。でも、各チームとも、ちゃらんぽらんな学生もいるのにみんな、授業外の時間を使ってパソコンで情報収集したり、図書館で調べたり、現地に取材に行ったりしております。その努力に応えるためにも、プロ組も頑張って仕上げてやらないかんのー、松本君(笑)。
2013年1月9日(水)

 正月明けに大学の私宛に来ていた郵便物の整理をしていたら、封筒に入った冊子があった。開けてみると、昨年末に発売された某有名で権威のある雑誌の最新号。ん? あ、そうか、去年の12月初旬に「麺通団」をまるで勘違いした取材依頼を受けたやつが発売されて、掲載誌を送ってきたんだ。

 あの時は、特集テーマが「東京のうどんチェーン店の競争」みたいなことだったので「私の出番ではない」と一度は断ったんだけど、「じゃあ、麺通団のことをお伺いしたい」というので電話で長々と説明をしてあげた。そしたら「田尾さんのコメントとして掲載してもよろしいでしょうか?」と言うので、まあ一応吉本経由でちゃんと手順を踏んでくれているし、「時間がないので校正してもらうことができない」と言われたけど、まあ内容が麺通団の概要程度だし、その他にしゃべった内容もシンプルなロジックツリーでわかりやすく話したので、相手もプロだろうから大丈夫だろうと思ってOKを出していたのである。それが掲載されたようなので、ちょっと見てみました。

 特集の本編は、「都会で人気 うどん新時代」というタイトルで、何か丸亀製麺のPR特集みたいな書き出しから始まって、その他いくつかのうどんチェーンとうどん店の、これも言われたままを書いたようなPR記事で構成されていました。で、最後のページに囲みで、

「麺通団」団長の田尾和俊さんが語る
当初の目標は「香川に人を」
ブームの一方、ジレンマも

 という見出しで、私のコメントが要約されて載っていました。その内容が、かなり支離滅裂(笑)…。ちょっとツッコミ入れながら再掲しますと(●が書かれていた文章、*が私のツッコミです)、

●よく「うどんブームの火付け役」と言われますが、讃岐うどんを全国に広めようとしたわけではありません。企画協力に名を連ねた映画「UDON」も発案は本広克行監督だし、私が団長を務める「麺通団」も、東京進出を希望する店主を応援するために始めたこと。私には「讃岐うどんを全国へ!」なんて野望はないんです。どうです、テンション下がるでしょ。

*「発案は本広克行監督」というか、発案から企画、製作まで全部本広監督の手によるもので、私はネタを提供しただけです。電話でちゃんとそう言いましたけど。
*私が団長を務める「麺通団」は、東京進出を希望する店主を応援するために始めたグループのはずがないでしょ。麺通団は1990年頃に集めた怪しい讃岐うどん探訪集団で、某社長が東京麺通団を出したのは2003年ですよ。時系列がおかしいでしょう。電話でちゃんとそう説明したでしょ。

●でも一つだけ、目標がありました。香川に人を呼ぶことです。うどんを食べに県外から訪れる人を増やせないか、と。起爆剤になったのが、1993年に発行した単行本『恐るべきさぬきうどん』。当時編集長をしていたタウン誌の連載をまとめました。

*「ゲリ通」〜「恐るべきさぬきうどん」の目的は「香川の若者を動かして、うちの本の売り上げを伸ばすこと」って言ったでしょ。

●ひたすら怪しいうどん屋を紹介しています。「米穀店」という名のうどん屋、「郵便局集配職員休憩所」と掲げられた店、作り立ての麺をなぜか自転車置き場で食べさせてくれる製麺所。でも、どれもうまい。95年頃から取材が殺到しました。

*電話で言っていない事例が入ってる。たぶん「恐るべき〜」から引っ張り出して私のコメントにしたんでしょう。

●食ブームは、現地の飲食事業、県外で多店舗展開するフランチャイズビジネス、商品の物販事業の組み合わせで起こります。

*ブームはそれらの組み合わせで起こるのではなく、「ブームが起こったらそういう分野にビジネスが展開していく」というロジックで話しましたよ。

●地元初のセルフ式うどん店「はなまるうどん」がオープンしたのは、2000年。2年後の渋谷進出でブームは確固たるものになり、おかげで観光客も高値安定のままです。

*はなまるの(香川?)オープン年は言ってない。はなまるの渋谷進出は「うどんフランチャイズビジネスのスタート」であって、観光客の高値安定の要因ではないですよ。そんなロジックでは話してないはずですけど。

●宿泊施設もレンタカー屋も儲かり、20年前の私の施策は、ホームラン以上の出来栄えだと喜んでいます。

*これは「施策」じゃない(笑)。「ホームラン」は情報発信のホームランであって、経済効果のホームランじゃない。

●でも懸念もあります。観光客にとってうどん屋は、テーマパークのアトラクション。今、セルフ型の店舗比率が増え、魅力が減っています。ブームの一方でジレンマもあるんです。

*「セルフ型の店舗比率」が増えたから魅力が減っているのではなくて、「チェーン店(同じ姿の店)が増えてテーマパークとしてのバリエーションが減っている」と言いましたよ。

 そういうわけで、黒丸の部分は抜粋ではなくて、全部つなげると本文まるごとになります。なかなか支離滅裂な文章でしょ。しかしこういうのを目の当たりにすると、いろんなメディアに載っている「○○氏のコメント」というのがいかに本人の意図しない内容に作り変えられているか、改めて痛感しますね。もちろん、本人校正の入っているコメント文は違うんだろうけど、いやー、メディアリテラシーの勉強になります(笑)。ま、いつものように今回の記事もスルーしてもよかったんだけど、有名で権威のある雑誌なのであの私のコメントを真に受ける人が結構いるだろうから、ここに修正しておくことにしました。

 今週から授業が再開したのですが、いきなり山のような仕事がのしかかってきています。来週の月曜日の夜6時半から東京麺通団で勝谷さんのUstream生中継「血気酒会」があって、「よかったら来て」と言われているのですが、ギリギリの状態。行ける可能性は4%です(笑)。
2013年1月7日(月)

 言うてることとやってることが全然違うが、土曜日に早朝から峰山に上がって来ました(笑)。もう、あまりに体がなまって、しかもススムのミカンがもう最後の1箱(10kg)に突入したもんだから、これはさすがにいかんと思って、サポーター付けて3時間半ぐらい歩いて来た。そしたら、膝は早めの湿布とサポーターで何ともないのだが、1カ月半も峰山に行ってなかったので昨日から足が筋肉痛。で、今日は朝から大学の授業の制作物作業で上原んちに行って、あ、形容詞を忘れた、底冷えのする三木町の上原んちに行って(笑)夕方まで仕事をした。

 上原は黙々と制作作業。私はその作業を時々見ながら気づいたところをチェックして指示をし、他の時間はパソコンで別の仕事をしながら、時々雑談をする。ま、たわいもない話ばかりではあるが、

上原「四国新聞に今年も正月三が日の初詣客の人出が載ってましたねえ。主な社寺15カ所の合計が148万人ですって(笑)」
田尾「香川県の人口が100万人切ってるのに(笑)」
上原「しかも主な15カ所だけで、香川の生まれたばかりの乳児から寝たきり老人まで入れた人口の1.5倍ですって(笑)」

 以前にも指摘したが、この人出数は、四国新聞が各社寺に聞いた数字をそのまま載せて合計して数字であるから、まあ普通に考えたら、掲載されている香川県内の主な社寺が「そんなバカな」みたいな数字を言ってるんでしょうね。しかしそれを何の疑問も持たずそのまま載せる新聞もいかがなものかと(笑)。

 まあ、別に毒にもならない記事なのでいいですけど、さすがに主な15社寺の合計が県人口の1.5倍はむちゃくちゃでしょう。いかに三が日の合計とは言え、初詣に行かない県民もかなりいるだろうし、2回も3回も初詣に行く人はそういないだろうし、県外からわざわざ初詣に香川まで来る人もそんなにいないだろうし。ほんとに来年、インタレスト軍団で3日間張り付いて実数を数えに行った方がええかな(笑)。

 さて、今年の初うどんは上原んちに行く前に全身「あたりやの口」になって9時半頃突撃したら「10時頃から始めます」という貼り紙があって、ガックシと肩をカカトまで落として、そのまま三木町に入って「多田製麺所」でかけ大と天ぷら1コ食べました。昼は「あづま」でかけ小とおにぎりと天ぷら1コ。おとなしいうどん始めです。

 夜6時からは今年1回目の『うどラヂ』の収録。そこで例のうどん店ランキングの途中集計(53人分集計完了。あと2人、まだ除夜の鐘が聞こえない重鎮がおられます)と投票明細データを見せたら、ごんとH谷川君が食いついちゃって、「この一覧表だけでしばらく酒が飲めますわ!」って(笑)。関係者の皆さん、そういうわけであと2人の結果をもうちょっと待たないといけないので、すみませんが皆さんももうちょっと待ってください。一般の方に公開できるのは、さらにその後になりますので。
2013年1月4日(金)

 やりました。3日深夜に、原稿クリアしました。とりあえず、一人で今年初のちっちゃなガッツポーズ。で、今日は昼過ぎまで、ちょっと手遊びでパソコンの中のスケジュール表を並べてました。

 エクセルで毎年1月1日から12月31日までの枠を縦にずーっと作って、毎日何をやったかを書いてるんですが、ふと思い立って今年の枠の横に去年と一昨年と3年前の結果を並べてみたら、ほー、なるほど。ここ3年連続、元旦に峰山に登ってないとか、去年も一昨年も正月に迷惑なねっくが帰ってきてゴルフに行ったのか…とか、毎年の初うどんが何日にどこに行ってるとか…ま、ただの思い出確認ですけど(笑)。

 そしたら、2年前の1月12日に、某外科病院に行ったあと、スポーツ用品の店に行って膝のサポーターを買っていることがわかった。実は去年の暮れから膝がちょっと痛み出して、今日から湿布を貼ってサポーターをつけ始めたのである。そうかー、2年前に膝を痛めたのも同じ時期だったのか。

 寒くなると痛んでくるのか、年末年始に動かずに食べて体重が増えて負担がかかっているのか、原因はよくわからないが、これで何となく、気をつけないといけない時期がわかったぞ。今回は前ほどひどくないので、もうちょっと峰山は我慢して早めに直します。あー、だんだん思い出してきた。2年前はセンター入試の日もまだ痛くてサポーターしてたんだ。

 というわけで、今日の夕方はサポーターを付けたまま、インタビュー取材に行ってきました。今回のテーマは「若者が弱くなっている」と「自民党政権への期待と不安」の2本立て。後者は私はほとんど無力なので私は聞き役に回りましたが、前者はまあ大学等で現場体験をしているので、少し私も意見を出してやりとりしました。

 何かね、四国学院大学が福祉関係に強いこともあるんだろうけど、ついこの間まで高校生だったような子から「弱い人を助ける仕事がしたい」とか「困っている人を助ける仕事がしたい」とか「子供たちの世話をする仕事がしたい」とかいう言葉を結構聞くわけです。もちろん、困っている人や弱い人を助けるのはとても大事なことだけど、彼ら、彼女らの中に、何か「自分より弱いものと対峙する」ことばかり考えているようなニオイが感じ取れるんですね。

 自分より弱いものときちんと対峙するには、「弱いものの気持ちがわかること」はもちろん、その上で、本当は自分が普通以上に精神的に強い人間にならないといけないと思うのですが、何か「弱いものの気持ちがわかれば、弱い人を助けられる。私はかつて弱い立場だったから、その経験を生かして仕事ができる」とだけ思っている節がある。極論すれば、「それは弱い者同士で慰め合うだけになるんじゃないか?」みたいな心配である。

 相手が自分より強いと思ったら卑屈になり、自分より弱いと思ったら急に上から目線になる…みたいな風潮は、確実に一昔前より増えていますね。私らの大学時代は、就職するというのは「自分より強い大人ばかりの世界に入って行く」という感覚が当たり前だったような気がするけど、そういうメンタリティがかなり消えてしまったから、自分より弱い人たちと対峙する仕事に就きたいと思う子が増えてきたり、自分より強い大人たちのビジネスの世界に入ってすぐに逃避する子が増えてきたりしてるんじゃないかと、サンプル数は少ないけどちょっと思ってしまいました。けど、どうやったら何とかなるのか…授業以外の私のちっちゃなテーマです。
2013年1月2日(水)

 1日に1本ずつ、楽勝で1月3日のうちに終わる予定の短い原稿2本が、ロジックツリーがどうにもうまく作れんで予想外に苦しんでいる。年々、着実に老人力が付いてきよるなあ。今日は昼から家族で私の実家に行ったのだが、実家でもずっとパソコンの前でうなっていた。ま、いつものことですけど。

 しかし正月は食べるねえ(笑)。ドカ食いではないのだが、家にいると、気がつくと何かつまんでいる。ウソです。ちゃんと気がついてつまんでいるんですが。こないだ、京都の錦市場とその周辺でスイッチが入ってしまって「つまむもの」をいっぱい買ってきてしまって、それをちょこちょこつまんでいるのだが、それがうまいのよ。

 まず、「豆英(まめひで)」というちっちゃなおかき屋さんみたいなところで買った、ヒビがいっぱい入ったでっかいサイコロみたいな形の醤油おかきの固い固いやつ。その辺のお菓子屋さんやスーパーでもよく見るやつだが、どうも様子が格上の感じがしたので2袋買ったのだが、その日の夜、宿でちょっと食べてみたらあまりにうまくて、翌日、帰る前にまた店に行って3袋追加買いをしたという優れものである。

 次に、錦市場の中にある「錦むらさき」という店の店頭で、これまた様子が格上の感じがした落花生につかまった。おもしろいおばちゃんのトークによると、静岡産の一級品、千葉産なんか赤子同然と言い張るので試食させてもらったら、いや、これがうまいのなんのって。張りのある噛み応えと、味と風味の濃厚さが、今まで食べた落花生の中でダントツです。

 続いて、同じく錦市場の中にある「京・月待庵」という豆せんべい屋さんで買った、黒豆をコーティングした各種豆菓子に、玄米入りせんべい、ピーナッツ入りせんべい、空豆入りせんべい…

 ほんまに、今、うちには京都の“乾き物”系のせんべいやあられが大変充実しております。家族2人しかおらんのに。しかも、天橋立と京都で買った丹波の焼き栗は、天橋立で買った1袋はその日の宿で全部食ってしまって、京都で買った1袋は京都の宿で食ってしまったという、もはや止める者は誰もいない夫婦ではある。

 加えて、ススムのミカンはあれから1週間で10キロの箱を空にして、今、次の10キロの箱が半分を切っています。ま、年末から長女が帰ってきていることもありまして(笑)。この(笑)の意味がわかるのはごんとS原だけか(笑)。

 そういうわけで、人生終盤に差しかかって「なるべくうまいものしか食べない」モードに突入したわが家は、今年は「そのラインナップを増やすぞ大作戦」を敢行する計画です。今のところ、
・米は「魚沼産コシヒカリ」以上の米しか買わん。
・インスタントコーヒーは「ハマヤのブルーマウンテン」以上のものしか買わん。
・落花生は「錦むらさきの特選静岡産」以上のものしか買わん。
・固い四角いひび割れおかきは「豆英」のやつ以上のものしか買わん。
の4つ。うーむ、こう並べてみると、かなりチープなラインナップではあるが(笑)。しかし、後者2つは京都に行かな買えんやつか。今年は麺通団団長として、麺通団京都支部長の別府君に指令を出す回数が増えるかもしれんな。

別府「それ、明らかにうどん以外の指令が来るような気がするんですけど…」
2013年1月1日(火)

 今日はさすがに9時過ぎまで寝た。起きたら、普段より数倍分厚いのに普段より読むところが少ないという恒例の正月新聞(笑)が来てたので、とりあえず1面だけを見て見ると、トップ記事は…

2013 香川のキーワードは 魅 興 激
郷土の潜在力結集 日本中を夢中に

という見出しです。正月からとても威勢がいいので、いったい何を結集して香川が伸びるのかと思って、本文まで読んでしまいました。すると、

●今年は第2回瀬戸内芸術祭が3月20日に開幕する。
●観音寺市の五郷地区では、地元の資源を生かした「里づくり」が始まっている。
●県は「攻めの農林水産業」の旗印を高らかに掲げ、推奨オリジナルブランドの生産拡大と全国への販売開拓に本腰を入れる。
●具体的には、昨年4月に立ち上げた新ブランド「さぬき讃フルーツ」の6種12品目に、今年は新しくキウイフルーツ「さぬきキウイっこ」が加わる。さらに、水稲「おいでまい」が今年から本格的な栽培を始める。オリーブ牛が賞をもらい、オリーブハマチも年々出荷量を増やしている。

という内容でした。あと、記事中には、

●「県人口はここ数年、数千人単位で減少している。地場経済も停滞が続いて来たが、反転攻勢の材料は必ずある」「香川は気候が温暖で災害が少ない。住みやすさにつながる潜在能力は計り知れない」

という記事が挟まっていて、最後に、

●今春、セブンイレブンが四国に進出する。小売り戦争が激しさを増しそうだ。

という記事がくっついていました。ふー、今年も引き続き、じりじり沈んでいきそうだ(笑)。笑ってる場合でないけど。

 もちろん、一つ一つはぜひ頑張って成果を上げて欲しいと思いますが、香川県全体の「反転攻勢」と言うなら、香川県全体のサイズをちゃんと見ないと、間抜けな話になってしまいます。チンペイはモチ食って寝ているだろうから無視して数字を書くと、香川県のGDPはここ15年くらいで5000億円くらい減って、今、3兆円くらいですか? そのうち農林水産業は500億円くらいでしょう。それを「攻めの農林水産業」の旗印を高らかに掲げて、もし数%伸ばせたとしても、10億円単位じゃないですか。GDPが年に数百億円単位で落ちているのに、10億円で「反転攻勢」できるはずがないでしょう。

 農林水産品のブランド化で県が経済活性化した試しがない、単発イベントで県が経済活性化した試しがない、というのは、この20年で数字が明らかに証明している。繰り返すけど、もちろん一つ一つは成果を上げて欲しいと思いますよ。けど、県全体の戦略を考えるなら、それはあまりにもちっちゃすぎる話です。

 これを家計サイズに換算すると、年収300万円の家庭で、毎年10万円ずつ収入が減っている。これは何としても「反転攻勢」しなければならない。よし、年に5万円の収入がある内職に力を入れて、5万1000円を目指そう! みたいな話ではないかと思うのですが。年収が毎年10万円ずつ減っている時に、1000円増えて「反転攻勢」とは言わんでしょう。

 結局、「目の前のちっちゃい項目ばかり見て、それが全体の中のどれだけのサイズなのかを全然見てない」というのが、特にローカルでは誰も指摘をしないまま何十年も続いている…と書いていてふと思い出した。

 数日前、たまたま20代の社会人の男の子ら2人と話す機会があって、そこでビジネスの話題になりました。で、私があるテーマでいろいろ話をしていたら、彼ら2人ともスマートフォンみたいなのを持っていて(私は持ってないのでたぶんあれがスマートフォンなんだろうと思っているけど・笑)、私が話しているとそいつを何やら指でセカセカさわりながら、

「あ、それはコスモ石油の系列ですね」
「あ、ちょっと待ってくださいよ。えーと、それは去年の9月です」
「あ、石油販売部門とガス販売部門に分かれてるみたいですね」

とか、ネットか何かで次々に調べて言ってくるのである。話を聞きながらすぐに何でも調べられて、とても便利だということらしい。ところが、

田尾「……ということは、この会社の一番の問題は何や?」

と話を振ると、

若者「え? えーっと…何ですかね…」

となって、まるで付いてこられないのである。そういうやりとりを何度か繰り返しているうちに、何となく思いました。全体像を把握する訓練ができていない若者がああいうのばっかり使っていると、「パーツを手に入れること」だけが上手になって、悪いことにそれで「自分はできる」と思い込んでしまうのではないかと。

 うまいこと言えんが、目の前の一つ一つのことだけしか見えなくて、全体の中でそれがどういうサイズなのか、どういう位置づけなのか、ということを考えられなくなっているのではないか…と思ってしまいました。若いうちはみんなそうなんかなあ。年とったら全体が見えるようになるんやろか。

 何か、若いうちから「パーツ集め」ばっかりしよったら、戻れんようになるんちゃうかなあ…。「ネットはパーツ集めの道具で、考える力はトレーニング方法が違う」ということをわかって使っている人はいいんですけど。ま、正月から大きなお世話かもしれんけど…。
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