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2016年09月の日記
2016年9月28日(水)

 テントさん、交通事故で亡くなったんだ。65歳かあ。

 あれは忘れもしないいつだったか(忘れとるやないの!)…という猫山先生の名フレーズを久しぶりにかましておいて、たぶんあれは30年近く前のことである。当時、私がやっていた『月刊タウン情報かがわ』で毎年1回、香川県内のローカルパフォーマー(といっても私らがやっていたラジオ番組『そんなわけ、ねーだろ!』の出演者軍団やおもろい素人学生や、高校の落研や地元のパフォーマー「ビニール解体工場」やブレイクダンスチームやアマチュアバンド等々)を集めた「KAGAWAスクランブル」というイベントを開催していた。

 過去の資料で確認すると、1982年に『月刊タウン情報かがわ』が創刊して、1986年に高松の田町に「セントラルホールウィング」という多目的ホールがオープンした時に同ホールのオープニングイベントで「第4回KAGAWAスクランブル」を開催しているから、たぶん「KAGAWAスクランブル」は創刊2年目の1983年からやっていたと思う。その第5回か第6回の「KAGAWAスクランブル」で、「そろそろプロの芸人も入れてみよう」という話になったのである。

 そこで、私は当時西日本放送のテレビやラジオの番組にしょっちゅう出演していてすっかりお友達になっていた落語家の露の新治さん(当時は「新次」さん)に、「予算はほとんどないけど、誰か僕らのイベントテイストに合うような怪しくて面白い芸人さんを探してくれませんか?」と頼んだ。そしたら、新治さんが「うってつけの芸人さんがおる」と言って連れてきてくれたのが、「トランプ上原」さんという怪しさ大爆発のマジシャンと、「大空テント」さんの2人だったのである。

***

 イベント当日、楽屋でお会いした時の記憶は、トランプ上原さんは「普通に話ができる人」、テントさんは「宇宙人みたいな人」だった。そして、テントさんの漫談。

テント「…ヘビが11匹いてます。そのうちの9匹が、ヘビー級(きゅう)。残りの2匹が、ニヒキヘビ、ニヒキヘビ…どんなんや、こんなんや、どんなんや…」

というネタだけ鮮明に覚えていますが、観客の反応はさすがにちょっと微妙な感じでして(笑)。けど私らは何か変なツボにはまってしまって、以来10年以上、仲間内で何かあるたびに「テントさんネタ」が使われていたというぐらいの、大空テントさんでした。

 あの後、「大空」を取って「テント」さんになったんですね。何年前だったか、東野幸治と今田耕司がやってた何かのテレビ番組でテントさんをゲストに呼んで「テント特集」をやってて、動くテントさんをものすごく久しぶりに見ましたが、「人間パチンコ」とかいう、私らにとっては新ネタ(笑)をやってました。相変わらず「一部のマニアにはツボにはまるなあ!」と思いながら見てました。30年前の高松に来てもらった時のネタ、確かタウン誌上でかなり長めに再現したような気がするけど、もしバックナンバーの中から見つかったら、また紹介します。

***

 今日は夕方6時過ぎに大学を出て、いつものように高速に乗って40分ぐらいで家に帰ろうとしたら、善通寺インターの入り口で10台ぐらいが立ち往生しとる。ゲートで何かトラブルがあったんだろうと思っていたら、係の人がやって来て「高速が善通寺〜坂出間で事故で通行止めになってるので、高松方面に行くのならその先でUターンして一般道で帰ってください」と言われた。

 で、高速入り口で引き返して額坂を抜ける道に入ろうとしたら、こっちでも事故があったんかと思うぐらいの渋滞に巻き込まれた。結局、いつもなら高速を通って家まで40分のところ、1時間半もかかったという、ストレス満載の帰り道。ま、おかげでいろいろ考えごともできてそれなりにプラス要素もあったけど、あとでニュースを見たら、6時40分に通行止めが解除されていたとのこと。学校でもうちょっと仕事をしていたら何のストレスもなく一日を終えられていたらしいけど、ま、済んだことだからええか。
2016年9月24日(土)

5:30 起床。今日は何としても今日中に仕上げないといけないものが2つもあるので、早起きして朝風呂に入って(昨日の晩、頭痛がひどくなって風呂に入らずに倒れるように寝たため)、脳を起こすために新聞をめくっていたら、四国新聞のスポーツ欄にかなり大きな見出しで「全勝対決は5回TKO ミドル級 無敵のゴロフキン」と書かれているのが目に入ってびっくりした。

 えーっ! こないだブルックを倒したばかりなのに、またKO勝ちしたのか?! と思って記事を読むと、「ボクシングのミドル級で世界主要3団体の頂点に立つゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)が強敵をまた退けた。10日にロンドンで行われた国際ボクシング連盟(IBF)ウエルター級王者ケル・ブルックとの全勝対決は5回TKO…」って。

 スポーツの結果を載せるページに、2週間も前の試合結果を、コラム扱いでもなく「試合結果」として今頃、しかも大きな見出しの記事で載せるって、どういうこと? 

6:30 そういうわけで風呂で上げたテンションがうなぎ下がりになってしまったのを奮い立たせて、仕事に取りかかる。

10:30 何としても今日中に仕上げないといけない仕事第一弾の「明日の3時間の社会人向け講義の内容と資料作成」をものすごい集中力で仕上げ、脳ミソが熱を持ってきたので仮眠する。

11:30 再び起きて次の何としても今日中に仕上げないといけない仕事第二弾の「ごんとA藤だけが知っているあの重い原稿」に取りかかるが、ふと朝飯も食ってないことに気づき、家内と清水屋に行くことにする。

13:00 清水屋に到着し、まずは大将に一声。

田尾 こないだ、FMの何とかいう番組でリビングの谷本姉さんが「清水屋さん、なにげにオシャレなんですよ。一見古着に見えるシャツを着てるんですけど、あれ、絶対ビンテージ物ですよ」とか言うて褒めとったぞ。
清水 あ、それ聞きました。ありがとうございます。でもこれ、ほんとにただの古着なんですけど。
田尾 谷本の目利きも信用ならんのー。

 とか言いながら、かけ2玉とゴボウ天とレンコン天とおにぎり1個を食べる。食べ終わった頃、大将がいつものように席までやって来た。

清水 どうでしたか? あ、おにぎりじゃなくて…(こないだラジオで「清水屋のおにぎりがうまい」とさんざんしゃべったら、「うどんを褒めてくださいよ」と言われた)
田尾 わかった。おにぎりじゃなくて、めちゃめちゃええ感じになっとるわ。
清水 ほんとですか!
田尾 ほんま、めちゃめちゃうまなっとる、このレンコン天。
清水 八輻(はちや)さんの二番煎じじゃないですか!
田尾 これでもう、おにぎりを褒めてファッションを褒めてレンコン天まで褒めたぞ。
清水 外堀ばっかりで全然本丸に攻め込んでない!
田尾 全部褒めたら努力する目標がなくなるんぞ。
清水 まあ確かにそうですけど…

 という屁理屈で煙に巻いて(笑)、久しぶりの清水屋をあとにする。

14:00 清水屋のすぐ近くの西村ジョイに行って、水槽の上蓋のガラスと水流用のポンプとコケ取りマット3枚を購入。

15:00 家に帰って仕事に取りかかる。休憩を挟みながら夜になったけど、清水屋で食い過ぎたのであまり腹が減らない。どうするかなあ、軽く何か食べとった方がええかなあ、と迷った末、鯉丹後にラーメンを食べに行こうということになった。

21:30 出かけついでにコープで買い物をしてから、夫婦で鯉丹後へ遅い夕食に行く。ごま油で炒めた細かいニラの入った鯉丹後のラーメンは、今、私が生まれてこの方食べて来た全てのラーメンの中で一番好きなラーメンです。で、ラーメンとおでんのスジ(きれいに掃除したアキレスだけの逸品)と豆腐を食べた(どこが「軽く」や)。

22:00 家に帰って来て、仕事再開の前に日記を書いて…と。

 まあ今日はそんな感じでした。ちなみに、外では一本もタバコを吸っていません(もうええっちゅうに・笑)。
2016年9月23日(金)

 このご時勢、タバコ派のネタをいつまでも放置しておくわけにはいかないのに、忙しくてついつい(笑)。とにかく私は嗜好品として非難されない場所だけで自分なりの節度を持って楽しんでいるだけですが、何せ世間の言う「堕落した喫煙者」ですから、どうぞ非難囂々してください(笑)。

 ちなみに、私の中の「節度」というのは全て、「ロジカルな因果関係」に基づいたものである。例えば、

●「この場所はルールで禁煙になっている」→ルールに基づいて、吸わない。
●「たばこが嫌いな人がいる」→たばこが嫌いな人の前では吸わない。

という、すごくシンプルな話である。ただし、「タバコは健康を害する」という話は、害するのは間違いないと思うが、どれくらい危機的に健康を害するのかについてのデータや解説がよくわからないので、個人的に吸うか吸わないかの決定的判断基準には至っていない。

 例えば、かつて、異常な喫煙バッシングに対して喫煙派から「この10年、喫煙率はどんどん下がってきているのに、肺がんになる人はどんどん増えているではないか」というファクト(データ)ベースの反論が出たことがあるのだが、それに対して禁煙派から「喫煙の害は30年ぐらい吸い続けたら出てくるから、それはただのタイムラグだ」と言われて一蹴された、という議論があった。

 そしたらこないだ、国立がん研究センターから「受動喫煙をすると、肺がんリスクが1.3倍になる」という報告があり、全国のメディアが一斉にニュースに取り上げていたのであるが、それがどれくらいの危機的リスクなのかが、情緒的にはわかるが、客観的数値としては、私にはよくわからない。つまり、「喫煙者が30年吸い続けてようやくリスクがちょっと出てくる」のであれば、「受動喫煙は、いったい何十年受動し続けたらどれくらいのリスクが出てくるのか?」というのが、私のつたない能力では計算できないのである。

 つまり、それまで「30年吸い続けたあとにリスクが出てくる」と言っていたのに、今度はそれには全く触れずに、まるで「今そこにある危機」みたいな論調で報道するから、面倒くさい私はそこに何かのプロパガンダみたいなニオイをちょっと嗅いでしまうというわけで。マスコミや研究者の方、そこをビシッと公正に計算して言うてください。それがわかれば、私はロジカルにタバコの何たるかを判断しますので。

 というわけで、とりあえず今のところは冒頭の通り、
(1)禁煙の場所では吸わない。
(2)たばこが嫌いな人の前では吸わない。
(3)「自分だけの空間」においては、嗜好品として適度に楽しむ。
というスタンスでおります。もし「30年後に影響が出てくる」のが本当であれば、私は30年前にはもう吸ってたから今やめても手遅れだし、今やめても30年後はどうせ生きてないんだから同じだし、もう60歳だからいつ死んでも悔いはないし(笑)。というわけで、とりあえず世間様、上記(1)と(2)だけで勘弁してください(笑)。

***

 というか、またタバコのことを続けてしまったので、何か展開して話を薄めないかん。えーと、この「因果関係をロジカルに理解する」というのは、ビジネスをやってたら当たり前のことなのであるが(原因を特定してそれに対して手を打たないと会社が潰れるから、経営者は常にそこを試行錯誤している)、何か、世の中のいろんなところに「情緒先行」が広がっているような気がしてならない、という話でお茶を濁そう。

 例えば、「地域活性化」。イベントをしたり、ゆるキャラを作ったり、話題をまくための突飛なPRキャンペーンをやったり、街並の景観作りをしたり、まちづくりグループを作って地道な活動をしたり、勉強会をしたり…いろんなことをもう10年も20年もやってきたにも拘わらず経済は発展せず人口も減少している地域は、「イベントやゆるキャラやPRキャンペーンや景観作りや地道な活動や勉強会等々は、地域の経済的活性化や人口増には効果がない。つまり、地域の衰退はそれらの不足が原因ではない」ということに当然気がついて、原因を新たに探り直して今までと違う手を打たないといけないのに、未だに地域活性化策として同じようなことを続け、マスコミもそれらを「地域活性化につながる」と報道している。

 あるいは教育行政も、社会福祉政策も、経済政策も、地球温暖化の二酸化炭素犯人説も、とにかくいろんな施策、対策について、「原因をロジカルに特定して、その原因に対して対策を打つ。対策を打って効果がなければ原因の特定が間違っていると考えられるから、原因を探り直して違う手を打つ」という、ビジネスでは当たり前のことをゼロベースで考え直しませんか? 

 というボヤーッとした話で今日のところはどうでしょう(笑)。 
2016年9月19日(月)

 5年ほど前、JTが当時20種類発売していた「マイルドセブン」の各種バリエーションのうちの2種類(メンソールを除く)を廃止した時、その廃止された2種類がピンポイントで私の愛好していた「マイルドセブンFK」と「マイルドセブン・スペシャルライト(BOX)」であったという奇跡のような嫌がらせ(笑)に遭ったことは、当時の日記には書いたがもう誰も覚えていないであろう。

 タバコの愛好者というものは、いざとなったらどんな銘柄でも吸えるのだが、いざとならない通常の日常は、ほぼ全ての愛好者が自分の好きな味や香りや強さの1銘柄、あるいは2銘柄くらいのタバコを吸っている。お酒好きの人もおそらく、いざとなったら何の酒でも飲むが、いざとならない日常は「自分の好きな酒(ビール、日本酒、ウィスキー等々)」があるのだろう(酒を飲まないのでよくわからないが)。で、自分で買って飲む(吸う)時にはたいてい自分の一番好きな銘柄を買うという、まあ同じような「嗜好品」に対する消費者のスタンスではないかと思う。たぶん、珈琲の愛好者なんかもそうだと思うし、世の中の嗜好品と呼ばれる者を愛好している人はみんなそうだと思う。

 そんな中で唯一、タバコだけは今や「嗜好品」と呼ぶだけでバッシングされるそうだから、タバコの話をすることすらはばかられるのであるが(わずか20年くらい前までは、社内外のいろんな会議に出たら、当たり前のように会議テーブルの上に出席者数に合わせて灰皿が並べられていたのに・笑)、そういうわけで当時の私の「嗜好」は日常の99.9%が「スペシャルライト(BOX)」で、0.01%が「FK」だったのにその2つがいっぺんに消えるという大惨事になってしまったのである。

 そこで仕方なく、しばらく新しい好みのタバコを探すのに迷走していたのだが、3年ぐらい前にようやく「マルボロ」の「クリアハイブリッド3」という銘柄が自分的に心地よい味と香りと強さであることを見つけて、以来ずっとそれを買っているのである。

 このタバコは「ハイブリッド」という名前が付いていることからもわかるように、1本で普通のタバコとメンソールのタバコの両方を気分に応じて変えることができるものである。仕組みは簡単で、タバコの吸い口に当たるフィルター部分の内部に直径3ミリぐらいの小さな玉が入っていて、そのまま吸えば普通のタバコなのだが、フィルターを強く指で押すか歯で噛んで中の玉を潰すと、玉の中のメンソールの液体がフィルター内にしみ出て、「メンソールのタバコ」になるのである。でも、私はメンソールはあまり好きでないので、いつもフィルターの中の玉を潰さずに吸っている、と。ここまでが前振り(笑)。

 で、こないだ、ジャズ屋のアップタウンに行った時の話。近くのいつものタバコ屋さんで「マルボロ・クリアハイブリッド3」を1カートン買って、それからアップタウンに行ってマスターや牛乳屋さんやクマさんたちと建設的なバカ話をして、夜の11時頃、車をマンションの立体駐車場(三段)に入れて、運転席のドアを開けて車の外に出たら、まだ封を切っていないタバコを1箱、コロンと落とした。そいつが車の下に入ってしまって、何せ夜なのでのぞき込んでも真っ暗で何も見えない。

 仕方なく、私は再度車に乗り込んでエンジンをかけて車を前に出し、車をどけたパレットの上を見たら、無事タバコを発見。拾ってみると、どうやらそいつは半分くらいがタイヤの陰に隠れていたみたいで、箱が半分、一旦タイヤで踏まれたようにひしゃげていた。

 賢明な読者はすでにお察しの通り(笑)。私は物理的には理解できるのだが実際にそんなことが起きるとは全く想像したこともありませんでした。吸ってみたら、その箱の中のタバコ20本、見事に全部メンソールになってた!

 教訓。「ハイブリッドのタバコは車で踏んだら全部メンソールになる」(笑)。

 という、読者の属性を無視した、タバコ愛好家にしかわからない奇跡(?)体験の一話で失礼しました。あと、こないだ高松市の美術館通りで阪神の帽子をかぶって自転車で走っているおっさんを見ました。現代の日本人が忘れつつある何かを思い出させてくれる、貴重なシーンでした(笑)。
2016年9月16日(金)

 3日間で約900kmも車で走るという近年希に見るハードな取材行の最終日、神戸市内のある大きな商業施設の中にあったうどん店で、生涯初めて見るすごいうどんに出くわした。

 その店、どう見てもちゃんとした職人の大将がいる気配がなく、バイト君が店を回しているような佇まいなのに、メニューのトップに「生じょうゆ」「ぶっかけ」「かまたま」等が並んでいて、しかも値段が700円近くする(ぶっかけは800円を超える)ので、これは怪しいと思って、わざと「かまたま」を注文したのである。

 すると、店の人がいきなりうどん玉をテボに入れ、そのまま湯に浸けたまま5分以上放置! しかるのち、丼に生卵を割って入れ、これでもかと温められたテボの中のうどん玉をこれでもかとしつこく湯切りして、生卵の入った丼の上から入れ、しょう油をかけてネギを振ってできあがり!

 しかも、「どんだけふやけた麺になっとんや」と思って一口食べたら、麺が太くて重くてゴリゴリだ(笑)。私は長いうどん人生の中で圧倒的最短、うどんを2本だけ食べて、あとを全部残して店を出ました。

すごいなあ。どうやったらあんな麺が作れるんだろ(笑)。さらに、どうやったら釜揚げ麺でもないのに堂々と「かまたま」と掲げられる強い心が養えるんだろう(笑)。

 ちなみに、帰ってネットで確認してみたら、「食べログ」に「太くて腰があって大満足」というコメントをつけているユーザーの方いらっしゃいましたが、すまんが、あれは「腰」じゃないぞ。さらに、お店のホームページに入ってみたら、「さぬきうどん」という言葉が出ていましたが、すまんが、あんな麺を出す讃岐うどんの店は、少なくとも香川県内では私は出くわしたことがないぞ。

 という、武士の情けで店名は出さないけど、「愛情のないネガティブ情報」を公に流さないことをモットーとする私が思わず書いてしまうほどの、それはそれはすごいうどんでした。犬も歩けば棒みたいなうどんに当たる。フィールドワークはほんと、勉強になります(笑)。今日はさすがに疲れたので、日付が変わらないうちに仕事をやめます。
2016年9月11日(日)

 ゴロフキンVSブルックの世界戦中継が「えっ?」という場面でブルックのセコンドからタオルが投げ入れられて突然終わったので、「さ、仕事にかかろう」と思ってちょっとテレビのチャンネルを変えていたら、『そこまで言って委員会』をやっているのが映った。

 私はあの番組は「ファクトベースのロジカルな意見」があまり出なくなったのでもう何年も見ていないのだが、「太陽光発電」とかいう文字が見えたので、何か新しい事実でも出てきたのかと思って、ちょっと目を止めて見たのである。そしたら、辛坊治郎さんが「暑い夏にみんなクーラーを一斉に付けて電力を消費する。その暑い夏こそ太陽光発電がフルに電力を生み出す。つまり、必要な時に一番多く発電するから、太陽光発電は需給バランスがうまくとれる発電方法だ。太陽光発電はコストが高いと言われるが、そのコストの大半は土地代だ。だったら日本中の屋根に太陽光パネルを置けば、原発より遙かに安い電力が生み出せる。だから、原発なんかなくても何の問題もない」という主旨のことを言い放って、次のテーマに移ってしまった。

 2分ぐらいしか見てないから、それまでにどんな議論があったのか全然知らないけど、「ああ、まだ数字のない好き嫌いの議論をやっているんだなあ」と思って、テレビを消して仕事を始めました。

***

 こんなことをいちいち断らないといけないほど原発やエネルギーの話は「イデオロギー論争」一辺倒なので、仕方なくいちいち断っておくけど、私はもし太陽光発電や風力発電や水力やバイオ等々の発電方法で日本のエネルギーが自前で賄えるのなら、貴重な化石燃料を燃やしてしまうような火力発電や危険な放射性物質を燃料とする原子力発電より、断然そっちの方がいいと思っている。たぶん、誰だってそうでしょう。

 ところが、それが賄えるかどうか私にはよくわからないから、判断材料となる数字が知りたいのである。それで、以前ここにも書いたが、都村さんに教えてもらったり自分で数字を集めたりして、今のところ、太陽光発電についてはこういう認識を持っている。

***

 まず、

●日本の年間電力消費量は、おおよそ「9500億kwh」である。

これが、日本のエネルギー問題を考える時の私の大前提。

 次に、太陽光発電の発電電力量を計算するための基本的な数字(私の認識)を列挙しておきますね。

(1)太陽光の発電能力について
・太陽光のエネルギーを電気に換算すると、晴天の正午のピーク時で、「1uあたり1000w」のエネルギーを持っている。
・その太陽光を電気に変換する時、今地球上で最も変換効率のいい「シリコン」を使うと、実用レベルでは変換率(熱交換率)が15%くらい(研究室レベルでは20%程度、物理学の限界までいっても25%程度)だから、最高品質の太陽光パネルを使うと「1uあたり150w」くらいの電気が生み出せる。

(2)太陽光パネルを屋根に置く時の面積について
・日本には今、約5000万世帯あるが、マンション等の集合住宅があるから、屋根のある家の数はアバウト4000万軒。
・その4000万軒の屋根に6畳(約10u)の太陽光パネルを置くと、合計「4億u」になる。

(3)日照時間(ピーク時換算)について
・今の日本では、ピーク時換算で1日約3時間分の太陽光が注いでいるとされているので、ピーク時の強さで太陽光が当たっている時間は年間で、3時間×365日=1095時間。

 これを全部かけ合わせると、

「150w」×「4億u」×「1095時間」=657億kwh

となる。つまり、大ざっぱに言うと、

●日本中の4000万軒の家の屋根すべてに6畳の太陽光パネルを置くと、650億kwhの電気が生み出せる。

という計算になるので、「9500億kwhに全然足りない」というのが、今のところの私の認識です。4000万軒に12畳の太陽光パネルを置いても1300億kwhにしかならんのだから。

***

 次に、太陽光発電のコストについての私の認識は、とても単純です。屋根置き型の太陽光パネルの値段が設置費込みで100万円ぐらいするとすると(明朗な料金が一般的に知られていないので非常に怪しいのですが)、4000万軒に設置すれば40兆円。国家予算の半分ものお金がいる。12畳のパネルをつけると、80兆円! それはダメでしょう。しかも、耐用年数が10年とか20年と言われているので、その時にまた40兆円、80兆円かかる。

***

 ただし、これは私の素人計算なのでどこかに間違いがあるかもしれないから、専門家やテレビで発言力を持っている人(それこそ辛坊さんとか)には、太陽光発電の発電電力量をきちんと数字で提示してもらいたいとずっと思っているわけです。そこで、「あ、なるほど、それなら9500億kwhが太陽光で賄えるのか」、「なるほど、そうやれば1兆円以内でできるのか」という話になれば、私はすぐにそっちに乗ります。

 でも、誰もその数字を挙げてくれない。だから、今のところ、太陽光発電については「クリーンで安全なのは当然認めるけど、全然足りんやん」ということしか私には言えないわけです。

 ちなみに、こういう話をすると、すぐに「お前は原発推進派か!」という罵声が飛んでくるのですが、人を「原発推進派」と「原発廃止派」の二択でしか捉えられない時点で、私にはただのイデオロギー論争にしか聞こえないので聞く耳を持ちません(笑)。以前、ある人に「原発の再稼働は是か非か」と聞かれて、「津波で冷却水が回らなくなったから水素爆発が起こったのに(地震で冷却水が回らなくなったのではない)、冷却水がどう回るようになったのかを誰も説明しないから、最低限、そこがわからない限り再稼働すべきではない」と答えたら、「田尾さん、原発反対派ですか!」と言われたので、もうその人とは原発の話はしないことにした。

 とにかく、原発を中心としたエネルギー問題は、「原発推進派か? 原発廃止派か?」の宗教論争みたいな議論しか聞こえてこないわけです。推進派は、何があっても「推進のための理由」にして主張するばかりだし、廃止派は何事もすべて「廃止すべき理由」にして主張するばかり。何度も申し上げますが、合理主義の私は「数字と理屈をベースにして、よりよい答を出すために考える」ということをやりたいだけですので、それ以外の話をやってると、チャンネルを変えるかテレビを消すのです。

 もういい加減に、日本や地域の将来に関わることについて、「自分の主張をサポートする事実ばかりを集めてきて言い合いをする」のはやめませんか? ちゃんとしたビジネス(会社)の戦略会議では、そんな好き嫌いのイデオロギーに取り憑かれたような議論なんかやりませんよ。「数字と理屈をベースにして、よりよい答を出すために考え」ないと、会社が潰れるんだから。
2016年9月8日(木)

 時間が何ぼあっても足りんという毎日が続いているのだが、どの仕事も締切がもう少し先だったりするので、「10月にどえらい目に遭うだろうなあ」という予感を一緒に抱えながら、峰山を挟んだり水槽の水替えを挟んだり、モヤモヤとした日々である。

 今日は日付が変わって午前1時過ぎに寝た。実は、全米オープンの錦織とマレーの準々決勝が「午前2時頃試合開始予定」とあったので、寝るか、このまま起きてテレビを見るか、ものすごく葛藤したのである。けど、「2時頃開始予定」だったら、まともに始まっても5時頃まではかかるだろうし、開始が遅れれば6時までかかるかもしれないからちょっと早起きすれば最後ぐらいは見られるかもしれんし、まあ何だかんだ言ってもまだ準々決勝だから、最悪寝過ごしても結果だけ見ればいいか…それより、この歳でテレビで徹夜して体調をおかしくして仕事に差し支えるのも人生の優先順位としていかがなものか…と思って、1時過ぎに寝たのである。

 そしたら午前3時頃、ものすごい雷の音がし始めて、うっすらと目が覚めてしまった。それでもまあ、家が崩壊するような大事にはならないだろう…と思って再び眠りに落ちたのだが、やっぱり何か気になっていたのか、午前4時にとうとう一旦起きてしまった。そこで、顔を洗ってハミガキまでして、テレビを付けてみると、あれ? まだ第3セットの終盤をやってるじゃないか。

 あ、第3セットをマレーが取った。取られて、取って、取られて、錦織の「1ー2」になって第4セット。ソファに横になって見ていたらウトウトしてきたので、目を閉じてとりあえず音だけを聞きながらまどろむ。

 錦織のサーブ。
カン! カン! カン! カン! カン! カン! カン! カン! (おー、激しい打ち合いしよるな…)
コーン…コーン…コーン…コーン…(スライスの返し合いになったか…)
カン! カン! カン! カン! カン! (また打ち合いになった…よう続いとるな…)
カン! カン! カン! ドワーッ! 

 目を開けてスコアを確認すると、錦織がポイントを取ったみたいだ……という半分寝た状態で見ていたのですが、第4セットを錦織が取り返してフルセットに突入したので、最終セットはさすがに起き上がって見ました。

 もうさんざんいろんなところのニュースでやってるだろうから実況はしないけど、まあすごい試合でしたね。マレーのすごい角度のあるショットを、錦織が一瞬「腕が伸びたんちゃうか?」と思うようなバックのラケットの先端でギリギリ引っかけてロブで返したら、ネットに詰めていたマレーが「これは大きい、アウトだ」と思って(思ったかどうか知らんけど)一瞬置いた後、「何だ?!」と思って(思ったかどうか知らんけど)あわててバックしたら「イン」だったという、私が見てもアウトだと思った玉が入ったというウソみたいな一打があったが、解説というか熱狂的な一ファンみたいな松岡が「バックで返した時、ラケット面をいつもより薄く入れてボールに強い逆回転をかけていた。だから、誰が見てもアウトだと思うようなボールが最高点に達したところからストーンと真下に落ちて入った」みたいなことを言っていた。あの一打を見ると、第4セット以降、何か錦織は異次元の集中力に昇ってたように見えましたね。

 でも、次の試合はまた「現次元」からのスタートなので、「第2シード(世界ランク2位)のマレーに勝ったから第3シード(世界ランク3位)のワウリンカには勝てるだろう」とならないのが、このレベルに来ての試合というものです。準決勝は土曜の朝だそうです。10時過ぎからラジオの生放送があるけど、どうしよう(生放送優先やろ)。

 続いて私の好みばかりですみませんが、翌日曜日には、遠山からの阪神競馬のお誘いを断ってまで見る予定のボクシング世界戦が2つ。今、世界のプロボクシングで全勝の王者が30人ぐらいいるんですが、勝ち数の多い順に並べると、

44戦44勝(38KO) ローマン・ゴンサレス(フライ級)
36戦36勝(35KO) デオンティ・ワイルダー(ヘビー級)
35戦35勝(24KO) ケル・ブルック(ウエルター級)
34戦34勝(32KO) ゲンナジー・ゴロフキン(ミドル級)
34戦34勝(28KO) ミゲル・アンヘル・カブレラ(スーパーフェザー級)

という面々になる。そのうち、2位のデオンティ・ワイルダーの試合をこの前見たばかりなのに、この日曜日に1位のロマゴンと4位のゴロフキンの2試合が一挙放映されるというのですから、しかも、ゴロフキンの相手は3位のブルック(2階級上げての挑戦)なのですから、これはうたた寝せずに見なければなりません(笑)。

 忙しいけど、楽しいなあ(笑)。「物申す」モードの日記ネタもいくつか溜まっているけど、既得権者や左翼の方々が感情で喚きそうな話なので、お蔵入りになるかもしれない…。
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