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2017年08月の日記
2017年8月16日(水)

 今日は1ヵ月ほど前の四国新聞の記事を“在庫処理”しようと思うのだが、感じたことを全部説明しようとするとあまりに長くなりそうなので、中途半端に終わるかも知れない…けど、まあ行ってみるか。

***

(見出し)
観音寺市が観光基本計画策定へ
隠れた魅力 発信の好機
若者中心に活発な議論

(本文)
 地域の資源を生かして戦略的な観光振興を進めようと、観音寺市は指針となる市観光基本計画を初めて策定する。策定委員会の下部組織として、次代を担う市内の若者らを中心とした作業部会を設置し、4月から素案づくりを進めている。

 作業部会には、若手の事業者や主婦、教員、農業者、移住者ら20〜40代の多彩な人材が集まる。講師は総務省地域創造力アドバイザーで、地域再生診療所の井上弘司さん(64)=長野県飯田市=。県外での事例を紹介しながら助言している。

 井上さんは「海・島・街・里・山があり、歴史文化にも育まれたまち」と観音寺の強みを語る一方、「観光客がお金を落としてくれるうらやましい条件がそろっているのに、情報発信が不足している」と指摘。「未来をつくるために、行政を動かす力になってほしい」とメンバーに期待する。

 勉強会ではグループに分かれ、観音寺の地域資源に関して▽歴史・文化▽自然▽食・宿泊▽観光拠点▽体験(まち歩き)ーのテーマに沿ってSWOT分析をしている。同分析は、マーケティング戦略や企業戦略立案の際に用いる手法だ。

 「市民が地元の歴史や文化、自然の豊かさに気付いていない」「地元の食材を使ったこだわりの飲食施設や宿泊施設が少ない」「観光客への心からのおもてなしが必要」「受け入れ態勢や情報発信が未整備」ー。分析を通じて、こうした課題が浮かび上がった。

 解決方法についても話し合った。移住者からは「観音寺の魅力は自然。特に夕日の景観は素晴らしい」としながらも「恵まれた環境に地元の人は無頓着なところがある」という意見が出た。地元で生まれ育った参加者は外部の目から教わった魅力に驚き、「部会のプランが生き、地元が盛り上がり、元気になれば、必然的に観光客も増えると思う」と意欲を見せる。

 素案づくりを通じて、これまで注目されてこなかった地域の資源を掘り起こし、全国に知らせる契機にもなりそうだ。井上さんは「メンバーが地元の魅力を知り、観光を学びながら成長し、大きな成果につながる」と手応えを感じている。

 市は本年度中の基本計画策定を目指す。観光の活性化や交流人口の拡大を巡っては、県内でも各自治体がしのぎを削っている。市と若い世代の連携を通して、どう独自色を発揮した効果的な計画を導くのか、取り組みの成果が注目される。

***

 何というか、こういう取り組みは、もう20年以上前からいろんな地方自治体で何度も何度も行われていて、それをマスコミは何度も何度も「期待される」みたいな論調で報道してきたけど、振り返ってみたら、結局それで観光が目に見えて活性化した自治体ってほとんどないでしょ? ということは、「こういう手法は根本的に何かが間違っている」ということなんだけど…

 どこから行くかなあ。一つ一つ丁寧に突っ込んで行ったら授業や講演の2〜3本分になりそうなんだけど、頭から一つずつ行ってみるか。

 まず、「地域の資源を生かして戦略的に観光振興を進めるために基本計画を作る」というのは別にいいと思うけど、戦略的な計画を作るためには「戦略的な計画を作る能力のあるスタッフを集める」ことが大前提の条件になるわけですね。例えば、会社で新しいネットビジネスの戦略的な計画を立てようという時に、計画策定チームのスタッフに総務や経理の社員とか生産現場のラインスタッフや販売スタッフなんか入れないでしょ? そういう部外者や経験の浅い新人を集めてやるのは「勉強会」レベルの話であって、「戦略会議」のスタッフ編成ではない。

 だから、「観光戦略」を立てるのに「若手の事業者や主婦、教員、農業者、移住者ら20〜40代の多彩な人材」を集めて話をさせると、「個人レベルの感想」や「思いつきレベルのアイデアもどき」ばかりがいっぱい出てきて、ロジカルな戦略づくりの足を引っ張ってしまうことがよくあるわけです(よくあるどころか、たいていそうなる)。

 まあ、ここには「素案づくり」とか「作業部会」とか「勉強会」とかいう記述があるから「本番の戦略スタッフ」じゃないのかもしれないけど、記事の後半を見てみると案の定、「市民が地元の歴史や文化、自然の豊かさに気付いていない」「地元の食材を使ったこだわりの飲食施設や宿泊施設が少ない」「観光客への心からのおもてなしが必要」「受け入れ態勢や情報発信が未整備」といった、全国どこの自治体でも出てくるようなありきたりの話しか出てきていないでしょ? 

 ちなみに、私はもう30年も前に香川県の調査事業で「観光シーズ(素材)発掘」とかいう観光振興プロジェクト(西日本放送の長峰さんが座長をやっていた)のメンバーに入れられたことがあるのですが、その時も確か「県民が地元の魅力的な素材に気付いていない」とか「地域素材を使ったプロモーションが十分でない」「おもてなしの精神が大切だ」「情報発信が足りない」とかいう全く同じような報告が出てきていました(私が「怪しい製麺所型うどん店」という差別化されたレジャー素材を見つけたのはその後です)。

 しかも、そういう意見は全部、観光振興のための最優先課題ではないものばかりです。例えば、自分が県外のどこかに観光旅行に行く時、行き先を決めるのに「あそこは市民が地元の歴史や文化、自然の豊かさに気付いてないからやめよう」とかならないでしょう。あるいは、「地元の食材を使ったこだわりの飲食施設や宿泊施設」や「観光客への心からのおもてなし」や「受け入れ態勢(何だそれは)や情報発信」があっても、自分が県外のどこかに観光旅行に行く時のことを考えてみれば、それらはたぶん、行き先決定の最優先テーマにはならない(少なくとも私はそんなもので行き先を決めない)。

 つまり、それらはもちろんないよりあった方がいいけど、本気で成果を期待するような戦略を立てる時には、プロならたぶん、そういうところから入っていったりしないと思うわけです。

***

 次に、アドバイザーの方が「海・島・街・里・山があり、歴史文化にも育まれたまち(それが観音寺の強み)」と言ったのだとすれば(記者の要約なので真意はここからは読み取れない)、それは常識で考えれば「社交辞令」です。もし、それが社交辞令でなくて本心から「それが観音寺の強みだ」と言ったのであれば、そんなアドバイスは真に受けてはいけません。だって、「海・島・街・里・山があり、歴史文化にも育まれたまち」なんて、全国に掃いて捨てるほどあるんだから、そんなものが「他所と差別化された強み」であるわけがないもの。

 すると、そんな差別化されていない素材を「強み」とするような観音寺を「観光客がお金を落としてくれるうらやましい条件がそろっている」と言うのも、社交辞令か戦略的無知かのどちらかです。事実、後段で「地元の食材を使ったこだわりの飲食施設や宿泊施設が少ない」といって「観光客がお金を落としてくれるうらやましい条件がそろっていない」と嘆く声が出ているし(笑)。とにかく、私の知る限り、客観的に見れば、観音寺はそれほどの「観光的にうらやましい条件が揃った地域」ではないと思う。たぶんみんなも、正直、そう思うでしょ?

***

 次に、「未来をつくるために、行政を動かす力になってほしい」というのは、本来なら「未来をつくるために、自分で動いて必死で働いて成果を上げる人になってほしい」というのが正しい方向ではないでしょうか。未来を豊かにするのは民間の力です。行政は「民間が自由にいろんなことにチャレンジできて成果を上げられるように、行政にしかできないことでサポートする」というのが本来あるべき役割分担です。そこをみんな忘れているから、何でもかんでも行政に頼って(その方が楽だから)、その結果が今の地方の民間活力低下の大きな要因になっている(と私は思っている)んだから、もちろん行政がその役割分担すらやらないようだったら動かさないといけないけど、「行政2割、民間8割」ぐらいの認識を持ってないとダメだと思います。国民総生産における民間と行政(税金)の取り分の比率と同じです。

***

 次に、「SWOT分析」というのは、昨日書いた「市場・競合・自社」というビジネス分析の基本フレームを「内部分析・外部分析、強み・弱み、機会・脅威」等々に細分化して再編したみたいな分析手法だと思いますが、私にはあまりMECE(ダブリなく、もれなく)なフレームに見えない。だから、あんなふうに細分化して再編したフレームに素人が素材を入れ尽くすと(入れ尽くしもできないだろうけど)混乱して整理が付かず、かなりの確率で「歪んだ結論」が導き出されると思います。面倒だから詳細は全部書けないけど、おそらく山のように書き込んだ素材に合理的な優先順位を付けることさえできず、結局、大した観光素材のない地域が観光をテーマにSWOT分析すると、何十年も前から日本中の地方自治体がやってきたことと同じようなものに収斂すると思います。

 それ以前に、記事を見るとSWOT分析の前提として、集める素材を「歴史・文化、自然、食・宿泊、観光拠点、体験(まち歩き)」の5つに分けているけど、いきなりこの5つがMECEじゃない。

 私が「観光素材の書き出し」に使っているフレームは、
(1)自然、人工物
(2)場所(施設・店)、モノ、事、人
の2つの切り口をかけ合わせた(縦軸と横軸にとった)フレームで、そこに思いつく限りの素材を書き込んで行くというやり方です。詳しく書くと授業になるので一例だけ挙げると、

<自然の素材>

(場所)山(山頂、山腹、山裾…)、丘、森、林、谷、崖…
    川(源流、中流、下流、川辺、川岸、土手、河川敷…)、滝、湖、池、沼…
    海(沖、海辺、砂浜…)
    空、太陽(朝日、夕日…)、月、星…

(モノ)木、花、草(水草、海草)、果物、野菜、穀物、キノコ、コケ…
    岩、石、砂、土、化石…
    動物、鳥、昆虫、その他の虫、魚、甲殻類、貝…

(事) 清流、濁流、急流、海流、潮流、波…
    光、風、虹、流星、日食、月食…

(人) 自然の中で働く人、遊ぶ人、守る人…

 等々。これが人工物になると、神社仏閣から公園、レジャー施設、動物園、植物園、水族館、美術館、博物館、資料館、宿泊施設、飲食店、物販店、祭り、フェスティバル、大会、風習等々のいかにも観光素材というものだけでなく、道路、橋、鉄道からマンホールのフタまで、とにかく目に見えるものすべてが「素材」なので、書き出すととにかく膨大な量になる。そうやって初めて、MECE(ダブリなく、もれなく)な「素材一覧表」ができる。

 そこからいろいろな切り口で分類を始める。切り口というのは、例えばターゲットや設定状況の絞り込みとして、
・年齢別(子供、若者、中高年、高齢者。あるいは0〜9歳、10代、20代……80代、90代、100歳以上。あるいは1歳刻み)
・性別(男、女、男女の別なし)
・人数別(1人、2人、3人…グループ、団体)
・対象エリア別(県内客、隣県客、近県客、全国客、世界客)
・ライフスタイル別(1人旅、カップル、友達、夫婦、親子、家族、ペット連れ…)
・可処分所得別(ローエンドユーザー〜ミドルエンドユーザー〜ハイエンドユーザー)
・季節別(早春、春、初夏、夏、初秋、秋、晩秋、初冬、冬…。あるいは月別)
・時間別(早朝、朝、昼前、昼、昼下がり、夕方、夜、深夜…)
等々。また、形容詞や動詞の切り口としても「楽しい、おもしろい、役に立つ、怪しい、怖い、暑い、熱い、寒い、冷たい、厳しい、苦しい、素晴らしい、のどか…」「歩く、走る、打つ、撃つ、投げる、食べる、飲む、見る、登る、下りる、飛ぶ、泳ぐ、潜る…」等々、それこそ辞書に載っている言葉の数だけ切り口がある。

 で、最後に絞り込む時の最優先の条件は、「競合と差別化されているかどうか(競合にはない、あるいは競合より優れているかどうか)」の一点です。この時、ターゲットのエリアが重要に絡んできます。すなわち、ターゲットエリアを広げれば対象客のパイは大きくなるが、その分、競合が強くなり、競合の数も増えるから、並べた自社の素材の中で「競合と差別化された戦略」がどんどん消えていくからです。

 例えば、記事の後段の移住者のコメントにある「観音寺の魅力は自然。特に夕日の景観は素晴らしい」という話は、全国をターゲットにすると観音寺の夕日より素晴らしい夕日の景観は掃いて捨てるほどあるから、そんなものを売りにしても全国からそれを身にやってくる観光客はとても望めない。これを「近県」に絞っても、あるいは「隣県」に絞っても、たぶん観音寺の夕日より素晴らしい景観はいくらでもある。県内でもおそらく、「観音寺の夕日がナンバーワンか?」と言えば、微妙でしょう。従って、まともな戦略会議なら、「観音寺の夕日をメインに売り出そう」という案は間違いなくボツになるわけです。

***

 長々と書いたけど、こんなことは自分でリスクをとってビジネスをやっている人ならたいていすぐにわかる話です。そんなレベルの話に、「地元で生まれ育った参加者が外部の目から教わった魅力に驚いていた」のでは、やっぱり「勉強会レベル」だと言わざるを得ないでしょう。ちなみに、「地元が盛り上がって元気になれば、必然的に観光客も増える」とありますが、そうではなくて、「観光客が増えれば、地元も盛り上がって元気になる」という順番の方が大きいと思いますよ。

 ただし、それも「観光客が増えれば」です。観光客が増えるためには、またさっきの話に戻りますが、「競合と差別化された付加価値」が絶対必要になります。もし、それがいくら探しても見つからなければ(ほとんどの地域ではそうそう見つからない)、「観光振興」という戦略自体の優先順位を下げて、目的を「とりあえず住民が楽しむ」レベルに落とすか、何かもっと地域振興につながる他のことをした方がいいと思います。

 正直、私は今の全国の地方自治体の「観光振興政策」の大半は地域振興策というより、行政の「何かやっていますよ、ちゃんと働いていますよ」というアリバイ政策だという感じがしているのですが。とにかくこういう類の話も昨日の「何でもかんでも地域活性化につながる」と言ってしまうメンタリティと同根だと思いますので、そろそろ誰か、冷静に戦略の転換を考えた方がいい、というのが私の感想です。
2017年8月15日(火)

 もう4ヵ月も前の四国新聞から、新聞切り抜きの在庫処理シリーズ第2弾(笑)。今年の4月のある日、半6段ぐらいのそれなりのスペースを使って、こんな記事が載っていた。

***

(見出し)
「五岳山」頂上に石仏設置
祈り、観光のスポットに
にぎわい創出へ周知課題

(本文)
 総本山善通寺(善通寺市善通寺町)の西側に並ぶ五つの山「五岳山」の頂上に石仏が設置され、先日開眼法要が営まれた。同市のシンボルとして愛される山々が、改めて観光スポット、パワースポットとして話題を呼びそうだ。
(中略)
 石仏を設置することで、はるか昔から存在する山々に再びスポットが当たった。どのように周知して、まちのにぎわい創出につなげるか。市の今後の取り組みが注目される。

(写真のキャプション)
 香色山山頂で営まれた開眼法要の様子。石仏の設置がまちのにぎわい創出につながるかが注目される。

***

 長い文章の大半を略するが、要するにこういうことである。

 善通寺に香色山(157m)、筆ノ山(296m)、我拝師山(481m)、火上山(409m)、中山(438m)の5つの山を総称した「五岳山」というのがある。ここは山歩きをする人やお大師さんを信仰する人がよく登ったり尾根を縦断したりしている山々であるが(普通の観光客はたいてい山歩きの格好もしてないし時間もかかるので、まず登らない)、その山歩き愛好家たちから「山頂に手を合わせる対象が欲しい」との声が挙がったそうで、それを受けて近隣の曼荼羅寺、出釈迦寺、甲山寺、総本山善通寺、金倉寺の5つのお寺さんが5つの山の頂上に小さな石仏を設置したという話題である。

***

 これを受けて記事にするとすれば、「お寺が山歩き愛好家の希望に応えて、自分たちでお金を出し合って(記事には「五つの寺が設置した」と書いてあったからそういうことだろう)石仏を設置したので、山歩きファンやお大師さん信仰者の皆さんはぜひ見に行ってください。そうでない人も、もしよければ香色山ぐらいなら総本山善通寺のすぐ裏にあって一番低くてハイキング程度のウォーキングで登れるので、見に行ってやってください。お寺さん、ありがとう」という内容にするのが普通である。

 でも、この記事はそうではない。では何が普通でないのか? 

 それは、観光客のほとんど来ない山の上に石仏を設置したくらいで「観光スポット、パワースポットとして話題を呼びそう」なわけないのに、そういう話に持って行くところが普通でないのである。「どのように周知してまちのにぎわい創出につなげるか、市の取り組みが注目される」わけがないのに、そういうまとめ方をするところが普通でないのである。

 私は断言するが、石仏が設置されたことによって五岳山に観光客が殺到することは絶対にない。いや、皆さん誰でもそう思うでしょ? 五岳山を人気観光地にする方法は、10年、20年〜50年スパンで考えればないことはないと思うけど、石仏設置やそれをきっかけにしたPRやイベントみたいな方法では絶対にない。誰が考えても無理ですよ。だから、この話題を記事にするなら、「こんなのができました。よかったらぜひ行ってみてください」で締めるべきなのである。

***

 とにかく近年、特にここ10〜15年くらい、香川県の行政と四国新聞と地方放送局と、いろんなシンポジウムやコンサルや町おこし団体や大学なんかの地域おこしの取り組み等々の間で、何でもかんでも「地域活性化につながる」「にぎわい創出につながる」「観光振興につながる」という話に持って行こうとするメンタリティが、どんどんエスカレートしているように思えてならない。しかも、その大半があまりに「市場、競合、自社」というマーケティングの戦略立案の基本を無視した、誰が見ても「それで地域が豊かになるわけないだろう」という「小物」や「的外れもの」を無定見に持ち上げるばかりの報道やコメント、行動のオンパレードなのである。

 何なんですかね。古代ローマの「パンとサーカス」みたいな、行政と地方メディアが組んだ新手の「愚民政策」なんですか(笑)。それとも、行政や地方メディアがマーケティングのあまりに無知すぎるんですか。地方で「行政」と「メディア」と言ったら優秀な人ばかりが集まっているはずだから、そんなはずはないと思うけど(ヤらしい笑)。

 というわけで、とりあえず「行政のチェック機関」という使命を負っているはずの四国新聞や西日本放送、瀬戸内海放送、NHK高松等のメディアには、地元で行政や民間がやっていることについて、常識的でまともな批評をぜひお願いする次第です。地域をまともな方向に向けるためには、私ら個人より、御用学者みたいな偉い先生やコンサルより、あるいはこないだ全国ネットのテレビ番組で恥をさらした地元の議員さんたちより、圧倒的な影響力を持つ地元メディアの常識的でまともなジャーナリズムこそが主役になるべきだと思っていますので。
2017年8月14日(月)

 「出力80%宣言」をしたにも拘わらず、頼まれ事を受けたらつい全力でやってしまうという習性が抜けないまま、先週はインタレストの締切でも何でもないのに大学で夜の9時過ぎまでかかって他の先生の仕事を仕上げるというお人好しぶり(笑)。そのテンションのまま、昨日は別の大物原稿を一本仕上げて、今日はお盆の行列だというのに「やお」こと「中村」でうどんを食べて来た。

 というわけで、やっとこさ、ちょっと余裕ができたので、ずいぶん前から溜まりに溜まっている新聞の切り抜きネタを短く、一つずつ拾っていくことにしよう。

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 まずは、7月28日の四国新聞の一面に載っていたこの見出し。

「残業代ゼロ」法案修正へ
政府、連合要請取り込み

(本文)
 高収入の一部専門職を残業代支払いなど労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」を含む労働基準法改正案の修正を巡り、連合は27日、札幌市内で臨時の中央執行委員会を開催。政労使での修正合意を見送り、新制度への事実上の容認姿勢を撤回すると決めた。

 一方、政府は同日、連合が要請した休日確保措置などを盛り込んで修正する方針を固めた。秋の臨時国会で残業規制を含む働き方改革関連法案と一括成立させるためには、政労使合意がなくても連合の主張を取り込んだ方が得策と判断した。

 ただ、民進党も「残業代ゼロ法案」「過労死促進」と反対姿勢を強めており、先行きは不透明だ。(以下略)

***

 本文にもあるように、「残業代ゼロ法案」という呼び方は「高度プロフェッショナル制度を含む労働基準法改正案」を民進党をはじめとする左翼系政党や左翼系メディアが“悪意”を持って呼び代えたもので、ちょっと自分で考える力のある人ならそんなことはとっくの昔に近江俊郎(ギャグの説明はしない)である。なのに、この期に及んで、まだそんな「考える力のない人を印象操作するような見出し」を付けるのか四国新聞。しかも一面で。

 というわけで、何か、朝日新聞か毎日新聞か、あっちの方向の新聞になってきてるのかなあ…と思った次第です(琉球新報や沖縄タイムスまでは言ってないと思うけど)。あと、四国新聞のオーナーは自民党の平井卓也さん一族なのに、こんな民進党や左翼の悪意を持った呼び代えを見出しに載せるようになったんだ(共同通信の配信記事だけど)…とも思った次第です。

 テレビのワイドショー(朝も昼も)や討論番組の政治ネタは、勝谷さんとかが出なくなって「本質論」を全くと言っていいほど聞かなくなったのでほとんど見なくなったけど、「ワイドショーのひどさがだんだんわかってきて、新聞を読むようにした」という人も(学生からも何人かから聞いた)、「気を確かに持ってないと洗脳されて煽動されるよ」と、今さらだけど言っておこう。

 たぶん、連合や民進党が「守れ」と言っている労働者の大半は「高度プロフェッショナル制度」の対象外だと思うけど、あの人たちは労働者を守ることより自民党に難癖付けることの方が目的だと思うから、ロジックがねじ曲がっていても主張に整合性がとれてなくても、自民党のやることには全部「反対」する。そんな人たちの悪意を持った「造語」をそのまま載せるようなマスコミは、根っこの所で「信用ならない」と思われても仕方がないと思いますが。

***

 といったところで今日は出力80%終了。先週「がもう」に行ったら、ガモムスに「田尾さん、何か小さくなってません?」と言われたので、あれから牛乳飲んで大きくなろうとしている私(笑)。今、頭の中のちっちゃい「ごん」が「田尾家の家族はもう大きくならんでよろしい」と囁いたけど(笑)。
2017年8月7日(月)

 8月4日(金)に前期授業を終え、昨日までに延べ約300人分のレポートと延べ約120人分の提出作品をチェックし、成績を付け終えた。「入力100%、出力80%で行こう」と言ったばかりなのに、110%ぐらい出力してしまって、ヘトヘトである。しかも今日は出張授業まで予定されていたのであるが、朝の8時半頃「台風で出張授業は中止です」という連絡が来て、思わぬ休養ができたという1日であった。

 そういうわけで、とりあえず明日から授業とレポートチェックでしばらく放置されていた他の仕事にボチボチ取りかかることにする。どこか涼しいところに行って療養でもしたいが、こないだ青森から来ている学生に「青森、涼しいんか?」と聞いたら「夏は暑いです」と言われたので、ニッポン全国暑いみたいだ。比較的涼しいのは「北」ではなくて「標高の高いところ」らしいが、足腰の弱い家内を抱えて山登りもできんし。今、頭の中のちっちゃい「ごん」が「田尾家の場合、“足腰の弱い奥さん”より“奥さんを抱えて”の方に問題があるように思いますが」と囁いたが、私には何のことだか(笑)。
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