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2017年11月の日記
2017年11月26日(日)

 こないだ、上原から来た連絡メールに小ネタを一つ付けて返したら、「私ごときへのメールに力を入れていただくのであれば、ぜひとも日記を更新していただいて、そのネタにしていただければと思います。私ひとりへのネタにするのはネタの無駄遣いです(笑)」というお叱りの返信が来たので、上原に送ったネタでなくて、上原からお叱りの返信が来たことをネタにしよう(笑)。

 しかし、上原からお叱りの返信が来たことをネタにしようとしたら上原に送ったネタをネタにしないと始まらないので、とりあえず上原に送ったネタを要約することにしよう(どないやっちゅうねん)。

 こないだ、ある行きつけの店に行ってあるメニューを注文したら(メニュー名で店が絞られそうなので伏せておいて)、いつもは店員が持って来るところ、店長が自ら持ってきたので「どしたん今日は、御大自ら(おんたいみずから)」と言ったら、その若い店長が「御大自ら」という表現を知らなくて軽くすべったという話を上原への返信に付けたのである(まあ、日記ネタにするようなレベルの話でないと思ったので)。そしたら、上原からの返信(無断転載)。

***

私はこの言葉を高校生のころに田尾団長の言葉で知りました。今のところ、私の人生で田尾団長以外の人の口から「御大自ら」という言葉が発せられたのを聞いたことはありません(笑)。普通の人はめったに使わない言葉なんだと思いますが、私は団長の影響で使うようになりました。

ちなみに、私は高校生のころ「脚色」を知らずに「着色」と言ってしまい、「色をつけてどないする」とツッコまれて初めて「脚色」というを知りました。ついでに思い出しましたが、私が投稿で「上へ下への大騒ぎ」と書いていたネタを掲載の段階で団長に「上を下への大騒ぎ」と修正され、そこでもひとつ正しい言葉を覚えました。人生で必要な国語力は文化人講座とホットカプセルで学びました。たぶん、私と同じような40歳代以上は香川県に山ほどいると思います。

 いやあ、私がやってた過去のあんなオバカタウン誌(やや謙遜)がお役に立っていて何よりです(笑)。けどまあ確かに、「御大自ら」なんて、私の周りでは、希にまだ使う年配の方がいらっしゃるが、若い子にはもうほとんど通じんのだろうなあ。ちなみに、たぶん上原が私から聞いた「御大自ら」のエピソードはこれだと思うので、ついでにここで歴史に残しておこう。

***

 あれは忘れもしない1980年代のいつだったか(忘れとるやないの!)、あー、久しぶりに使うフレーズ(笑)、あと「忘れようとしても思い出せないいつだったか」というわけのわからないフレーズもあるが、いずれも「笑いの文化人講座」の奇才、猫山先生の名作である。で、その1982年か83年の、『タウン情報かがわ』が創刊して間もない頃のある日のことである。

 当時、弱小出版社を始めたばかりの我々は、毎月25日発売の前日に、業者に委託するお金がないので社員が全員で手分けして県内数百店の書店に配本に回っていた。編集長の私ももちろん、朝から高松市を出発して綾南〜満濃〜琴平〜善通寺〜多度津〜詫間〜高瀬〜豊中〜観音寺〜豊浜というコースで、丸1日かけて60軒以上の配本をしていたのであるが、何しろ少人数で本を作っていたので、最初の頃は「発売日当日(25日)に配本」とか、ひどい時には「発売日翌日(26日)に配本」という月があるという、定期刊行物にあるまじき発行状況が続いていたのである。

 ところが、ありがたいことに『タウン情報かがわ』は創刊後、「笑いの文化人講座」の編集企画がヒットしてたちまち人気になり、配本に行くと本屋で中学生や高校生が何人も待っていて、本の束を解いたら本棚に並べる前に売れていくという状態になった。本屋さんからしょっちゅう、「みんな、まだか、まだか、言うて何回も来てくれとんよ」と言われながら配本をしていたという、今では考えられないようなシーンが続いていたのである。

 そんなある日、25日に豊浜のH谷川書店に配本に行ったら、店主のおっちゃんから声をかけられた。

おっ「よう遅れるのう」
田尾「すみません。一生懸命作りよんですけど、なかなか間に合わんで。すみません」
おっ「おまん(お前)とこは何人で作っりょんや」
田尾「6人です」
おっ「なんとか! たった6人とか!」
田尾「はい」
おっ「そら、おまんみたいな配る人も入れて6人か?」

 私は早よ次の店に配りに行かないかんので、「僕、編集長です」とも言わず、

田尾「はい」
おっ「そら大変やのう。頑張れよ」

 という会話があって(笑)、その場を短く切り上げたのである。

 翌月、今度はついに25日に本が出来上がらず、発売日を1日過ぎた26日に配本するという大惨事になってしまった。当時、私は週1で西日本放送ラジオの昼の3時間ぐらいの生ワイド番組に出ていたのだが、H谷川書店はいつも店内に西日本放送ラジオを流していて、おっちゃんはいつもそれを聞きながら店番をしている。そこで、1日遅れでH谷川書店に配本に行ったらこんな会話が。

おっ「また遅れたんか」
田尾「ほんまにすみません」
おっ「おまんとこの編集長、ラジオによう出よるやろが。『ラジオにや出んと早よ本作れ』言うとけ」
田尾「わかりました。帰って言うときます」

 俺、もう完全に「配る人」(笑)。
 
 という扱いをされていたH谷川書店に、翌月、配本に行った時である。この月もまた25日配本になったので、また何か言われると思って私は覚悟を決めて、明るく大きな声で「こんちわー、タウン情報かがわですー」と言って店に入った。すると、おっちゃんが私を見ていきなり、

おっ「お、御大自ら」

 先月まで「配る人」やったやんか! 

 ちなみに、周辺情報によると、どうやら奥さんがおっちゃんに「あんた、毎月本持って来よる子、あの子、編集長やで」と教えたらしい(笑)。

 というエピソードを時々しゃべっていたのが、私及び『タウン情報かがわ』周辺のお子たちが「御大自ら」を覚えてしまった大きな原因ではないか? というのが私の想像である(長かったな)。

***

 さて、そういうわけで、気の早い方はすでに申し込みをいただいておりますが、こちらはまだ発行日が遅れたことが数回しかない(あるんかい)『インタレスト』の申し込み案内を忘れていましたので、いつもの案内をコピペしておきます。いつものように冊子は無料ですが送料のみ「着払い」でご負担いただくことになっておりますので、それでもOKという方は、

●メールでのお申し込み………interest@sg-u.ac.jp
●ハガキ等でのお申し込み……765-8505 香川県善通寺市文京町3-2-1 四国学院大学社会学部情報加工学メジャー「インタレスト編集部」宛

(申し込みの必要記入事項)
●送付先の住所、氏名(架空住所不可)
●年齢(詐称可)
●職業(偽証可)
●気の利いた一言(割愛可)

という段取りでよろしくお願いします。今回の特集は、

(1)“針の穴場”の個性派公園探訪記「跳! B級公園マニアックス」
(2)インタレスト初のフライングレポート「遊覧飛行」
(3)読売新聞と四国新聞の全ページ広告を徹底調査「新聞広告の35年・数と業種の変遷大調査」

の3本立て。前号は全編文字と数字だらけでチンペイに苦行を与えてしまいましたが、今回は(3)の新聞広告企画以外、写真だらけです。読者層が掴みにくくて(『インタレスト』は「高校生への大学PR」と「社会へのメッセージ」と「担当学生の教育の一環」という微妙に両立が困難な複数の目的を持っているので…)いろんな弾を撃っていますが(笑)、何卒温かい心でお楽しみいただければ幸いです。
2017年11月21日(火)

 いろんなものが何やかんやいいながら片付いていくのであった。創刊以来最大のピンチ(もうええっちゅうに)を乗り越えて、ついに本日、12月1日発行予定の『インタレスト』第24号の最終校正が終わりました。しかも、その合間を縫って重い原稿を1本、軽い原稿を9本上げ、もちろん全力の授業も連日こなし、しかも2ヵ月ぶりに峰山にも登り、うどん屋も5軒行って、ジェフリー・ディーヴァーの文庫上下巻も読んでマイルチャンピオンシップも8点張りで取るという獅子奮迅ぶりであります。

 というわけで、昨日の夕方、笹木の事務所に『インタレスト』の校正を持って行った時の会話。

田尾 それでの、金曜日の夕方、ガソリンも切れて車もドロドロだったからいつものスタンドで「ハイオク満タン、洗車」言うたんや。そしたらスタッフの兄さんが「先生、洗車大丈夫ですか? 今晩から明日の午前中まで雨が降りますよ」って言うから、「わかった。ほな応急措置で10リッターだけ入れて。雨が上がったら洗車に来るけん」言うて、ガソリン10リッターだけ入れて帰ったんよ。
笹木 ちょっと学習しましたね(笑)。
田尾 そしたら、翌日の土曜は朝から雨で、夕方までグズグズしよったやろ? それで、翌日の日曜日は晴れたけどガソリン入れに行く暇がなくて、ほんで今日(月)や。朝の7時台にガソリンスタンドに行って、ちょっと曇り気味やったけど雨は降ってなかったから満タンにして洗車して、スタッフの兄さんに「ほな、働きに行って来ますわー」言うて。そしたら、スタンドを出た瞬間、雨が降ってきた! 
笹木 相変わらず、持ってますねえ(笑)。
田尾 そこから、高速に乗って善通寺に着くまでずーっと雨。ほんで大学の駐車場に車を入れて、研究室に入って窓を開けたら雨が上がって雲の切れ間が出てきよるって、どういうこっちゃ!
笹木 たぶん、神様が上から見よったんですよ。それで、田尾さんが研究室に入ったのを見て「今日はこれぐらいにしといたるか」って(笑)。

 などと言っていたら、そこに来ていたS原が、

S原 それでですか! 僕、今日の朝から引っ越しで車に荷物を積んみょったんですよ。そしたら、さっきまで晴れとったのに、急に雨が降ってきてワヤですわ! もう、勝手に洗車せんとってくださいよ!

***

 以上、昔、学校で廊下を走っていてガラスのドアにぶつかってガラスを割って、罰として「ガラスと私」というタイトルで作文を書かされた小学生(文化人講座参照)にならって、「洗車と私」という一ネタをお送りしてみたがどうか(久しぶりにナンシー関風に・笑)。

 それにしても、ほんまにテレビの天気予報を見んようになったなあ。見なくなった理由は、めちゃめちゃはっきりしている。外国に行った時にテレビで「衛星から見た雲の動きをバックに途切れることなく映し続けながら、ちゃんとした大人のキャスターが必要情報を淡々と伝え続ける」という天気情報を見て以来、日本の「お天気お姉さん」や「お天気お兄さん」がどうもあまりに幼稚に見えてきて、私の性に合わなくなったからである。

 「折りたたみの傘を持って出るといいでしょう」とか「もう一枚羽織ってお出かけを」とかいう、人を無能扱いしてるような慣用句(?)の連発は言うまでもなく、予報の前に天気に関係ない一ネタや物知り知識を披露するお天気キャスターや、幼稚園の子に物を言うような口調のお天気お姉さん…等々。まあ、「それがいい」と思っている視聴者もたくさんいるのでしょうから、ただの個人的な好き嫌いの話ですけど、この歳になると(歳のせいだけじゃないと思うけど)ああいうのに耐えられなくなってきて、テレビで天気予報が始まるとチャンネルを変えるようになって今日に至っております。けど、台風は別にして、行き当たりばったりで天気に対応してても人生に大して影響がないことがわかりましたので(笑)、別にいいかと。

 誤解を恐れずに言えば、客が劣化すると、劣化した商品でもビジネスが成立してしまうわけです。でも、私は「劣化均衡」があまり好きじゃないので、客としても劣化したくないし、情報発信者としても劣化した“商品”を出したくない。よって、いい大人として「あまり幼稚なものにはなびきたくない」と一人で思っている次第です。

 さて、明日はインタレストの授業で、次号の新編集長の発表と第1回の企画会議。もう25号にもなるとネタ切れのピンチはどんどん大きくなってくるけど、スタッフは劣化どころかどんどんレベルが上がってきている(と思う)ので、みんなでまた何かひねり出します。あ、今回の特集内容の大まかな紹介は、また後日に。
2017年11月11日(土)

 ふえ〜、インタレストの編集があと1ページになった。

 今回は、10月29日に第一特集と第二特集合わせて18ページのデザイン発注を完了。11月を待たずしてあと第三特集の4ページを残すのみになるという、創刊以来最速の進行をしていたのだが、悪い予感が当たってしまった。

 第三特集は過去の新聞広告を調査するという企画で、学生チームは夏休みから手分けして図書館で新聞の縮刷版を総計7万ページめくり、8500件を超える広告(全ページ広告だけ)を拾い出してきていた。それを、年度別、業種別に分類し、数を数えて推移グラフ化して傾向を浮かび上がらせようという作業に入ったのだが、案の定、集めた8500件の情報に不備や抜けがあり、この2週間、あわや「7万ページめくり直しか!」という大ピンチに陥っていたのである。

 それが、責任感あふれる笠井編集長、溝淵副編集長たちの獅子奮迅のカバーもあって(当編集部では「部下のミスは上司がカバーする」という文化を養ってきているので・笑)、本日夜10時、ついにあと1ページに漕ぎ着けたのである。「全部できてから日記書かんかい!」というお叱りには、「君ら、一辺同じ目に遭うてみい。あと1ページで終わりが見えた時にプチ油断したくなる気持ちが身に染みてわかるわ」と言っておこう(泣)。

 あと、余談ですが、過去の新聞広告調査を始めるに当たって、全部の新聞はとても調査できないので、全国紙は発行部数の一番多い読売新聞、地方紙は地元四国新聞に絞って調べようということになって、数カ月前、学生たちが学内の図書館に行ったわけです。そしたら、うちの大学の図書館には朝日新聞と毎日新聞の縮刷版しか置いてなかった。はい、意図あってかどうか知りませんが、“そっち系”の新聞だけしか置いてなかったんです(笑)。大学って、結構そっち系の最後の生息場だという話は聞いていたんですが、もしそういう意図が働いているのだとしたら、逆に朝日新聞の古い縮刷版を置いていたらいろんなことがバレてまずいんじゃないですか?(笑)

 いかんいかん、いらん心配せんと、早よ最後の1ページに取りかかろ。
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