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2018年09月の日記
2018年9月30日(日)

 土曜日の『うどラヂ』の収録の後、「私と家内と長男と谷本ねえさん」という珍妙なるメンバーでラーメンを食いに行くハメになったのであるが、そこで何の話の流れだったか、「もうそろそろ日記も終了してええかなー」と言ったら、谷本ねえさんに目を三角にして叱られたので、2週間ぶりに更新せざるを得なくなったのであった(笑)。

 しかしまあ、近年たびたび随所から「更新が滞っておる!」というお叱りの声を頂くたびに、私の大きな行動指針の一つである「目的と手段の整合性」を振り返ってみたりするのである。すなわち、「この日記の目的は何か?」ということを時々確認する。そうしないと、自分の行動に一貫性がなくなるからである。

 私の言う「目的」というのは、
(1)誰を、どうしたいのか?
(2)その結果、自分がどうなりたいのか?
の2点を具体的に掲げることである。(1)と(2)の順番はどっちでもええし、一致しても構わない。そして、やろうとしていることを、それぞれ「掲げた目的に対して有効かどうか?」の一点を選考基準にして判断する。すると、頭の中でいろいろな判断が合理的に整理されて、いらんことで思い悩むことが少なくなる、という段取りである。

 そこで、この手法を「団長日記」に当てはめてみると、こういう感じになる。まず、そもそもこの日記を書き始めた理由は、2002年にタウン情報誌を辞め、「笑いの文化人講座」の連載も「ゲリラうどん通ごっこ」の連載もやめた時に、勝谷さんに「何でもええからモノを書いていないと、書く能力が落ちるよ」と言われたからである。従って、この日記を始めた当初の目的は、

(1)誰を、どうしたいのか?=私を、引き続き「ある程度文章の書けるおっさん」にしたい(笑)。つまり、文章を書く能力をある程度維持したい。
(2)その結果、自分がどうなりたいのか?=同上。ま、「誰を?」が「自分を」になると(1)と(2)は一致するわけで。

 しかし、「それなら自分で日記を書いて自分で読めばいいだけで、ネット上にアップして世間に公表なんかしなくていいではないか」という話になる。そこで、せっかくだから、
(1)誰を、どうしたいのか?=「これまでの『タウン情報かがわ』の読者の中の、私の持っていたコーナーのファンの方々」だけには、ちょっとだけ喜んでもらおう。
(2)その結果、自分が私の文章が好きな数少ないファンから「相変わらずおもろいおっさんやのー」と思われていたい。
という2つ目の目的も掲げてみたのであった。

 こうやって「具体的な目的」を掲げると、その目的を達成するための手段も具体的に決まってくる。例えば、

●文章能力を維持するためのトレーニングだから、「一言つぶやくだけ」とか「写真に短いキャプションをつけただけ」みたいな情報発信は、目的に対して全く有効でないからやらない。
●「これまでの『タウン情報かがわ』の読者の中の、私の持っていたコーナーのファンの方々にちょっとだけ喜んでもらう」ために、文章の調子は基本的にそれまで書いていた「ゲリ通」や「文化人講座」のコメントや「社牛答弁」のテイストで行ってみよう。
●しかしこれは月刊誌の連載コラムではなくて手遊びみたいな無料のブログだし、ターゲットの読者は私の仲間みたいなもんだから、私の日常のバカ話をベースにして、かつての連載のボツ原稿程度の雑文でもいいか(笑)。
●そういう目的だから、私の書いたものに対する知らない人からのご意見や批評は全く不要だし、今で言う「いいね」みたいなリアクションもいらない。もちろん、勘違いや考え違いや無知から間違ったことや不適切なことを書いたりすることはどうしても出てくるだろうけど、そんなのは私の周りにいる10人ぐらいの「私のメールアドレスを知っていて時々会ったりもする、見識あって信頼できる友人たち」からの指摘があれば、私的にはそれで十分修正が効く。従って、日記に読者のリアクションを受けるような機能はつける必要がないし、つけるつもりもない。

 などという感じで、自分の中でそれなりの「目的と手段の整合性」をとりながら雑文を垂れ流してきたのである。そんな、本来自分勝手な目的でやっている日記なのに、何でチンペイや上原や『インタレスト』の学生や谷本ねえさん他、親愛なるマニアックな読者の皆さんから「更新が滞っとる!」いうて叱られないかんのじゃ! 

……と、無理やり言い訳に持って行こうとしたのだが、どうにもうまいことオチに持って行けんが。自分で書いてて「2週間も更新しなかったことに対するロジカルでグウの根も出ない完璧な言い訳」になってないことは明白(笑)。10年前ならこんなの、非の打ち所のない屁理屈(屁理屈かい)で言いくるめられてたのに、衰えたなあ(笑)。
2018年9月15日(土)

 大波小波を5つぐらい含んだ怒涛の1週間がようやく終わって、プチ「ボーッとしてんだよ」状態の土曜であった。ちなみに、この1週間の怒涛の中でも一番のアングリーウェーブは、木曜日に東京日帰りで決行した『怒れるおっさんラジオ』の収録であった。

 多くの人がご存じの通り、前回の収録(8月20日)の翌日に勝谷さんが入院し、3本録りしてたストックが切れたのにまだとても次の収録ができるほど回復してなくて、9月16日(日)放送分の素材がなくなったのである。どうするんだろう。まさか『うどラジ』の再放送で埋めて「1カ月休み」にはしてくれないだろうし(笑)・・・とか思っていたら、1週間ぐらい前にディレクターのK米君から連絡が来た。曰く、「Tー1さん(勝谷さんのマネージャー)と協議して段取りをした結果、次回の収録は東京で勝谷さんの助っ人をお迎えしてやることになりました」とのこと。で、その助っ人というのが、

(9月16、23日放送分)…元『週刊文春』編集長、現在『月刊Hanada』の編集長の花田紀凱さん。「勝谷の代わり? しょうがないな、私が出よう」って。勝谷さん休養で「鬼の居ぬ間に楽をしよう」と思っていたら、後ろから大魔神が出てきた!

(9月30日、10月7日放送分)…ジャーナリストで元産経新聞ニューヨーク支局長の“めちゃめちゃ吠える男”山際澄夫さん。花田さんが「誰か紹介しろって? じゃあ、山際に頼むか」と言って連れてきたとか。

 それを聞いてから本番当日まで1週間近く、私ゃ、生きた心地がしませんでしたわ(笑)。お二方とも、『そこまで言って委員会』とかの討論番組で吠えまくっている人生の大先輩(花田さん、たぶん75歳ぐらい。山際さん、たぶん67か68歳)の強烈な論客で、いずれも私のような田舎者の失礼な若造が面と向かってサシで30分×2本もトークをさせていただくようなお方ではない。かといって、大先輩に30分勝手に吠えていただいて私は「ふんふん、なるほど、んなアホな」の三言でつないだのでは、あまりにもパーソナリティとして無能すぎる。どうしよう、趙紫陽(笑)。

***

 というわけで、「どうしよう」と思っただけで何の準備もせず、というか、何の準備をしたらいいのかもわからないまま当日を迎えたのである。朝の6時半頃、K米君と2人で高松を出発して、マリンライナーと新幹線と山手線を乗り継いで(K米君がFM香川の総務に交通費の無心に行ったら「あんたら新幹線で十分や」と言われたらしい・泣)、午後12時半に渋谷の貸しスタジオに入りました。そこで勝谷さんのマネージャーのTー1君と合流して久しぶりのバカ話をしていたら、ちょっと遅れて御大花田さんが登場。挨拶と雑談を5分ぐらいやって、午後1時から行き当たりばったりの40分ぐらいのトークを一気に2本収録しました。で、2時過ぎに終わったら山際さんが来られていて、5分ぐらい挨拶と雑談をやってすぐにまた40分ぐらいのトークを一気に2本収録しました。

 いやー、お二人がなんぼでもしゃべってくれるので何とかうまいこといきました(笑)。しかも、終わった後、お二人ともから「おもしろかった」とのお言葉を頂き、山際さんからは「田尾さんは自分の言葉でしゃべって進行するのがさすがですね。私と話も合うし(笑)」とまで言われちゃって、まあお二人とも明日になったら私のことなど忘れていると思いますが、とりあえず私だけ有頂天(笑)。

 で、4時頃全ての収録を終え、そこから私とK米君とTー1君の3人で勝谷さんの入院している病院に見舞いに行って、勝谷さんに「花田さんが文藝春秋時代の勝谷さんのあることあることをよっけバラしてましたよ」と報告して(笑)、勝谷さんから病状やら病院ネタやらいろいろ頂いて帰りました。でも、そのあたりはいずれどこかで勝谷さんが自ら語るだろうし、もしご本人が語らなくても、私は何でもかんでもネットにアップする素人じゃないから、私からは公には漏らさない。

 というわけで、高松に着いたら夜の11時前でした。私は行き帰りの新幹線の中で、抱えていた40分の取材録音素材の29分まで文字起こしができたけど、あまりの重荷が下りて腑抜け状態になってました(笑)。で、翌金曜日は朝から大学の前期卒業生の卒業式に出て、また別の仕事を一本挟んで、昨日の“ハイ”状態がまだ残っていたのか、夕方になって何を思ったか2時間半もかけて峰山に登ってきて、シャワー浴びてそのまま家内と「しるの店おふくろ」に行ってメシ食ってその足でアップタウンに行って牛乳屋さんらと10時前まで全力のバカ話をやって、気を失うように寝てしまいました。

***

 そういうわけで、今日の土曜日は昼から油断モードに入って、午後2時半頃、サンメッセに将棋の「JT日本シリーズ2回戦・羽生竜王vs豊島棋聖」の公開対局を見に行ったのである。羽生の将棋を生で見に行ったのはこれが3回目。いや、生と言ってもこれまでの2回は、

(1回目)家内と有馬温泉の「中の坊瑞苑」という温泉旅館に泊まったら、たまたまそこで羽生がタイトル戦をやっていた。
(2回目)徳島の渭水苑で行われた羽生のタイトル戦の大盤解説を見に行った。

というわけで、対局している姿を生で見るのは初めてである。

 事前の情報では、羽生vs豊島戦が始まるのは3時20分頃の予定で、それまでは子供の大会が行われているとのこと。いつ頃行ったらいいのかの判断が付かなかったのだが、数年前に徳島の渭水苑のタイトル戦の大盤解説に行った時は、途中から入ったのに300人ぐらい入る会場の前から15列目ぐらいに座れたから、「今日は大きなタイトル戦じゃないので、とりあえず3時前ぐらいに行ったら、まあそれなりの席にすわれるんちゃうか?」と思って2時45分にサンメッセに行って会場に入ったのである。そしたら、広い広い大会場に想像を遙かに超える客が入っていた! あとでニュースを見たら、1600人も入っていたらしい! 

 それがですね、入ってすぐは小学生の対局(子供大会の決勝戦)だったので家族連れもたくさんいて、会場内も対局中に席を探す客がいたり、子供がその辺を歩いたりして軽くざわついていたのだが(それでも、将棋を見に来る家族は何か全体的に行儀が良い感じがした)、小学生大会が終わって羽生vs豊島戦が始まると、あの広い会場の空気が一変した。あ、言い過ぎました。0.7変ぐらい(笑)。

 しかし、終盤になって一手一手が緊迫してくると、今度は本当に客席の空気と景色が一変した。私は前から30〜40列辺りに座っていたのだが、ふと気付くと、私の前の席の大人、たぶん1000人近くの全員の背筋が伸びて、一斉に大盤を凝視しているのだ。あんな光景は、私は今まで参加した勉強会や講演会では一度も見たことがない。大学でも学生全員あの姿勢で注目してくれたらどれだけやり甲斐があるか(笑)。いやー、ちょっといいものを見ました。

***

 あともう一点、長年の疑問が解けました。何かというと、公開対局には当然、同時進行で「大盤解説」があるわけですが、同じステージ上で対局と大盤解説をやったら、対局者は大盤解説の内容に惑わされたりしないのか? という疑問をずっと持っていたわけです(何しろ公開対局に行ったことがなかったので)。例えば、「8六歩」を「同歩」と取った時、すぐ横の大盤解説で、

解説A「同銀でなく、同歩と取りましたか! しかし、8七を空けると、これはちょっと事件になりませんか?」
解説B「8七銀と打ち込まれた時に、手抜きして2一飛成と強襲するのはどうでしょう。当然の同金に、6二歩と叩いて…」
解説A「これは…しびれますね! そうか、なるほど、これは当然に思える8七銀が打てない!」

とかマイクでやられたら、対局者もついつい聞いてしまって、解説の方が正解だったら読みのヒントになってしまうのではないかと思っていたのです。すると…

 ステージの真ん中に一段高い小上がりみたいなのが設置されて、そこに羽生竜王と豊島棋聖と読み上げの人らが席に着き、そのすぐ横、ステージに向かって左手に大盤解説用の大盤が設置され、解説の畠山七段と聞き手の香川愛生女流三段が大盤を挟んでマイクで解説を始めたのですが、まず、対局者のなるべく邪魔にならないように声を少し落とし気味にしながらも、観客にきちんと聞き取れるようにはっきりとした滑舌でしゃべっていたのは、まあそれはそうだろうと思ったけど、もう一つ、解説のやり方に対して私はポンと膝を打ってしまいました。どうやるのかというと、さっきの例で言えば、指し棒で駒や場所を指しながら、

解説A「同銀でなく、同歩と取りましたか! しかしここがこうなると、これはちょっと事件になりませんか?」
解説B「ここにこうされた時に(すばやくアシスタントがそこに駒を置く。大盤は対局者よりステージの前に出ているので、対局者には見えない)、こうするのはどうでしょう。そこでこうされた時に、こうして…」
解説A「これは…しびれますね! そうか、なるほど、これはここには打てない!」

 そうか、「解説中に指し手を具体的に言わない」のか! ま、知ってる人は「普通そうやろ」でしょうけど、ちょっとした疑問が解けたのでうれしい(笑)。
2018年9月7日(金)

 ちょうど1カ月ぐらい前、あるところで初対面のある人に会ったら、その人が「何でもかんでも自分の思い込みで断定的にしゃべる人」だったのである。で、ちょっとそういう物言いは苦手だなあ…と思っていたら、たまたまタバコが話題になった時に、その人が「何十年もタバコを吸っている人は、禁煙外来に行って強制的にやめさせない限り、自分の意志では絶対やめられん」と何度も言い切るのである。私が「周りで禁煙外来に行かずにやめた人が何人もいますよ」と言っても、「それはおそらく、本人は絶対人には言わないけど、体調を崩すか何かで医者に強制的に禁止されたとか、何らかの他人からの強制が入っている」と言い張ってきかないのである。いますよね、憶測なのに断定的に言い張って引かない人って。

 そこで、そこまで言うならということで、1カ月ぐらい前からタバコをほぼやめてみることにしたのである(40年も吸ってきたのに何をやめるモチベーションにしとんや・笑)。「ほぼ」というのが実に怪しいが、具体的には、それまで1日に15〜20本、締切等で追い込まれたら徹夜で30本ぐらい吸うこともあったのを、この1カ月でタバコはアップタウンで出されたのを2〜3本吸った日が2日あるだけ、あとは加熱式のアイコスを1日に1本吸うか吸わないかぐらいにした。40年以上にわたって1日1箱ぐらいずつ吸っていたのを、3日に1本ぐらいに減らした(ヘビースモーカーならおわかりだと思うが、ほとんどやめた感覚ですわ)のである。すると、1カ月ぐらいで体に以下のような変化が現れた。

(1)よく「タバコをやめると食べ物がおいしくなってついつい食べ過ぎて太る」と言われるが、私は食事の量も内容も運動量も変わらないのに体重が増え始めた。もしこれが続くようなら、私は「タバコのダイエット効果」を認めざるを得ない(笑)。

(2)タバコをほぼやめて数日後から、声がかすれ始めた。しかも、「アップタウンで2〜3本吸った翌日は声がクリアに戻る」という不可解な現象が2度ほど起こった。牛乳屋さんは「今までにないことが起こってノドが混乱しとんや」と言っていたが、未だに真相はわからない。

(3)集中力が落ちて、原稿の進み方が遅くなった。原稿を書いている途中でタバコを吸いたくなってイライラするのではなく、タバコは吸いたくならないのだが思考が途切れがちになってきたのである。具体的には、それまではタバコをお供に2時間、3時間、4時間…と集中して文章を書くことがあったのに、30分〜1時間で集中力が落ちて頭の中で文章がうまく流れなくなり、それを立て直すのにまた時間がかかるという感じ。ちなみに、ここのところまた10日ぐらい日記が空いたのは和Dちゃんに叱られたショックからではなく(笑)、この集中力が落ちて複数の原稿が重く垂れ込めているせいだ。

 あと、変化があると思っていたのになかったものでは、

(1)味覚が鋭敏になるかと思ったら、今までと全く同じだ。いや、むしろスーパーで買ってきた果物があまりうまくなくなってきたような気がする。行きつけのスーパーが仕入れに手を抜いているのかもしれんが。

(2)峰山に登っても息切れしなくなるかと思ったら、今までと全く同じ。同じような場所で同じように息切れする。

 まあ、体の具合や変化の度合いには個人差があるから、今の時点での私個人の状況を「一般化」してみんなにああだこうだと断定的に言うつもりは全くないが、とりあえず、私は「その気になったらやめられる男」であることは再確認できたということで(微妙にアイコスだけど・笑)、もうちょっと続けてみよう。けど、のどと頭の回転がよくならなければ、健全な喫煙者に戻った方がえのかな(笑)…などという、思うように進まないが仕事三昧の日々である。
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