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東京麺通団のコンセプト

本場の讃岐うどんの店とは何か
 2003年現在、香川県には800軒近くのうどん店があります。人口100万人の県に800軒。
ピンと来ないという人は、人口1000万人の東京に8000軒のうどん屋があることを想像してください。

ごん「異常ですわな」
団長「ほんまに。もっと言うなら、人口13億人の中国に……むちゃくちゃようけうどん屋が
   あることを想像してみい」
ごん「計算できてないやないですか! というか、このネタ『超麺通団』にも使ってますし」

客席写真 さて、本場香川県の讃岐うどんの店は、その在り方として大きく3つのスタイルに分けられます。1つ目は我々麺通団が仮に「一般店」と名づけたカテゴリーのうどん店スタイル。これは、客が店に入って席に着くと店員さんが注文を取りに来てくれるという、全国的にもごく普通のスタイルのうどん店で、これが800軒近い香川のうどん店の6割近くを占めています。一般店のうどんの特徴は、いろんなメニューがちゃんとある、職人が打つので大将の腕にうどんの出来が左右される、値段が高めである、という感じ。

 2つ目は「ベルトコンベア式大衆セルフ」というスタイルの店。これも麺通団が名づけたわけですが、これは、通常広い食堂風の店内で客はトレイかなんかを手にしてまずうどんの玉数を注文し(大、小とか1玉、2玉とか)、続いて天ぷら類のトッピングやおにぎりとかおかず類を自分で選んで取り、レジを済ませて席に着いて食べて、食べ終えた食器を片づけて帰るというスタイル。2002年秋から東京を中心に出店ラッシュを見せている讃岐うどんの店の多くが、この「ベルトコンベア式大衆セルフ」ですね。特徴は、早い、安い、トッピングがたくさんある。麺は大量生産型ですから、それなりに工業製品風の均一感があるうどんになります。

 3つ目は「製麺所型セルフ」と名づけたスタイル。これは、もともとうどん玉の卸しを生業とする小さな店というか家が、近所の人なんかについでに食べさせてあげたというスタイルから発祥した店で、何しろ本来客が食べに来ることを想定していない店であるから、立地は民家の中とか山の中とか田んぼの中とか、店構えは母屋の横の納屋とか製麺用に建てたプレハブとか、イスやテーブルはその辺にあったものとか、丼は家にあったものとか…とにかくうどんを食べさせることに関しては、何もかもが「間に合わせ」からスタートしているという店です。麺は店によって違う職人の麺。しかし一般店と違って、かなり田舎風の手作り麺という感じです。

 さらに製麺所型うどん店の特徴は、このたたずまいの怪しさに加えて「そこまで客がするか!」というほどの「超セルフ」ぶりにあります。丼は自分で取る(自分でどんぶりを持っていく店もある)、ダシは自分でかける。中には自分でネギを畑から取ってきて自分で刻んで入れるという店もあるし。さらに、常連になると自分でメニューを作る。釜から上がっている熱々の麺を「それ、そのままちょうだい」と言ってもらい、これに自分で醤油をかけたり(「釜あげ醤油うどん」になる)、熱いかけのダシをかけたり(「釜かけ」になる)、冷たいかけのダシをかけたり、水で締めてセイロに並べられたうどん玉を「それ、そのまま」と言ってもらって温めずに自分で熱いダシをかけて「ひやあつ」状態(ぬるいうどん)で食べたり、うどんにつけダシをそのままかけて食べたり…、要するにお客さんは店にあるうどんとダシを好きなように組み合わせて食べたりするわけです。そしてこのおもしろさが、1990年代初頭から続く「讃岐うどん巡り」大ブームの最大の魅力になっているわけです。

「東京麺通団」は「製麺所型職人セルフ店」です。
 といっても、讃岐うどんのすべての店がこの3つのスタイルのきちんと分類されるのかと言えば、きちんと分類できないあいまいなスタイルの店も結構ある。数十年の進化の結果、いろんな店がいろんなスタイルのいいところを取り入れたりして「中間的な店」がずいぶん増えてきたからです。でも基本形は「一般店」「大衆セルフ」「製麺所型」の3タイプ。
 そこで「東京麺通団」。讃岐うどんの一般店スタイルの店は、すでに東京にもパラパラとある。大衆セルフスタイルは今どんどん展開中。ところが「製麺所型」がまだ出てきていないということで、実はこいつを持ってこようとした。東京麺通団は「製麺所型」の職人が打つセルフのうどん屋です。

勝谷「なるほどー! そういうことか。ということは、どういうことやねん」
団長「わかってないがな!」
勝谷「ま、わかってるんですけどね」

うどん場写真 まず、何と言っても製麺所型には職人が要るということで、連れてきました。イキのいい香川の若手職人を。大将格は香川のうどん店でうどんを打っていたバリバリの若き職人山中店長(サル系)。そして店長がみっちり仕込んでいる若手うどん職人が4人。合わせて現在5人のうどん職人がローテーションでうどん打ちを回しています。

 ということは、何が起こるか? 察しの良い方はお気づきの通り、打つ人によってうどんの出来が多少ぶれるのである。さらに同じ職人でも気温や湿度や本人の体調や夫婦仲によってぶれるのである。しかし、それこそ本場の手作り讃岐うどんの特徴。いつも同じ麺が出るのは「工業製品」。そういうわけで、東京麺通団のうどんは、食べるたびにちょっと違うという可能性があります。「今日のうどん、ちょっと固いぞ」「ちょっと柔らかいぞ」「うわ、メチャメチャええ感じで伸びる!」……そういう感じですので、何とぞご理解をよろしくお願いします。それが本当の讃岐うどんなんです。ついでに麺通団員パロットのマスター(天ぷらのとこにいるおっちゃん)が、讃岐弁で製麺所の味を出してますし(笑)。

勝谷「何か言い訳のように聞こえるなあ」
団長「失礼な! これはちょっと逃げを打っているだけです!」
勝谷「同じやがな」

 さて製麺所型のもう一つの特徴というか楽しみは、慣れてくると自分で好みのうどんを作れるということ。先にも書いてるように、水締め麺だけをもらってあつかけのダシをかけると「ひやあつ」で食える。釜あげ麺だけをもらってあつかけのダシをかけて「釜かけ」で食える。かまたまを頼んで、途中からあつかけのダシをかけて食べるという裏技もできる。

山中「あんまり言わんといてくださいよ! うどん場、メチャメチャ混乱しますから!」

 えーと、混乱するのでなるべく店が暇そうな時にチャレンジしてください(笑)。ちなみにこないだ勝谷さんが、讃岐人には思いもつかないとんでもない裏メニューに気がついた。

勝谷「××××に×××を××て××××たらむちゃくちゃうまい!」
団長「ダメですって! 絶対うまいと思うけど、違う店になる!」

 気づいても、したらあかんでー。いや、ええんかなあ…。

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